フォーシーム‐ファーストボール【four-seam fastball】
速球
(フォーシーム・ファストボール から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/12 08:23 UTC 版)
速球(そっきゅう)は、野球の投手が投げる球種のうちで球速が速いものを指す。英語ではファストボール (fast ball)と呼ばれる。
注釈
- ^ ナチュラルシュートしない、もしくはナチュラルカットと呼ばれるわずかにスライダー方向に変化する投手も存在するが、ごく稀な存在である。
- ^ 「ツーシームの握りのスライダー」などといった使われ方をする場合もある。
- ^ 回転するボールを真正面から見たとき、縫い目が縦方向に一本だけ見えることが名前の由来。実際には、縫い目は4回現れるのでフォーシーム・ファストボールの一種とされる。
- ^ 1992年公開のアメリカ映画「ミスター・ベースボール」の作中で、強打者ジャック・エリオットが日本投手のシュートによって打ち取られるシーンがあり、その影響から日本語発音をそのまま英語表記した"shuuto"(shootballとも)という名称が使われることもある。また、近年はダルビッシュ有の奪三振率の高さから、アメリカの野球評論家のジェイソン・パークスらはツーシームとは少し違うと述べており、"shuuto"に対する関心が寄せられている。
- ^ 2017年1月28日放送分。テーマは「球持ち」。
- ^ ボールの上っ面を叩き、ゴロになりやすくなる。
- ^ スライダー、投げる腕と対角のコースを突く「クロスファイア」の角度を生かしたい場合、プレートの投げる腕側を使うと有効である。一方、シュートを生かしたい場合やクロスファイア―の角度が負担になる投手はプレートのグラブをはめる腕側を使うと効果的であるとされる。どちらが良いかは、投手のフォームと持ち球、投手にとっての投げやすさ、打者にとっての打ちにくさ、これらの優先順位次第で変わる。
出典
- ^ http://m.mlb.com/news/article/32669682/MLB News 2012年6月12日
- ^ 高見圭太 宮嵜武 姫野龍太郎 バックスピンする球体に働く負のマグナス力~飛翔実験による測定~ - 2009年
- ^ 2010-11 MLB投手白書 球種別解説&データファイル 速球(4シーム&2シーム)『月刊スラッガー』2011年2月号、日本スポーツ企画出版社、雑誌15509-2、9頁。
- ^ “細部にまでよく気が付くバウアー アメリカとの違いを意識しながら取り入れた日本の長所とは”. スポーツナビ. 2023年10月21日閲覧。
- ^ 菅野“ダル魔球”ワンシーム投げた!初日から大器片りん sponichi annex 2013年1月7日
- ^ 松坂、パワーピッチャーへ=新たな武器ワンシームを習得 スポーツナビ 2010年7月27日
- ^ ダル魔球開幕「ワンシーム」ついに解禁! nikkansports.com 2010年3月20日
- ^ 『メジャー・リーグ変化球バイブル』ベースボール・マガジン社、2010年。ISBN 978-4-583-61678-0。
- ^ “2015変化球特集 山崎康晃(DeNA) “消えるツーシーム”の秘密”. 週刊ベースボールONLINE. 2018年3月21日閲覧。
- ^ “SB東浜、広島薮田、DeNA山崎の魔球? 亜細亜大出身投手がCS席巻の秘密。”. Number Web. 2018年3月21日閲覧。
- ^ 『投手論』PHP研究所、2013年。ISBN 978-4569810010。
- ^ 楽天永井が体重7キロ増で球質&球威↑
- ^ “良いストレート”って何?斉藤&五十嵐&古田の答えは…【ピッチャーズバイブル】 フルタの方程式【古田敦也 公式チャンネル】 2021/08/27 (2021年8月30日閲覧)
- ^ 「このピッチャーの球は重い」←重い球って何?本当に重いの? 今浪隆博のスポーツメンタルTV 2023/05/01 (2023年5月7日閲覧)
フォーシーム・ファストボール
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「速球」の記事における「フォーシーム・ファストボール」の解説
フォーシーム・ファストボール(英: Four-seam fastball)とは、日本で直球もしくはストレートなどと呼ばれる球種。省略してフォーシームとも呼ばれる。 フォーシームとは縫い目の向きを表し、ボールが1周スピンする間に縫い目 (seam) の線が4回 (four) 通過し、マグヌス効果による揚力をより効果的に得られるとされる。 人差し指と中指を並べ、ボールにある縫い目に交差させて握り、リリースの際にバックスピンをかけて投げる。人差し指と中指の間は隙間を開けるのが一般的で、隙間を開けて握る事で制球が安定しやすい。閉じて握ると強い回転はかけやすいが、制球が不安定になりやすく、回転軸も左右にブレやすい。 各球種の中で最も球速があり、打たれ難い基本の球種と考えられているが、同じ直球でも内角・外角の左右の距離感や高め・低めの高低差を使い分けたり、他の球種を交える事で球の軌道や球速の差を利用して打者を打ち取ることが一般的で、こういった工夫により球速の遅い投手でも打者を打ち取ることができる。 純粋なバックスピンに近く、スピン量が多いボールが理想的なフォーシーム・ファストボール(ストレート)であるとされる。これに近い球をキレのある球と呼び、特にキレのある球は球速が速いことに加えて、マグヌス効果により球の重力による落下が他の投法に比べ少なく、打者がボールの下を空振る事を期待できる。ロジャー・クレメンスやランディ・ジョンソン、マーク・プライアーらの投げるものなど、特に浮き上がるかのような印象を打者に与えるものはライジング・ファストボール (英: rising fastball) やマジック・ファストボール (英: magic fastball) と呼ばれている。日本では、藤川球児のフォーシーム・ファストボールが浮き上がるような印象から火の玉ストレートなど呼ばれる。 なお、真っすぐと呼ばれるが、投球動作により、どの投手でも量に差はあるがシュート方向に変化している。サイドスローやアンダースロー投手など腕の角度が低い投手はそれが顕著で、利き手方向に球が沈む軌道を描く場合が多い。
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