シティ・モスクワ
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「ウィザーズ・ブレイン」の記事における「シティ・モスクワ」の解説
幻影(イリュージョン)No.17 … 『幻影』 シティ・モスクワ軍のエージェントである《魔法士》。エピソードVのもう1人の主人公。外見年齢は17歳ほど、肉体年齢と実年齢の差は14歳ほど。誕生日は正確には不明だが、クレアの誕生より半年ほど後であり、2194年末から2195年初頭と推測される。愛称は「イル」。 マサチューセッツの〔ウィザーズ・ブレイン・ファクトリー〕で偶然誕生した規格外の《魔法士》の一人で、量子力学的制御により、自分自身を含めたあらゆる物質の存在確率を改変できる能力を持つ。しかし基本的な戦闘能力はI-ブレインを持たない通常人と変わらないため、空間の存在確率を制御して瞬間移動をしたり、接敵状態で自身や敵の存在確率を制御して“敵の体内に自分の指先などを挿入”しダメージを与えると言った戦法をとる。この戦法のため自身の“人間の部分”を鍛えており、武術の腕は一流以上。かつては“問題児”であったため、命令違反を犯さないよう、脳には様々な制御システムが埋め込まれている。また元々は《マザーコア》として作られたが、モスクワ軍の検査によりそのI-ブレインが《マザーコア》には不適格だと判明している。 白く染めた短い髪に青い瞳の、西洋系の少年。普段は小さく丸いレンズのサングラスをかけている。本来であれば負傷せず戦うことが可能だが、ある特殊な戦い方の為に身体には大小ありとあらゆる傷が残っている。その傷の深さは傷に傷が重なりすぎて再生処置でも消せないほど。言葉にモスクワなまりがあり、その台詞は大阪弁で表記されている(言語のなまりを日本語で表現すると大阪弁にあたるためと考えられる)。 その生まれから、クレアNo.7の弟、ディーNo.33の兄にあたる。しかしマサチューセッツを出るときに一度だけ会ったクレアからは「軍との共同作戦がやりにくくなった」と嫌われていた。 マサチューセッツで生まれた当初は、自身の境遇を知らず“普通の人間の生活”を夢見ていたが、偶然にも処分間近なNo.11の“姉”と出会い、真実を知ってシティと普通の人間を憎むようになる。そして任務に乗じて味方の作戦部隊を騙し壊滅させたため、処分される代わりにシティ・モスクワ軍に実験訓練生として出向させられた。そのモスクワ軍でも任務に乗じて敵味方問わず殺すような行動を取っていたが、ある任務で訪れた教会でイリーナと出会い、それを機に考えを改め、自分を犠牲にしてでもシティを守ろうとするようになった。その姿勢から軍、特に現場の兵士たちからの人望は厚く、彼のためなら命すら惜しくないという者もいる。基本的にヘイズと同じ熱血漢・人情家(そして苦労性)だが、多数を救うために少数を切り捨てられる非情さも兼ね備え、自己矛盾や少数を切り捨てる“罪”も自覚している。曰く「《マザーコア》に適した《魔法士》がいれば、シティを守るため非情に徹しその《魔法士》を捕らえることに全力を尽くすが、その《魔法士》が誰なのかを知らなければ、その《魔法士》には幸福になってほしい」とのこと。 《マザーコア》が停止しシティ・モスクワ崩壊の危機が迫る中、新たな《マザーコア》を盗んだ〔賢人会議〕を追ってメルボルンへ出向き、シティを守るためにサクラと全力で戦う(エピソードV)。以来、サクラとは内心で主義主張を認め合いつつも会う度に口喧嘩が絶えない関係。 メルボルンで〔賢人会議〕の協力者であった月夜を捕らえ(エピソードV)、シスター・ケイトの後見もあって、月夜を保護兼監視下に置く。しかし真昼を止めたい月夜によって半ば強引に、シティと〔賢人会議〕の戦いに巻き込まれていく。ニューデリーの事件以来《魔法士》が次々と〔賢人会議〕へ下る中、迷うことなくモスクワ軍に残り〔賢人会議〕と敵対するが、日に日に深まる《魔法士》と通常人の対立に困惑するようになる。 シスター・ケイト … 『計画者』 本名、ケイト・トルスタヤ。シティ・モスクワにある教会兼孤児院〔聖セラフィム教会〕のシスターであり、モスクワでの月夜とイルの後見人。38歳(エピソードV時点)。 見た目はただのシスターだが、大戦中は軍の作戦将校で「計画者(プランナー)」の異名を持ち、「将棋指し(チェスプレイヤー)」ことアニル・ジュレと作戦立案で互角に渡り合ったという世界的な有名人であり、リチャードも名前を知っていた。そのため軍とのパイプはいまだに太く、軍内では強い発言権を持ち、「今はただのシスター」と言いつつその権限を最大限に利用するしたたかな女性。イルの単独行動も彼女の支援があってこそ。 退役前の階級は少将。 イリーナ シティ・モスクワの孤児院のシスターで、戦災孤児でケイトの義娘。2195年に死亡。彼女との出会いが、イルに大きな変化をもたらした。 天樹 月夜(あまぎ つきよ) … 『異能ならざる双子』 #シティ・神戸(及び近郊の町)参照。
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