ドメスティック・バイオレンスをめぐってとは? わかりやすく解説

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ドメスティック・バイオレンス(DV)をめぐって

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 09:55 UTC 版)

井上ひさし」の記事における「ドメスティック・バイオレンスDV)をめぐって」の解説

ひさしが電通ディレクターから寸借詐欺遭ったときに、前妻である好子被害者一人であったことが交際するきっかけとなった。 ひさしの三女である石川麻矢1998年に自らの生い立ち家庭について綴った激突家族 井上家生まれて』(中央公論社)によると、ひさしと当時夫人好子(麻矢の母)は共に強い個性持ち主で、互いに妥協することをしなかった。夫婦喧嘩は大変派手で、場所をかまわずやったらとことん」で、子どもが二人の間に介入することも嫌っており、子どもに対して暴力ふるったことはなかった。当時家庭内険悪だったわけではなく好子はひさしにとって「優秀なプロデューサーであり、マネージャーであった」と石川記している。執筆でひさしの足がむくむと好子はそれを取るためのマッサージをした。やがて、筆が進まなくなるなどで、ひさしは好子暴力振るうようになり、編集者も「好子さん、あと二、三殴られください」などと、ひさしの暴力煽った殴られて顔が変形しても「忍耐とかそんな感情ではなく作品作る一つ過程とでも思っているような迫力で父を支えていた」と石川記している。 ひさしの作品専門上演するこまつ座」の旗揚げ二人にとって共通の大きな夢実現だったが、石川その中で夫婦方向性少しずつずれてきたと記している。その時期から、好子どんなに迷惑を掛けても素晴らし作品残せばいいというひさしを傲慢だ思うようになった。さらに『パズル』の台本完成せずに上演キャンセルしたことで、好子作家の妻の立場関係者に迷惑をかけたこととの間で苦しんだ述べている。 この時期好子こまつ座舞台監督西舘督夫との不倫発覚1985年井上家出て翌年6月離婚石川は“不倫”が発覚した当時好子座長作家の妻の立場狭間疲れ切っていたこと、更年期当たっていたこと、ひさしが好子にとても厳しかったことを挙げている。 離婚後西舘好子は『修羅の棲む家』(はまの出版)でひさしから受けた家庭内暴力明かした。この本で「肋骨と左の鎖骨にひびが入り鼓膜破れ全身打撲。顔はぶよぶよゴムまりのよう。耳と鼻から血が吹き出て…」と克明に記している。ひさし自身離婚以前に「家庭口論」等のエッセイ自身DVについて触れている。一方で好子がひさしに「嚙み付くひっかく飛び道具を使う、嚙んだ離さない」等の暴力一方的に振るわれていたわけではなかったという矢崎泰久目撃証言もある。 これらのDVについて、ひさし側は真偽ふくめて黙殺する対応をとり、公職公的活動一切控えることをしないまま、特に追及する声も起らずに話題としては終息した。小谷野敦も『週刊新潮追悼記事でのコメントでは、作品への賛辞園遊会問題政治的発言の項参照)への批判添えながら、この話題には一切触れていない。西舘好子はその自著で、ひさしが人気作家であることから、いかに出版社人間たちがひさしを守っていたかを綴っている。また、上記出版当時、ひさしと疎遠であった石川数年後長女の都と入れ替わってこまつ座の代表に就任するなど急速な和解ぶりを示し死に際しても異例記者会見悼辞述べるに至った一方逆に都が臨終にも呼ばれなかったなど複雑な家族関係が『週刊ポスト』に指摘された。なお『激突家族 井上家生まれて』には、都はひさしの離婚時に泣いて抵抗したにもかかわらずこまつ座の代表になったという記述がある(189ページ)。なお、二女の綾も臨終葬儀呼ばれていない。 後妻井上ユリはひさし没後2010年6月発売された『文藝春秋7月号に寄稿したひさしさんが遺したことば」において、ひさしとの結婚生活において口論になったことはほとんどなかったと記したまた、西舘好子2018年2月20日発行された『家族戦争 うちよりひどい家はない!?』(幻冬舎)の「第四幕 切って切れない深い結びつき 家族晩期」において、「泥沼離婚をしたあと、私たち真夜中電話二十数年続けていました。(中略)今振り返れば、あの二十数年という歳月は、お互い憎悪浄化するために必要な時間だったのかもしれない、と思います冗談言い合い、ふざけ合っていたときは、単なる仲のいい友人同士でした。」と述べ、また「家族戦争終えた今は井上さんの書いた作品次の世代読み継がれ多くの人に笑った泣いたりしてもらえることを、私は心より願ってます。」と記した

※この「ドメスティック・バイオレンス(DV)をめぐって」の解説は、「井上ひさし」の解説の一部です。
「ドメスティック・バイオレンス(DV)をめぐって」を含む「井上ひさし」の記事については、「井上ひさし」の概要を参照ください。

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