創業とフォードモデルTとは? わかりやすく解説

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創業とフォード・モデルT

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/18 15:31 UTC 版)

フォード・モーター」の記事における「創業とフォード・モデルT」の解説

ヘンリー・フォード2度自動車会社起業失敗したが、3度目のこの会社1903年6月16日創業から現在まで続いている。当時40歳の彼は12人の投資家から現金2万8千ドル集めて再起期した。特に重要な投資家はダッジ・ブラザーズ自動車創立者ジョン=フランシス=ダッジホラティウス=エルジン=ダッジダッジ兄弟だった。 「ヘンリー・フォード」も参照 フォード・モーターは『A型』と名付けた車から製造販売おこない1908年S型至ったS型続き1908年から製造販売された『フォード・モデルT』は大量生産時代自動車製造スタイルおよびそれに付随する全米規模でのアフターサービス体制形作った最初の車となり、現代自動車産業原点としての意味で名車といわれている。 フォード開業当時モデルデトロイト市内のマック・アベニューにある貸工場生産され部品自動車組み上げる作業を1台当たり2・3人の工員数日かけて行っていたが、フォードではそれまでばらつきのあった部品をマイクロゲージを基準とした規格化によって均質化し、部品互換性確保することに成功していた。フォード・モデルT初めての自社工場であるピケットロード工場利用しフル生産開始1909年には1年間1万8千台もの台数生産した廉価なT型への需要急増すると、フォードはさらに大型ハイランドパーク工場建設し1911年稼働時には年7台の生産を可能とした。フォード社流れ作業システム大量生産必要な技術管理方式開発し1913年には世界初ベルトコンベア組み立てライン導入した部品簡素化内製化流れ作業による工員の間での分業化により、たとえば車体1台の組み立て時間12時間半からわずか2時間40分に短縮され、年生産台数25台を超え1920年までに100万台を突破した。 しかし生産技術革新は、工員にとっては、同じ動作だけの単調な労働長時間強いられる極めて過酷なもので、人員異動退職多く未熟工員雇用訓練コスト高に結びついた。ただでさえアメリカ労働力不足する中、フォード労働力確保迫られ1914年には1日当たりの給料を2倍の5ドル2006年価値では103ドル相当する)へと引き上げ勤務シフト1日9時間から1日8時間・週5日労働へと短縮する宣言発し結果応募者が退職者上回り続けることになった合衆国政府最低賃金週40時間労働基準決め以前にこれを達成したことになる。一方でヘンリー・フォード労働組合結成には反対続けた労働力不足賃金上昇で1台当たりのコスト上がったが、フォード販売価格転嫁せず、生産コスト矢継ぎ早に削減することでコスト上昇分を吸収した。またフォードブランド忠実なフランチャイズ販売店システム導入したヘンリー・フォードは、従業員自社の車を買えるように賃金引き上げたが、こうした厚遇当時ウォール街金融機関などから批判浴びている。しかしフォード成功収め1919年末にはアメリカ自動車生産半分担い1920年には全米自動車半分フォード・モデルTとなったT型以前のモデルでは黒以外の多様なバラエティがあったが、T型ペンキ乾き早く済むという理由で黒1色しかなかった。 1915年にはヘンリー・フォード第一次世界大戦休戦模索するために平和使節としてヨーロッパへ渡っている。これは彼への人気高めたが、一方でフォード・モデルT連合国軍用車となって戦争支えた

※この「創業とフォード・モデルT」の解説は、「フォード・モーター」の解説の一部です。
「創業とフォード・モデルT」を含む「フォード・モーター」の記事については、「フォード・モーター」の概要を参照ください。

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