デイビッド・A・トロウスデールの話
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「バクスターズカーブ列車強盗」の記事における「デイビッド・A・トロウスデールの話」の解説
以下は、デイビッド・A・トロウスデールによってサンダーソンの警察に報告された―― 停車していることを最初に知ったのは、電車がバクスターズ・カーブで停車したときであった。わたしはドアに行かなかったし、問題があることを知ったのは、列車のポーター[乗務員]か機関士がわたしを呼び、ドアに来るように頼んでからである。ドアを開け外を見ると、マスクをした男が1人、ライフルをわたしに向けて立っていた。列車のポーターは、あなたに外で用がある、強盗犯らがいる、あなたは外に出るほうがよい、と告げた。わたしはそこに数秒間立っていたし、強盗犯はわたしに、両手を上げて「外に落ちる」('fall out')よう命じた。わたしが車から降りたとき、彼はわたしに近づき、武器はないかわたしを調べてからわたしを列車乗務員とともにさがったところに立たせた。彼は車掌と列車ポーターに手荷物車複数を普通客車複数から切り離し、約10から12フィート離れさせた…。彼は助手[乗務員]を調べ、車掌とポーターには、戻って客車車両らと一緒にとどまるよう、郵便局員、助手、およびわたしには、機関を進みつづけるよう指示した。強盗犯の1人は、機関の片側にギャングふうに乗り、もう1人は反対側に乗った。彼らは、わたしたちに停止を命じた所からざっと1マイルわたしたちを運んだ。「パートナー」という名前で通る強盗は、機関士および機関助手とともにとどまった。「フランク」という名前で通るもう1人は、郵便局員、助手、およびわたしを機関タンクの横に並ばせて、わたしたちを両手を上げさせたまま手荷物車まで行進させて戻し、車に乗り込ませた。彼はそれからわたしたちを金庫まで運び、わたしにそれを開けさせた。わたしは金庫に貨物運送状7つ持っていただけだし、彼にとってとにかく価値のあるものは7つのうち2つしかないと彼に告げた。わたしは彼に包み2つを取らせた、1つは2ドルの価値の、もう1つは37ドルの価値の。彼は車を見たのちに、サムおじさん(Uncle Sam。米国の擬人化。青い燕尾服、赤白の縞のズボン姿の、白いあごひげのあるやせた長身の男)が何を持っているのか通りぬけて見ようと言い、わたしたち3人を郵便車に戻した。彼は1つの郵袋を切り開き、ばらの書留をすべてその中に入れ、書留でいっぱいの他の4つと一緒にそれを捨て、わたしに、川(リオ・グランデ川を指す)向こうにおまえを連れて行こう、と言った。わたしは、もし自分が彼に有利になる機会があるなら、それは彼を、形勢を逆転する何か方法を見つけられるわたしの車を通って連れ戻すことによってだろう、と思った。わたしたちは合造車を通り抜け、わたしは急行の包みを2つか3つ開け、すると彼はナイフを取り、1つの望遠鏡グリップを切り開いた。彼はメキシカン・ハットを1つ取り出し、手荷物の中に欲しいものは何もない、と言った。強盗、助手レーガン、およびわたしはスルー・カーに乗り込んだ。わたしは彼に、自分は戦闘賃金を得ていない、彼がどれだけ取り出したかは気にしていない、と言った。こうしてわたしは彼の信頼を得て、すると彼はわたしを以前のようにざつに扱うのをやめた。これの前には、彼はライフルでわたしを突き、わめきちらしてわたしに命令したものだ。わたしたちがカキ(牡蠣)の積み重ねの横を通りかかったとき、わたしは車のほぼ中央にからのパッカーを立たせていたし、強盗とわたしはカキとパッカーの間を通り抜けねばならなかったし、これはわたしをカキの近くに押しやったし、わたしたちが通りぬけるとき、わたしは、それらの上にある氷木槌[マレット]を持ち上げた。わたしは彼にそれが見えないようそれをオーバーコートの下に隠し、彼をドアから遠ざけ、彼にサンダーソンに行く予定の包みを見せ、彼に、包みは彼が得たすべてよりも価値がある、と告げた、わたしは思った。彼はライフルを片脚に寄りかけ、右手で包みを取上げ始めた。彼がこの位置にいる間、わたしは機を見たので、わたしが彼を打った第1撃は、頭部を首からつなぐ頭蓋底に、であった。それからわたしは彼が倒れたのち、頭頂にさらに打撃を2回与え、第3撃で脳をたたき出した。わたしはこの男からコルト・シングル・アクション・アーミー回転式拳銃2丁と.401ウィンチェスター・セルフローディングを取った。わたしは郵便局員と助手にそれぞれ回転式拳銃1丁を与え、ライフルをとっておいた。郵便局員と助手を車の後部に送った。それら灯りを消してから彼らに合流すると、見えた唯一の道は合造車の灯りからだけであった。わたしは2人目の男が戻ってくるのを2時間ほど待った。彼はしばらく姿を現さなかったし、わたしは車のてっぺんをとおして1発発砲し、すると数分後、彼はドアにやって来て、「フランク」という名前を3回呼び、5分間ほど待った、そのときわたしには彼の頭部がわたしから40フィート離れたトランクのむこうから突き出ているのが見えた。彼が頭部を出した1回目、わたしは撃つ機会をとらえなかったが、2回目彼は車の後部のほうを見ていた。わたしは1発発砲した――弾丸は彼の左眼の約1インチ半上に当たり、頭部を貫通し、車の端まで通り抜け始めた。1時間ほど待ったのち、わたしたちは空気を引き(we pulled the air)、機関士は機関と手荷物車複数を客車車両に後退させた。機関助手が客車車両に戻り、わたしを呼んだ。わたしは彼に、わたしが車を開ける前に車掌と何人かの乗客を得るように命じ、わたしが二人の男を殺したと告げた。数分後に彼は車掌、ポーター、および乗客15人か20人とともに戻った。わたしは危害を加える者が外にないことに気づいたとき、ドアを開けて列車乗務員を受け入れた。列車を連結させたのち、わたしたちは合衆国郵便物が荷降ろしされていた所に移動し、そこに荷降ろしされていたすべてのものを見つけたし、わたしは金庫から取り出された密封された包み2つを得た。わたしは自分の金銭すべてを助手レーガンに移し、サンダーソンまで行き、死体から取った銃6丁とともにそれら死体を降ろした。わたしはそれから大陪審と検視法廷の前に出頭し、釈放された。結論として、サンダーソンに向かう途中で、「パートナー」と呼ばれる男からダイナマイト6本とダイナマイト・キャップ1箱と「地獄機械」('Infernal Machine')を取り外したと述べよう。「フランク」と呼ばれる男は、サイドポケットにニトログリセリンを1パイント持っていた。
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