テレマークスキー用具とは? わかりやすく解説

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テレマークスキー用具

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/16 05:23 UTC 版)

テレマークスキー」の記事における「テレマークスキー用具」の解説

ブーツ まず、踵を浮かせるため、テレマークブーツには一般の靴と同様に母趾球付近屈曲することが求められる。プラスチックブーツでその問題クリアすることは困難で、結果として登山靴近く歩きやすい皮革製のブーツ長年わたって用いられていた。しかし1993年それまで皮革製テレマークブーツを生産していたイタリアのスカルパ (SCARPA) 社が、独自の屈曲構造採用した世界初プラスチック製テレマークブーツ、ターミネーター発売同じく老舗のガルモント (GARMONT。現在はスコット) やクリスピー (CRISPI) も追随し改良重ねて完成度高まってからはプラスチックブーツが主流となった滑り主体深く剛性が高いモデルから、歩き主体浅く柔らかいモデルまで多数バリエーションが出揃い革靴少数派となりつつある。 テレマークブーツの一目で分かる特徴として、ビンディング取り付けのためにコバ長く前方突き出ている点と、プラスチックブーツの場合屈曲可能にするために甲の部分蛇腹状にしている点が挙げられる。 板 板も以前アルペンスキー明らかに異なり細長く軽量な板が主流であった。しかし、近年のプラスチックブーツの普及により滑り高速化して板にも高い剛性ターン性能求められるようになったうえ、テレマークレースのスキー規定撤廃後述)もあって短く幅広カービング板が主流になりつつある。よって、板だけを見ればアルペンスキーとの差はなくなってきており、新雪滑降用のファットスキーなどを中心にアルペン・テレマーク兼用の板も多く発売されている。また、サロモンなどアルペン専業だったメーカーテレマーク参入続いている。 ビンディング そのような板とブーツとの間を取り持つビンディングは、アルミステンレスの板を曲げただけのような軽量で非常に簡単な構造である。ビンディングから出ている3本ピン靴底にある3か所の穴に合わせコバ部分を上からクリップのように挟んで固定するだけの3ピン式と、コバビンディング本体差し込み、靴の周りを1周するケーブル固定するケーブル式に分けられ、高剛性化しながらもスキー発祥時のスタイル保ち続けている。最近では固定するケーブル靴底側に配置したり、アルペンスキーのようにステップイン装着できるモデル登場している。また、転倒時の負傷防止のためにセフティ(解放機構)を装備したモデルもあるが、モデルによっては重量増になるうえ、そもそもつま先しか固定しないテレマークスキーでは転倒時でも大きな怪我につながることは少ないので、さほど普及はしていない。セフティに限らず、便利でも構造複雑なビンディングそれだけ故障リスク高くトラブル遭難つながりかねない山岳スキーでは敬遠され傾向が強い。 クライミングスキン 登行時にはクライミングスキン一般にシール呼ばれる)という毛羽だったテープ状のものをスキー板底面貼り付け後方滑らないようにする。シールはその名の通りアザラシ(seal)の毛皮でできており、前方へは極めて滑らかに滑走できるが、後方へは強い抵抗発生する。ただし現在では非常に入手困難になり、代用品として登場したモヘヤアンゴラ山羊の毛)や、ナイロンなどの合成樹脂による製品主流になっているまた、起伏少なルート用として、底面にうろこ状のギザギザ模様(ステップソール)が刻まれシール装着しなくとも後方滑らないように加工したスキーもある。 ストック ストック山岳用になると独特の機能持っている雪面状況に応じて長さ変えられいざという時には左右繋げてゾンデ棒テントポールとしても使用できたり、滑落対策としてグリップ部にピッケル装着きたりすモデルもある。また、ほとんどは深雪でも埋まらないよう大きリング装着している。もっとも、ゲレンデでは安価軽量なアルペンスキー用を使っているケースも多い。 このように用具アルペンスキーとかなり異なるため、一般的なスキー用品店やスポーツ用品量販店テレマークスキー用品扱っている店舗は非常に少なく登山用品店や山岳テレマークスキー専門店でしか購入できない場合が多い。 一方、同じ踵が浮くノルディックスキーでも、クロスカントリースキーはより軽快歩きやすくするために板は細く軽いものに進化しスキージャンプ滑走時の加速飛行時の揚力確保のために板は非常に長く幅広いものに進化してきたので、双方ともテレマークスキーとは大きく異なるものとなっている。また、双方ともターンの必要はないので板にエッジはなく、サイドカーブもつけられていない

※この「テレマークスキー用具」の解説は、「テレマークスキー」の解説の一部です。
「テレマークスキー用具」を含む「テレマークスキー」の記事については、「テレマークスキー」の概要を参照ください。

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