各言語版及びプログラム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 08:20 UTC 版)
「ボイス・オブ・アメリカ」の記事における「各言語版及びプログラム」の解説
ボイス・オブ・アメリカは、英語を母語としない人々に向け、平易な語彙と文法を用いた上で、通常の3分の2の速さでアナウンサーが語るスペシャル・イングリッシュという英語放送がある。これを含め、現在50前後の言語で放送されている。短波放送で受信可能であり、インターネットでは、ボイス・オブ・アメリカの公式サイトでのインターネットラジオをはじめ、ポッドキャストやYouTubeなどでビデオ放送などがいずれも無料でダウンロードすることができる。また、日本では有線放送でも放送されている。 ボイス・オブ・アメリカは、かつては戦時情報局やアメリカ合衆国広報文化交流局(USIA)の元で運営された。USIAのテレビ部門が後にBroadcasting Board of Governors(BBG)に受け継がれ、現在のボイス・オブ・アメリカはBBGの管理下に置かれ、放送内容もBBGの監修を受けている。なお、BBGは、「海外の聴取者に正確・客観・公正的な、アメリカと世界のニュース及びにその関連情報を放送し、以て放送地域の民主化を促進・強化させる」ことを職責としている。 番組内容は米国の国益に基づいて決定され、広告収入を財源とする民間放送局と違って、制作資金もアメリカ合衆国議会から出資されるので、米国の外交政策上の優先順位の変化によって、特定地域に関する番組の制作資金が減らされたり増やされたりする。制作資金は、視聴者が自由で公正なニュースにアクセス出来るかどうか、現状の番組にどれだけ有効性があるか、米国の戦略的利益になるか、といった観点から決定される。 2010年1月現在、放送されている主な言語は以下の通り。共通しているのは“民主化を要する”国・地域向けが多いこと。 オロモ語 アルバニア語 アムハラ語 アルメニア語 アゼルバイジャン語 ベンガル語 ボスニア語 ビルマ語 広東語 標準中国語 クレオール言語 クロアチア語 ダリー語 英語(世界向け、スペシャル・イングリッシュ、ジンバブエ向け、カンボジア向けの4種) フランス語 グルジア語 ギリシア語 ハウサ語 ヒンディー語 インドネシア語 クメール語 ルワンダ語 ルンディ語 韓国語 クルド語 ラオス語 マケドニア語 ンデベレ語 パシュトー語 ペルシア語 ポルトガル語 ロシア語 セルビア語 ショナ語 ソマリ語 スペイン語 スワヒリ語 タイ語 チベット語 ティグリニャ語 トルコ語 ウクライナ語 ウルドゥー語 ウズベク語 ベトナム語 ニュースにおいては、アメリカ国内のみならず、国外の話題を含め、24時間体制で最新のニュースを提供している。アメリカの歴史や文化、音楽などの特集番組も定期的に放送される。 日米メディア史を研究している早稲田大学の有馬哲夫はVOAについて、第二次大戦中や米ソ冷戦中に敵国へ向けて、米国の大儀と価値観を広める為の対外宣伝工作機関だったと指摘している。エディンバラ大学のロバート・コールは、VOAは最も長期間続いている最も優れた米国のプロパガンダ機関だと評価した。
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