仙台経済圏内(仙台への流入)
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「仙台経済圏」の記事における「仙台経済圏内(仙台への流入)」の解説
1999年(平成11年)3月に仙台 - 福島線、2000年(平成12年)3月15日に仙台 - 郡山線に近距離高速バスが開設されドル箱路線化した。一方、2000年(平成12年)には、仙台 - 鶴岡・酒田線の早朝便で仙台に行き、PHSを片手に買い物をして最終便で庄内地方に戻る若い女性たちが「ショウナイガールズ」と呼ばれて話題となった。 2001年(平成13年)2月の規制緩和を受けて、2002年(平成14年)10月初旬に富士交通も安価な運賃(既存運行会社より約20%割安)・ハイグレードな車両・添乗員付きのきめ細かなサービスを謳って同2路線に参入した。さらに、2004年(平成16年)1月からは仙台 - 山形線においても同様な増便・運賃値下げ競争が始まった(1998年7月1日、笹谷トンネルの山形自動車道編入によって仙台 - 山形間の高速化完成)。その後も、仙台と接続する近距離都市間高速バスの増便と新規路線開発が続いている。 これらの高速バスは、通勤・通学客にとってJRよりも安価に利用できるという長所が最も大きいが、JRよりも運行頻度が多く乗り換えが要らないために便利であること、また、仙台側は仙台駅と一番町の2ヶ所程度の停留所に対し、出発側の都市では3-5ヶ所の停留所を設けているため、自宅から仙台市都心部までのトータルの時間がJR利用より短縮できることなどが利用者増に繋がっている。また、仙台経済圏に利便性の高い高速バス交通網が整備されたことにより、買い物客にも利用されるようになって、仙台経済圏拡大を招いた。 前項のそれぞれのルートの便数を見て分かるように、山形・福島・古川の各便は、土日休日よりも平日の便数の方が多く、通勤・通学の足としての利用が多いことを示しているが、一方で土日休日でも平日並みの便数があり、買い物客にも利用されている。仙台経済圏の外にあると見なされていた盛岡との間では、平日よりも休日の方の便数が多く(平日15往復、週末20往復)、買い物客の足として利用されていることが分かり、盛岡と仙台経済圏の関係の一面を示している。また、首都圏志向が強い郡山との間でも高速バスが好調であり、今後の仙台経済圏との関係が注目されている。 仙台との間で利用者の多い都市間高速バス路線 ※2005年度利用客概数、頻度、時間、割引回数券片道分 ※「*」:東北新幹線(秋田新幹線)と競合する路線 山形線 (130万人、78往復/日、50分、767円。定期券あり)(便数のみ上山始発含む) 福島線* (80万人、48往復/日、70分、650円) 古川線* (43万人、37往復/日、60分、750円)(便数のみ特急古川含む) 郡山線* (36万人、28往復/日、110分、1200円) 盛岡線* (25万人、20往復/日、155分、2500円) 庄内・本荘線 (計20万人、計16往復/日) 酒田発着(13万人、13往復/日、鶴岡駅前140分・2700円、酒田駅前185分・2900円) 本荘発着・庄内経由(7万人、3往復、255分、3800円) 一関線* (17万人、24往復/日、80分、1250円)(便数のみ大船渡始発含む) 秋田線* (15万人、10往復/日、200分、3600円) 仙台市 - 山形市間(特急バス仙台山形線)では平日70往復以上の運行があり、通勤・通学の足としても定着している(2005年度)。これにより、JR仙山線は、仙台駅 - 山形駅間全線を通しで乗る人が大幅に減少し、現在は仙台駅 - 愛子駅間の近郊列車化した。仙山線全線を走る電車の本数は1日18往復、快速65-76分(普通86分。以前は59分で走る快速もあった)、片道1110円。Wきっぷで750円。 仙台 - 福島間の交通手段も、高速バスが発達する前は、(1)マイカー(2)新幹線(3)在来線(4)高速バス、という順番であったが、増便と運賃の値下げ競争によって、(1)高速バス(2)マイカー(3)新幹線(4)在来線、という順序に入れ替わった。 仙台駅 - 福島駅間(片道分) 高速バス : 48往復、70分、650円(10枚回数券。2枚回数券で700円。通常900円) JR東北本線 : 16往復、快速72分(普通80-95分)、750円(Wきっぷ。通常1280円) JR東北新幹線 : 49往復、27分、2250円(新幹線Wきっぷ。通常3580円) 東北自動車道 : 50分、950円(「ETC通勤割引」適用時。通常1900円)
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