セーヴル条約とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 方式・規則 > 法令・規則 > 条約 > 講和条約 > セーヴル条約の意味・解説 

セーヴル条約

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/25 18:39 UTC 版)

同盟国ト土耳其国トノ平和条約
セーヴル条約により縮小したオスマン帝国の領土
通称・略称 セーヴル条約
起草 1920年4月
署名 1920年8月10日
署名場所 フランス共和国 セーヴル
現況 未発効
締約国 連合国オスマン帝国
主な内容 連合国とオスマン帝国との間に締結された講和条約
関連条約 ムドロス休戦協定
条文リンク 条約彙纂第3巻第3部 對勃及對土平和條約竝關係諸條約.外務省条約局』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
テンプレートを表示

セーヴル条約(セーヴルじょうやく、英語: Treaty of Sèvres, フランス語: Traité de Sèvres)は、第一次世界大戦後の1920年8月10日連合国オスマン帝国との間に締結された講和条約。フランス・パリ郊外のセーヴルで締結された事からこの名が付く。1918年10月30日に結ばれたムドロス休戦協定を受けての講和条約である。オスマン帝国はこの条約によって広大な範囲の領土を失った。

条約の骨格は1920年4月のサン・レノ会議で決定されている。

条約を締結したメフメト6世率いるオスマン政府(イスタンブール政府)に対し、ムスタファ・ケマルが主導してアンカラに組織されたトルコ大国民議会アンカラ政府)はこの条約に反対した。条約締結後に更なる領土の拡大をはかろうとしてギリシャがおこした希土戦争で勝利したアンカラ政府は、ソ連と単独に条約を結んだため、旧連合国は再び交渉の席につき1923年7月にローザンヌ条約を締結、現在のトルコ領が確定した。セーヴル条約ではクルド人自治区の設置が謳われていたが、あらたに結ばれたローザンヌ条約で無効となり、居住の領域がイラク、トルコ、イラン、シリアの国境で分断されたクルド人の問題が引き起こされることとなった。

条約内容

セーブル条約下のアナトリア。青はギリシャに割譲。水色はアルメニアが独立。赤はイギリス、紫はフランスの委任統治下に。オスマン政府のもとに残った地域のうち、オレンジの縦線はボスポラス海峡沿岸の国際管理地域、赤・紫・緑の縦線はそれぞれイギリス・フランス・イタリアの勢力圏となる

脚注

  1. ^ Section III Articles 62� 64
  2. ^ 国際水路機関の前身。

関連項目

外部リンク


セーヴル条約

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 07:01 UTC 版)

希土戦争 (1919年-1922年)」の記事における「セーヴル条約」の解説

1920年8月10日連合国イスタンブール政府はセーヴル条約を調印した。この条約では東アナトリアにおけるクルド人自治区およびアルメニア人国家樹立東トラキアおよびエーゲ海諸島ギリシャへの譲渡イズミル中心とするアナトリア半島エーゲ海沿岸地域ギリシャ管理区とした上で住民投票により帰属決定することとなったまた、イスタンブールおよびボスポラス海峡ダーダネルス海峡周辺海峡管理委員会保護下に置かれることになった自身地位保持狙いスルタンが行ったこうした妥協に対して[要出典]、トルコ人国民国家樹立目指すケマルトルコ人居住地区分割、特にギリシャイズミル占領強く反発した

※この「セーヴル条約」の解説は、「希土戦争 (1919年-1922年)」の解説の一部です。
「セーヴル条約」を含む「希土戦争 (1919年-1922年)」の記事については、「希土戦争 (1919年-1922年)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「セーヴル条約」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「セーヴル条約」の関連用語

セーヴル条約のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



セーヴル条約のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのセーヴル条約 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの希土戦争 (1919年-1922年) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS