創業とファームの設立
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 20:16 UTC 版)
「ファーム (愛媛県)」の記事における「創業とファームの設立」の解説
創業者の久門渡(1939 -)は、愛媛県西条市南部の畜産農家出身で農業を継ぐ予定であったが、高校卒業を前にして父親が事故で亡くなり、農地は人手に渡ったため、地元の建設会社に就職した。若くして建築資材販売会社を起こして独立、事業を広げ、ガソリンスタンドやスーパーマーケットなども手がけた。当時の社名は「西条金属株式会社」(現・株式会社サイジョウ)であった。久門は西条ゴルフ倶楽部など、10余りの企業を運営するに至っていたが、寂れていく農村を目の当たりにして、地域復興のために農業や牧場をテーマにした観光施設を作る考想を練るようになる。 1986年(昭和61年)にファームパークの第1号として「高原牧場市倉ファーム」を開設した(2007年に閉園)。これが同社のファームパークの原点となっている。続いて1987年(昭和62年)には「四国ニュージーランド村」等を開設した。その後、広島県高宮町(現:安芸高田市)の「虹の家族村 広島ニュージーランド村」(1990年7月開園、2008年8月閉園)など自治体とのタイアップが多くなった。1990年には愛媛の文化などをテーマとした「足立の庄」をオープンする。1996年(平成8年)には9施設目となる西条市に「石鎚芸術村チロルの森」を設立。施設内で地ビールの製造を開始した。このためにファームは1996年6月25日にビール製造免許を取得している。「石鎚芸術村チロルの森」を皮切りに、他の施設においても次々と地ビール製造に乗り出した。2001年に足立の庄が閉鎖され、翌年愛媛わんわん村として再オープンする。趣向を変えて再オープンしたとはいえ、これがファームのテーマパークの最初の閉鎖であり、その後各地のテーマパークで閉鎖や運営からの撤回が相次ぐようになるが、ファームの最盛期は2002年頃であった。その頃の様子については鹿児島大学農学部の荒川らがまとめた報告「ファームパーク運営の実態 : 「株式会社ファーム」の事例分析」」に詳しく纏められている。
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