医療福祉支援
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 14:46 UTC 版)
2010年に厚生労働省が施策として打ち出した「障害者の地域移行・地域生活支援のための緊急体制整備事業」において、全47都道府県に設置される多職種専門家チーム「こころの総合支援チーム」に、臨床心理士が医師・看護師らとともに参加することが方針決定され、多職種専門家のアウトリーチ活動により地域に医療・福祉・保健サービスを包括的に提供することが図られた。この活動は、精神疾患の治療を中断した患者や、精神疾患を発症している可能性はあるものの医療機関を未受診の人などを対象としており、本人を医療機関に連れていくことの難しさを訴える家族や学校からの情報などを踏まえ、同専門家チームが24時間対応で自宅訪問を行い、その症状に応じて薬物療法や心理療法など必要な医療を多職種間で判断し、専門医療機関への紹介などのサービスを提供するものである。うつ病など早期に治療を始めることで改善率が高くなる精神疾患は多く、また1998年から年間3万人を超え続けている自殺者のうち、何らかの精神疾患を自殺の原因・動機とする者が約1万人を占めることから、自殺防止対策の目的も併せ持っている。
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