アジアじょせい‐ききん〔‐ヂヨセイ‐〕【アジア女性基金】
アジア女性基金(あじあじょせいききん)
戦時中の従軍慰安婦におわびを行うための公益法人だ。「女性のためのアジア平和国民基金」が正式名称だ。1995年に設立された。2000年10月現在の理事長は、元内閣総理大臣の村山富市氏だ。
従軍慰安婦とは、日本軍の公娼制度で徴用された人のことだ。朝鮮半島や中国のほか、インドネシアやマレーシア、フィリピンなどから徴用された。これらの人々は、中国などに送られ、日本軍相手の売春を強要された。実数は分からないが、少なくとも5万人以上と言われている。
アジア女性基金は、従軍慰安婦を支援するための活動をしている。具体的には、被害者一人あたり 200万円の償い金を支払う。また、政府の反省を表すため、総理からのお詫びの手紙を届ける。
この際の資金は、民間からの募金だ。アジア女性基金では、民間からの募金を募り、それを償い金として支払う。現在のところ、フィリピン・韓国・台湾で170名の人に、償い金を届けている。
この償い金は日本国政府によるものではない。このため、逆に被害者から反感をもたれている面がある。韓国では、被害者の多くは「あくまでも政府による補償を求める」として、資金の受け取りを拒否している。
(2000.11.03更新)
女性のためのアジア平和国民基金
(アジア女性基金 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/01 04:54 UTC 版)
財団法人女性のためのアジア平和国民基金(じょせいのためのアジアへいわこくみんききん、略称:アジア女性基金、英語: Asian Women's Fund)とは、元「慰安婦」に対する補償(償い事業)、および女性の名誉と尊厳に関わる今日的な問題の解決を目的として1995年7月に設立された財団法人。日本国政府からの出資金と、国内外からの募金によって運営された。すべての償い事業が終了したため、2007年(平成19年)3月31日をもって解散した。
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アジア女性基金
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 10:13 UTC 版)
アジア女性基金では、「いわゆる従軍慰安婦」について「性的な奉仕を強いられた女性たちのこと」と解説している。朝日新聞の英字版同様、誰が強いたかについては明示されていない。英語と韓国語のページも同様。 いわゆる「従軍慰安婦」とは、かっての戦争の時代に、一定期間日本軍の慰安所等に集められ、将兵に性的な奉仕を強いられた女性たちのことです。 — デジタル記念館 慰安婦問題とアジア女性基金、 日本政府は2021年4月末に慰安婦に関しても、「従軍慰安婦」「強制連行」は実態と異なり、不適当との閣議決定を行った。
※この「アジア女性基金」の解説は、「強制連行」の解説の一部です。
「アジア女性基金」を含む「強制連行」の記事については、「強制連行」の概要を参照ください。
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