中世後期・近世とは? わかりやすく解説

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中世後期・近世

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 03:41 UTC 版)

「鉄」記事における「中世後期・近世」の解説

戦国時代にあった日本では1550年代ごろに銃器生産普及した技術者鍛冶師鋳物師呼ばれたまた、永代たたらの普及により生産量爆発的に増加したため、生産性観点から歩止まりのいい砂鉄採れる中国地方九州地方への産地集中が進むこととなった当時精錬には木炭使われた(ただし、宋代以降中国において石炭利用が始まる)。日本森林再生能力優れ幸いにも森林資源枯渇することがなかった。豊富な砂鉄にも恵まれており、生産量加工技術では世界で抜きん出た存在になった中世後期から江戸時代にかけて、刀剣輸出商品として長崎から輸出された。輸出先中国ヨーロッパである。今日でもヨーロッパ各地博物館当時貴族たちが収集した日本刀を見ることができる。明は一貫して日本との交易禁じ政策をとってきたが、鄭若曽の『籌海図編』には倭寇好んだもの(倭好)として「鉄鍋」が挙げられ、謝杰の『虔台倭纂』には「鉄鍋大物一鍋価至一両銭、重古者千文価至四両、小鍋開元永楽銭二銭及新銭不尚也」(上巻「倭利」)として記し日本人小鍋でも永楽銭2銭を出して手に入れようとしたことが記されている。これについて、太田弘毅16世紀西日本、特に倭寇とのつながりが強い瀬戸内海沿岸九州新興日本刀産地発生していることを指摘し戦国時代増大する日本刀需要軍事的、あるいは密輸出用として)を賄うために中国から鉄鍋などの中古獲得した論じる。また、16世紀の明の人で倭寇事情調べるために日本訪れて帰国後に『日本一鑑』を著した鄭舜功によれば、「其既脆不可作、多市暹羅作也、而福建私市彼、以作此」(巻二「器用」)と述べて日本鉄砲使われていたシャム福建からの密輸品(収奪を含む)であったことを指摘している。さらに、近年において佐々木稔らによって行われた日本産鉄砲などに用いられ化学分析によれば日本砂鉄には含まれていないニッケルコバルトなどの磁鉄鉱由来成分含有確認されており、佐々木近世以前日本国内において磁鉄鉱鉱床開発確認できない以上、国外から輸入され銑鉄などが流通していたと考えざるを得ない指摘する壊れた鉄製品を修復する需要があり、加工技術日本各地一般化していった鍛接鋳掛けのほかにも、金属の接合にはろう付けリベット使われた。 鋳物業の盛んな富山県高岡市にも鋳物師伝統である高岡銅器があり、この地域には古い技術がよく伝承されている。現在でもYKK新日軽といった金属加工関係の大企業工場富山県多くあるのはこの伝統と無縁ではない。江戸幕末には、艦砲備えた艦隊武力背景開国を迫る西洋対抗するために、大砲鋳造用の反射炉各地建造された(韮山反射炉などが挙げられる)。これらは明治時代になるとより効率のいい高炉にとって代わられた。

※この「中世後期・近世」の解説は、「鉄」の解説の一部です。
「中世後期・近世」を含む「鉄」の記事については、「鉄」の概要を参照ください。

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