猛打賞とは? わかりやすく解説

もうだ‐しょう〔マウダシヤウ〕【猛打賞】

読み方:もうだしょう

日本のプロ野球で、一人選手1試合3本上のヒット放つこと。「—の大活躍」


猛打賞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/25 07:14 UTC 版)

猛打賞(もうだしょう)は、スポーツにおける個人賞の一つである。

日本プロ野球

概要

日本野球機構管轄のプロ野球において、1試合中に3安打以上を記録した選手に対して、スポンサー企業などから贈呈される賞のことをいう。日本の野球界特有のもので、1949年日本野球連盟清岡卓行が制定した[1]アメリカメジャーリーグには同様の賞は制定されていないが、類似例として1選手が1試合中に2安打以上を記録することをマルチヒットMulti Hits 、つまりは複数安打)という呼称がある。ただ、これについても特に賞品が贈呈されることはない。

日本プロ野球の記録

通算記録(太字は現役)

順位 選手名 回数 備考
1 張本勲 251 [2]
2 川上哲治 194 [3]
3 坂本勇人 191 [3]
4 長嶋茂雄 186 [4]
5 野村克也 180 [5]
6 福本豊 178 [6]
松井稼頭央
8 立浪和義 175 [7]
9 王貞治 171 [8]
10 広瀬叔功 169 [9]

※2025年6月24日時点

シーズン記録(太字は現役)

順位 選手名 所属球団 回数 記録年 出場試合数 年間試合数
1 西岡剛 千葉ロッテマリーンズ 27 2010年 144 144
秋山翔吾 埼玉西武ライオンズ 2015年 143 143
3 イチロー オリックス・ブルーウェーブ 26 1996年 130 130
4 アレックス・ラミレス 東京ヤクルトスワローズ 24 2007年 144 144
マット・マートン 阪神タイガース 2010年 144 144

備考

  • 賞が制定されたのは1949年であるが、日本プロ野球界で初めて猛打賞を記録したのは、木全竹雄大東京軍。1936年4月29日の名古屋軍戦〈甲子園球場〉にて)である。
  • 通算猛打賞記録
    • 張本はパ・リーグで203回、セ・リーグで48回記録しているため、日本記録保持者であると同時にパ・リーグ記録保持者でもある。
    • セ・リーグ記録保持者は、川上ではなく坂本である。その理由はセ・リーグの発足が1949年末のため、それ以前つまり日本野球連盟時代の数は反映されないことによる。
    • 参考記録の上位では、イチローが挙げられる。前述のようにメジャーリーグには「猛打賞」がないものの、「1試合3安打以上を記録した回数」を考慮した場合、イチローは日米通算で379回(日120、米259。)残しており、日本プロ野球歴代1位である張本の251回を超える。
  • シーズン猛打賞記録
    • 日本人選手の参考記録として、イチローが挙げられる。「1試合3安打以上を記録した回数」を考慮した場合、イチローはメジャーリーグ移籍後の2004年シーズンに34回(161試合出場)記録しており、日本プロ野球歴代1位である27回を超える。
  • シーズンマルチ安打(1試合2安打以上)記録
    • イチロー:69回(1994年 日本記録、パ・リーグ記録)
    • 青木宣親:68回(2010年 セ・リーグ記録)
  • 最年長猛打賞記録
  • 連続猛打賞記録

バレーボール

バレーボールでは大会通算で最多アタック決定本数[注釈 1]を記録した選手をこの名で表彰している。

日本では第17回日本リーグでリーグ表彰として新設。第7回Vリーグを最後に終了した。代替として、アタック得点とブロック得点、サーブ得点を合計したベストスコアラーを得点王(最多得点)として表彰している。

大学連盟では現在も表彰を行っているリーグが存在する。

ゴルフ

ゴルフにおける猛打賞とは、グロスで一番打数を叩いてしまった人(最下位)を指す言葉として使われることがある。ブービーメーカー賞とも呼ばれる場合もある。

また、最下位から2番目にはブービー賞が与えられることが多いが、最下位も同じくブービー賞と呼ばれることがある。

脚注

注釈

  1. ^ サイドアウト制当時の大会においては、得権と得点の合計。

出典

  1. ^ 球太郎の野球雑学ページ日本野球機構オフィシャルサイト。
  2. ^ 巨人・坂本が186度目猛打賞 歴代最多の張本勲氏が祝福「まだまだ上を目指して」”. Sponichi Annex online (2024年5月3日). 2024年10月12日閲覧。
  3. ^ a b 【巨人】 坂本勇人が復調の今季1号&初猛打賞「明らかにいい感覚は出ている」歴代最多交流戦338安打”. スポーツ報知 (2025年6月24日). 2025年6月25日閲覧。
  4. ^ 【巨人】坂本勇人がミスターの目の前で並ぶ、通算186度目の猛打賞「長嶋茂雄DAY」の日に”. 日刊スポーツ (2024年5月3日). 2024年10月12日閲覧。
  5. ^ 坂本勇人が180度目の猛打賞 “ノムさん”野村克也に並び歴代4位タイに【巨人】”. 中日新聞web online (2023年5月25日). 2024年10月12日閲覧。
  6. ^ 巨人】坂本が福本豊、松井稼頭央と並ぶ歴代5位タイの178度目猛打賞”. 中日新聞web online (2022年9月23日). 2024年10月12日閲覧。
  7. ^ 巨人・坂本 2つ大記録に並んだ 歴代10位タイ二塁打&歴代7位タイ猛打賞”. デイリースポーツ online (2022年6月19日). 2024年10月12日閲覧。
  8. ^ 巨人坂本勇人171回目の猛打賞 王貞治氏に並ぶ歴代3位タイ/セ歴代記録”. 日刊スポーツ online (2021年9月24日). 2024年10月12日閲覧。
  9. ^ 巨人・坂本勇人、通算169度目の猛打賞で歴代9位タイ浮上”. サンスポonline (2021年8月13日). 2024年10月12日閲覧。



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「猛打賞」の関連用語

猛打賞のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



猛打賞のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの猛打賞 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS