タイ・カッブが生んだ野球とプレースタイルとは? わかりやすく解説

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タイ・カッブが生んだ野球とプレースタイル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 23:17 UTC 版)

タイ・カッブ」の記事における「タイ・カッブが生んだ野球とプレースタイル」の解説

握り部分グリップエンド)が根元近づくにつれて円錐状に太くなっているバット発案し愛用していた。日本ではそのようなバットを「タイ・カッブタイカップ)型バット」と呼ぶことがあるまた、1907年からはネクストバッターズサークルで黒いバット使い始めた。実際に試合使ったのはシーズン最初けだったが、カッブはそのバットを「魔法バット」と呼んでおり、同年結婚式でも持ち出している。 右手と左手離してバット握りそのまま構えるという独特のフォームをとり、体調合わせてバット重さ変えていた。両手をあけてバットを握るため、「ボールに十分『力』が乗らないのでは」との声もあったが、カッブは「単に『力』のみが強い打球生み出すものではない」と言い、そのグリップ剛速球たたいて外野にまで飛ばし奥深く守っていた右翼手グローブをはじきとばした上にその選手指を折ってしまったこともあったという。 基本的にシングルヒット狙いで、安打では特にバント安打好んだ柵越えを狙わないため、通算本塁打半分近くランニング本塁打であり、本塁打王獲得したときも全てランニング本塁打である。1920年代に入ると、ベーブ・ルース出現時代本塁打偏重傾き、「ルーススラッガーだが、カッブ単打しか打てない」と揶揄され、ルース豪打ばかりが持て囃されるようになった。それに対しカッブは、38歳になった1925年5月ブラウンズ戦前で、囲んだマスコミ陣に対し、「明日明後日試合見せたいものがある。よく見ておきなさい」と宣言したカッブ翌日ブラウンズ戦で文句なし柵越え本塁打3本二塁打を含む6打数6安打記録し翌々日の同カード試合も本塁打を2本、フェンス直撃二塁打を2本放った。そしてルースには「ホームラン狙いやめれば打率4割も打てるのにな」と進言したという(これに対すルース反論は#逸話参照)。また、その話を聞いた警官が、自動車スピード違反カッブ捕まえた際、「今日試合ホームランを2本打てば違反はなかった事にしよう」と言ったところ、カッブ本当に本塁打を2本打ち約束どおりに違反取り消しになったという逸話もある。 投手が3球投げる間に、一塁から二盗三盗本盗成功するなど、エキサイティングな選手としても評価されていた。「ベーブ・ルース本塁打を打つよりも、カッブ四球出塁した時の方が興奮した。なぜなら本塁打柵越えすればそこで終了だが、カッブ出塁した時からが興奮始まりだからだ」と評されたこともある。 走塁においては二塁滑り込む際にタッチ避けためになるべくベースから遠ざかって爪先ひっかけることでセーフ判定を狙う「フック・スライディング」を考案実践した走塁時には野手の目の動き注目しボールを見なくとも走りながら野手視線を見ることで、ボールコース位置確認していた。それによって滑り込む際の角度タイミング変えていたという。ベースランニングの際にはベース内側踏み小さく回る走塁三塁走り込む際には送球線上身体持っていき背中返球妨害するなど、近代野球基礎となる戦術実践していた。さらに二塁へ進む際、ダブルプレーとられないよう相手内野手足を向けて滑り込んでゆく「ゲッツー崩し」を積極的にしかけたのもカッブ初めてである。また、鉛をつめて普通の3倍も重くした靴を履いて走塁訓練をしていたという。球場にあるカッブ銅像滑り込んでいる姿やスライディングの姿が非常に多い相手投手投球フォームクセ観察によって弱点見つけたり、攻撃時や守備時に外野へ吹く風を計算入れたりするという戦術最初に取り入れた。足に関してそれほど速くはなかったと自身語っており、クセを見つける戦術によって盗塁数を稼いでいた。1イニング二盗三盗本盗決めサイクル・スチール通算4度1年2度達成している。また、安打放った際、走りながら外野手利き腕ボール取っているかを確認しボールから眼を離した隙に進塁することでジャッグルを誘うなど、高度な走塁技術確立していた。 弁護士介した文書使った契約史上初め導入した選手である。当時球界オーナー意向によって契約が決まることがほとんどで、選手不利益を被ることが多かったカッブはそれを打破し選手権利という概念主張した最初選手である。そのためか、オーナー達からは良く思われておらず、この対立から前述八百長疑惑発展したとする意見もある。 守備では主に中堅手務めた外野手としての392補殺メジャー歴代2位である。外野三つポジション以外にもファーストセカンドサードさらには投手として3試合登板している。

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