め‐ぐろ【目黒/▽眼黒】
読み方:めぐろ
2 スズメ目メジロ科の鳥。全長14センチくらい。背面は灰褐色がかった黄緑色で、下面が黄色く、目の周辺に黒い三角形の斑がある。小笠原諸島にのみ分布し、花や実の蜜を好む。特別天然記念物。
「—のせんば煮を盛る時、骨、頭(かしら)を選(え)りて」〈浮・五人女・一〉
めぐろ【目黒】
メグロ
名称: | メグロ |
ふりがな: | めぐろ |
種別: | 特別天然記念物 |
種別2: | |
都道府県: | 定めず |
市区町村: | 東京都 |
管理団体: | |
指定年月日: | 1969.04.12(昭和44.04.12) |
指定基準: | 動1 |
特別指定年月日: | 昭和52.03.15 |
追加指定年月日: | |
解説文: | S52-1-009メグロ.txt: 昭和44年4月12日天然記念物として指定されたメグロは、メジロよりやや大きな野鳥で、後頸から背にかけて黄色を帯びたオリーブ色で、のどから胸、腹は黄色であり、額と目のまわりは黒く、目の下の黒色は三角形をしている。 現在はミツスイ科に属する日本特産種で小笠原群島にのみ分布し、小笠原群島特産の鳥として唯一の絶滅をまぬがれた種でもある。また、分類学的にも検討の余地が残されている種であり、世界的にも学術上貴重な種である。地域を定めず指定するものである。 S43-12-022メグロ.txt: 小笠原諸島で固有の属にまで進化した一属一種の珍鳥で、オガサワラマシコが絶滅した今日、鳥では唯一の固有属となった。かつて、母島のほか聟島にも生息していたが母島以外での生存は危いとみられている。 |
眼黒
メグロ
メグロ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/18 10:23 UTC 版)
メグロ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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メグロ Apalopteron familiare
母島のハハジマメグロ(下) |
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保全状況評価[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
NEAR THREATENED (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) |
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分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Apalopteron familiare (Kittlitz, 1831) |
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和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
メグロ | ||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Bonin honeyeater Bonin Islands honeyeater |
メグロ(目黒[2]、Apalopteron familiare)は、スズメ目メジロ科メグロ属に分類される鳥類。本種のみでメグロ属を形成する。
分布
日本(母島、向島、妹島)[2][3]固有種[4][5][6][7]。
模式標本の産地(模式産地)は小笠原諸島(Bonin Islands)とされているが、記載者であるハインリヒ・フォン・キットリッツ(Heinrich von Kittlitz)が訪れたのが父島だったため父島産の個体を基に記載されたと考えられている[7]。
絶滅した分布域
- A. f. familiare ムコジマメグロ
形態
全長14センチメートル[2][4][5][6]。上面は暗緑色や黄褐色、顔や下面の羽衣は黄色[4][5][6][7]。体側面の羽衣は緑褐色[6]。属名Apalopteronは「柔らかい羽毛」の意[2]。顔の羽衣は黄色で、額にアルファベットの「T」字状に黒色斑が入る[2][4][6]。眼の周囲は白い羽毛(アイリング)で被われるが[2]、アイリングは眼の前後で繋がらずに途切れる[6]。さらにその周囲に三角形状の黒い斑紋が入り[6]、和名の由来になっている[2][4]。尾羽や翼は灰黒色で、尾羽や雨覆、風切羽の外縁(羽縁)は黄緑色[6]。
- A. f. hahasima ハハジマメグロ
わずかに大型で、黄色みが濃い[7]。
分類
以前はヒヨドリ科[4]、舌の形態や生態からミツスイ科[2][3]に含まれることもあった。しかしミトコンドリアのリボソームRNAの分子系統学的解析からメジロ科に含まれると推定され、メジロ科内での近縁種はオウゴンメジロと推定されている[8][9]。
- Apalopteron familiare hahasima Yamashina, 1930 ハハジマメグロ
絶滅亜種
- Apalopteron familiare familiare (Kittlitz, 1831) ムコジマメグロ
生態
常緑広葉樹林や二次林に生息する[3][4][6]。ペアで生活するが、冬季には群れを形成することもある[4]。
食性は雑食で、昆虫、クモ、果実(ガジュマル、パパイア)、花粉などを食べる[2][3][5]。英名honeyeaterは花粉を食べる事に由来する[2]。樹上でも地表でも採食を行う[5]。昆虫は林床を徘徊したり樹上にぶら下がって葉の裏にいるものを捕食するほか、木の幹の隙間にいるものを舌で捕えたりギンネムの鞘を嘴でこじ開けて中にいる獲物を捕食する[3]。
繁殖形態は卵生。4-6月に地上1-10メートルの高さにある樹上にタコノキなどの繊維や羽毛、獣毛を組み合わせたお椀状の巣を作り、1回に2-4個の卵を産む[4][5][7]。雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は10-14日[5]。
人間との関係
開発による生息地の破壊などにより生息数は減少している[3][7]。基亜種ムコジマメグロは1930年以降の確実な発見例が無く、絶滅したと考えられている[7]。1969年に国の天然記念物、1977年に特別天然記念物、亜種ハハジマメグロが1993年に種の保存法施行に伴い国内希少野生動植物種に指定されている[3]。1969年における母島での生息数は3,000-4,000羽と推定されている[3][7]。
- A. f. familiare ムコジマメグロ
- A. f. hahasima ハハジマメグロ
脚注
- ^ “Apalopteron familiare (Bonin White-eye)”. International Union for Conservation of Nature and Natural Resources.. 2019年3月29日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k 安部直哉 『山溪名前図鑑 野鳥の名前』、山と溪谷社、2008年、319頁。
- ^ a b c d e f g h i 加藤陸奥雄、沼田眞、渡辺景隆、畑正憲監修 『日本の天然記念物』、講談社、1995年、679頁。
- ^ a b c d e f g h i j k 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社、2000年、104、206頁。
- ^ a b c d e f g 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科9 鳥類III』、平凡社、1986年、158-159頁。
- ^ a b c d e f g h i 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年、540頁。
- ^ a b c d e f g h i j k “絶滅危惧種情報(動物)- ムコジマメグロ -”. 環境省 自然環境局 生物多様性センター. 2013年5月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月29日閲覧。, “絶滅危惧種情報(動物)- ハハジマメグロ -”. 環境省 自然環境局 生物多様性センター. 2013年5月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月29日閲覧。
- ^ Mark S. Springer; 樋口広芳, 上田恵介, Jason Minton, Charles G. Sibley (1995). “メグロがメジロ類の1種であることを示す分子生物学的証拠”. 山階鳥類研究所研究報告 (山階鳥類研究所) 27 (2): 66-77. doi:10.3312/jyio1952.27.66.
- ^ “白黒ついた小笠原最後の固有種”. ナショナルジオグラフィック日本版 (2018年2月27日). 2019年3月10日閲覧。
関連項目
外部リンク
メグロ
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「荒野のコトブキ飛行隊」の記事における「メグロ」の解説
ロイグの祖父の知人である富豪の息子でロイグの見合い相手。アフロヘアーが特徴。真は熱く正義感ある性格だが、両親の言いなりの人生に嫌気が差して出奔し、幼馴染みのカズヤ達と共に「オトコブシ団」を結成し、大団長として旅をしている。旅費を稼ぎに地下格闘技場で闘い、王者として君臨していた所へ、ロイグとの見合いのために連れ戻しに来たレンジ達と会い、家には帰りたくないと逃走した。搭乗する機体は黄金色の疾風で、団のマークはユーハング語で「男」。ちなみに他の団員はグレーの鍾馗に搭乗している。
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