イスラーム世界とは? わかりやすく解説

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イスラム世界

(イスラーム世界 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/03 00:49 UTC 版)

イスラム教徒の人口比(中東の非イスラム外国人を含まない)

イスラム世界(イスラムせかい)とは、イスラム教(イスラーム)とそれを信仰・実践する人々であるムスリム(イスラム教徒)が社会の中心に立って活動する地域を指し、イスラム法(シャリーア)の用語に言うダール・アル=イスラーム(「イスラムの家」)とほぼ等しい概念を意味する語である。歴史的な対象を指すのにしばしば使われるが、イスラム世界の中に法としてシャリーアを用いない国も少なくない現代を指しては、イスラム圏(イスラーム圏)、イスラム諸国などの言葉を用いることも多い。

イスラム教国

イスラム教国とは、イスラム教に関連が深い国のことであり、以下のどちらかを指す。

  1. 国教がイスラム教である国、シャリーア(イスラーム法)をとして実際に運用している国。この場合はイスラム国家と呼ばれることが多い。この定義ではトルコアルバニアのような、人口の大多数がイスラム教徒であっても世俗主義を標榜する国家は入らない。
  2. イスラム教徒が人口の比較的多数を占め、国家の指導的立場、ヘゲモニーをイスラム教徒が握る国。ほぼすべてがイスラム協力機構 (OIC) に加わっている。「ムスリム国家」とほぼ同義であり、「キリスト教国」「仏教国」「ヒンドゥー教国」などの言葉に対応する。

イスラム世界に内包あるいは交差する地域概念

地政学的概念
地理的概念
文化的概念
個別地域

関連文献

  • イブン・ハルドゥーン 著、森本公誠 訳 『歴史序説』岩波書店〈岩波文庫〉、2001年。 
  • デヴィッド・ニコル 著、清水和裕監 訳 『イスラーム世界歴史地図』明石書店、2014年。 
  • 羽田正 『〈イスラーム世界〉とは何か 「新しい世界史」を描く』講談社〈講談社学術文庫〉、2021年。 
  • 林佳世子, 桝屋友子 編 『記録と表象 史料が語るイスラーム世界』東京大学出版会、2005年。 

関連項目


イスラーム世界

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 14:39 UTC 版)

地球球体説」の記事における「イスラーム世界」の解説

イスラーム天文学地球球体説ギリシア天文学から受け継いだイスラーム理論的枠組みアリストテレス(『天体論』)やプトレマイオス(『アルマゲスト』)の基礎的な功績大きく依拠していたが、アリストテレスプトレマイオス地球球体であることと宇宙中心に存在すること(地球中心説)を前提としていた。 ムスリム学者初期から地球が丸いと認識しており、地上あらゆる位置からメッカ方角・距離を計量できるようになるために、イスラーム数学者球面三角法発達させることになった。これによりキブラ、つまりムスリムが祈る向き、が決められる。 アル・マームーン 830年頃、カリフアル・マームーンがイスラーム天文学者イスラーム地理学者達に、タドムール(パルミュラ)からラッカ(現在のシリア位置する)までの距離を測るように委任した。彼らは、両都市緯度にして1度子午線弧測量662⁄3マイル離れていることを発見してそれゆえ地球周長は24000マイルだと計算した。 アル・マームーンの別の天文学者による測量では緯度1度が562⁄3アラビアマイル(111.8 km)であり、周長は40248kmと計算され、現在用いられている1度あたり111.3kmで周長40068kmという値にそれぞれ非常に近い。 アル・ファルガーニー アル・ファルガーニー(ラテン語アルフラガヌス)は9世紀ペルシア人天文学者で、アル・マームーンに委任され地球直径算出携わった彼による上記緯度の値(562⁄3アラビアマイル)の算出プトレマイオスによる602⁄3ローママイル(89.7km)という値よりもずっと正確であったクリストファー・コロンブスは、プトレマイオス提出したよりも地球小さいことを証明するために、アル・ファルガーニーの値をアラビアマイルではなくローママイル当てはめて無批判使ったビールーニー アブー・ライハーン・アル・ビールーニー(973年-1048年)は地球周長計算するために新たな手法用い、現在用いられているものに近い値に到達した彼の算出した6339.9kmという地球半径の値は現在用いられている6356.7kmという値に16.8km足りないだけにすぎない二つ異なる場所から同時に太陽を見ることで地球周長算出した先達たちとは違いビールーニー平地山頂角度基づいて三角法による計算使った新しい手法発展させ、それによってより精確な地球周長の値を得て一人人間が一か所から測量するだけでその値を算出できるようにした。ビールーニーの手法は「暑く埃っぽい砂漠を歩くこと」を避けようしたものであり、彼がインド高山上った際に思いいたものである。彼は山頂から地平線見た際に、それが(既に計ってある)山の高さとともに大地曲率計るのに使えることに気づいたのである。彼は代数学をも用いて三角方程式立てアストロラーベ用いて角度を測った。 ジョン・J・オコナーとエドマンド・フレデリック・ロバートソンは『マックチューター数学的発見史』にこう書いている: .mw-parser-output .templatequote{overflow:hidden;margin:1em 0;padding:0 40px}.mw-parser-output .templatequote .templatequotecite{line-height:1.5em;text-align:left;padding-left:1.6em;margin-top:0}「ビールーニー測地学地理学対す重要な功績成している。彼は地球計測する新しい方法導入して、それによって三角法用いて計った。彼は地球半径として6339.6kmという値を確立したが、これほど正確な値は西欧では16世紀まで得られなかった。彼のマスウード宝典』には600上の場所の座標の表が掲載されているが、彼はそのほぼ全ての値を自身による測量から導いていた。」

※この「イスラーム世界」の解説は、「地球球体説」の解説の一部です。
「イスラーム世界」を含む「地球球体説」の記事については、「地球球体説」の概要を参照ください。

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