北海道仕様車とは? わかりやすく解説

北海道仕様車(500番台)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 08:53 UTC 版)

国鉄キハ54形気動車」の記事における「北海道仕様車(500番台)」の解説

キハ54 519台車交換済)の走行音 釧網本線4726D列車川湯温泉駅 - 緑駅間(2011年12月31日) この音声映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声動画の再生ご覧ください酷寒地で使用する区分で、1986年29両 (501 - 529) が製作された。過酷な気象条件の中での運用備え随所耐雪凍結対策施される排雪走行動物との衝突などに備え運転台下にはスカート装備される。 製作の経緯 北海道非電化路線冬期積雪と列頻度などの条件により、走行する列車自身線路上の積雪除去する排雪走行能力要求される国鉄時代には北海道向けの2機関搭載両運転台車は長く製作されず、キハ22形キハ40形などの1機関搭載車地域輸送使用していた。これらの形式出力余裕がなく、冬季冗長性確保のため、2両以上の編成運行する対応がとられた。輸送実績比しコスト過大となることから、この運用方法解消長年課題であった1986年には、急行列車削減余剰となったキハ56形改造した2機関搭載両運転台車、キハ53形500番台深名線などに投入された。しかしこれは、種車経年等からも、長期使用想定しうるものではなかった。 仕様 客室窓は小型一段上昇式で、車内側にFRP内窓備えた二重窓である。客室扉は 850mm 幅の引戸で、凍結対策として、ドアレールとステップ機関廃熱利用温水ヒーター装備する開閉ドア横押しボタンによる半自動仕様である。ドアチャイムドア付近天井設けられ、閉まるときのみ鳴動する仕様である。 車体には赤16号主体として下部クリーム10号灰茶8号の細線を配したテープ貼付する一般仕様車(501 - 526)の製作当初座席配置は、出入付近四国仕様同一バケットロングシートとしたセミクロスシートとして長距離乗車適応させた。クロスシート部はバス用座席類似するヘッドレスト独立型軽量設計である。モケットの色はオレンジ色基本であるが、所々黄色点在させてアクセントとしていた。 長距離運用備えトイレ設置する当初FRPユニット式(和式)の垂れ流しであったが、後に洋式便器使用する循環式改造され汚物タンク床下設置するスペースがないため床上に追設された。水タンク屋上設置され圧縮空気ポンプ使用しない重力給水式である。 冷房装置装備せず扇風機のみを室内設置し屋上には押し込み式通風器配置する暖房装置機関冷却水利用した強力な仕様である。 駆動系は、1台の機関停止し、1機関での走行可能な仕様とされた。これは排雪対策要しない夏季運用コスト配慮した仕様であったが、使用線区線路条件鑑み実際の運用では通年わたって2機関使用する台車軸ばねゴム被覆施したDT22F形で、コイルばねへの噛みによるばね機能喪失(線間密着)を防止する急行仕様 (527 - 529) 旭川 - 稚内間の宗谷本線急行礼文専用車として製作され0系新幹線電車廃車発生品である転換クロスシート当初から装備した。窓割り一般仕様車と同じなので、窓と座席合っていない。車内座席番号表示はない。識別のため、窓上に赤帯追加されている。 この3両は「礼文」での運用を主とし、間合い快速・普通列車運用にも充当されたが、2000年3月ダイヤ改正で「礼文」が廃止され以後は他のキハ54形500番台同様に運用されている。

※この「北海道仕様車(500番台)」の解説は、「国鉄キハ54形気動車」の解説の一部です。
「北海道仕様車(500番台)」を含む「国鉄キハ54形気動車」の記事については、「国鉄キハ54形気動車」の概要を参照ください。

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