アジアの紛争に関する著述とは? わかりやすく解説

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アジアの紛争に関する著述(1933-1937年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 15:09 UTC 版)

ラルフ・タウンゼント」の記事における「アジアの紛争に関する著述(1933-1937年)」の解説

1933年11月10日発売された『暗黒大陸中国の真実』は、タウンゼント中国での経験をもとに記述され国内外から注目を集めることになった。「キャサリン・マヨがマザーインディアでしたことを、中国に対して行った」と称されタウンゼント本には、中国社会と文化対す物議を醸す批判含まれていた。中国内紛に陥っていた時期に、タウンゼントは、中国問題根源は、強欲肉体的臆病さ批判的思考能力欠如などとともに何よりも不誠実な傾向家族以外への忠誠心欠如相互に効果的に協力することができないことを含む、中国人々倫理観根本的な欠陥にあると考えていた。彼は、中国人の「目立つ特徴」は「他の人々と満足に取引できず、中国人中国人自身と満足に取引できない」と結論づけ、国内混沌とした状況終わらない予測している。また、日本良識的な対中政策米国の「感傷主義」的な政策とを好対照論じている。 『暗黒大陸中国の真実』はベストセラーとなり、批評家支持者両方から激し反応集めた。カレントヒストリー誌に書いたE.フランシス・ブラウンは、この本を「近年書かれている多くのことに対す歓迎すべき解毒剤であり、その結論いくつかは、アメリカ極東政策形成する人々によって熟考されるかもしれない」と賞賛したが、対照的に著名な中国研究家蔣介石私的顧問であったオーウェン・ラティモアは、洞察力欠け、また聞き報告依存し、この作品を「全ての人種全般的な非難」として非難し、「すでに確信している人々納得させるだけ」だろうと述べた。この本自体政治的騒動巻き込まれ中国政府によって禁止されたが、日本政府には無料配布された。 タウンゼント出身地新聞であるロベソニアン紙は1934年2月、「彼の中国に関する講演論述は、最近極東問題に関する講演者作家の中では、誰よりも称賛罵声浴びていた」と報じている。タウンゼント1934年ニューヨークからサンフランシスコ戻りスタンフォード大学での講義やサンホアキン・ライト・アンド・パワー・コーポレーションの広告宣伝のほか、アジア問題に関する執筆講演続けた1941年までサンフランシスコ近郊カリフォルニア州いくつかの都市住んでいた。 1936年タウンゼント2冊目の著書『アジア・アンサーズ』(Asia Answers)を出版したが、その中で彼は、日本の政治的、経済的文化的モデルとしての繁栄と、アジアにおける日本成長有益な影響力賞賛している。彼は、米国における反日感情を親共産主義者の「リベラル」、特にアジア資本主義国としての地位があるために日本見下す扇情主義者の新聞編集者ジャーナリスト起因するとしている。彼は、リベラル派がすでにアメリカ経済破壊したことを非難しアメリカ共産主義者乗っ取られる可能性警告しアメリカ反日的な戦争挑発対抗してアジアに対して中立的な外交政策をとることを提唱している。 タウンゼントは、メディアの親ソビエト的な偏見原因で、『アジア・アンサーズ』はレビュアーから冷たい反応を受けるかもしれない予測していたが、実際には、『ザ・チャイナ・ウィークリー・レビュー』、『ザ・タイムズ・リテラリー・サプリメント』、『ザ・タイムズ・オブ・インディア』、『ザ・リビング・エイジ』などで否定的な報道受けており、そのうち最後のものは、『アジア・アンサーズ』を「東京外務省プレスリリース似ている疑われる作品であり、「ファシスト自認する人以外にはアピールできない」としている。この本を中傷する者の中には親中派パール・S・バックもいて、この本を「著者偏見個性満ちていて、著者の全計画含まず批判することは不可能だ」と評した。その一方で日本満州国では、この本はより肯定的に受け入れられ満州青年同盟指導者である小山貞知は、「タウンゼント中国理解非の打ちどころがない」と述べ、この本を強力に宣伝した1937年タウンゼントはこの本の日本語訳発売合わせて日本訪れた

※この「アジアの紛争に関する著述(1933-1937年)」の解説は、「ラルフ・タウンゼント」の解説の一部です。
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