テレマークスキーのスタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/16 05:23 UTC 版)
「テレマークスキー」の記事における「テレマークスキーのスタイル」の解説
アルペンスキーがスキー板にブーツを完全に固定するのに対して、テレマークスキーはスキー板にブーツのつま先(コバ)だけを固定し、踵を浮かす事ができるのが最大の特徴である。 すなわち、ブーツの固定力で身体の動きを制限することによって滑降時の安定性のみを追求しているアルペンスキーと異なり、身体の自由度を犠牲にせず歩きや登りなどいろいろな状況にも対応するのがテレマークスキーである。もちろん自由度の代償として滑降には安定さを欠き、筋力と高度な技術が要求される。 テレマークスキーの特徴の最たるものはそのターン技術で、アルペンスキーのそれとはまったく異なっており、外見上も一目で見分けが付く。ターンに際し安定を得るため足を前後に開き、ターン外側の足を前に出して足裏全体で加重。内側の足は後ろに引き、踵を上げて母趾球(親指の付け根)で加重するという独特な形をとる。この滑り方、技術(テレマークターン)が狭義のテレマークスキーである。 テレマークスキーは、主に山岳スキーで採用されやすいスタイルである。アルペンスキーにも踵を解放して歩けるようにしている用具があるが、テレマークスキーは用具がシンプルかつ軽量で、ブーツの柔らかさも相まって歩きやすいため、難度の高い急斜面を含むコース以外では好まれている。 1990年代までは皮革製ブーツの全盛期であり、ブーツの柔らかさからあまりハードな滑りはできず、ゆったりとした優雅な滑りがテレマークスキーの醍醐味とされてきた。しかし最近ではプラスチックブーツやカービングスキーに代表される用具の進化や、今までの滑りに飽き足らなくなった大勢の熟練アルペンスキーヤーやスノーボーダーの流入もあって、滑りはよりアグレッシブなものになり、高速化も著しい。山だけではなくゲレンデでも姿をよく見かけるようになり、中にはモーグルバーンの滑降や、エアー、レールを楽しむテレマーカーも出現している。
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