『日本の花嫁』事件とは? わかりやすく解説

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『日本の花嫁』事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/17 00:38 UTC 版)

日本基督教会」の記事における「『日本の花嫁』事件」の解説

1892年日本基督教会数寄屋橋教会田村直臣牧師は、「仏教影響下の家庭キリスト教の影響下の家庭比較」するため著書、『日本の花嫁』を出版した。これは、一般にキリスト教界でも話題となり、1893年植村正久の「福音新報」は、この本を批判した10月日本基督教会の中会は、井深梶之助山本秀煌熊野雄七訴えにより、「同胞讒誣罪(どうほうざんぶざい)」で田村直臣譴責1894年第9回日本基督教会大会で植村は、「此の問題に就ては最早多言するを要しない先刻以来彼が自己弁護する其の態度見れば分る此の如き人を我が日本基督教会教職として認むるべきか何うか、是また自づから分明である。」と述べた大会は「日本国民侮辱したるもの」として、田村直臣牧師から免職した

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『日本の花嫁』事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/05 17:02 UTC 版)

日本の花嫁」の記事における「『日本の花嫁』事件」の解説

新聞日本』、『萬朝報』がこの本を非難し日本200上の新聞が『萬朝報』の論説転載した。 キリスト教牧師である植村正久1893年、『福音新報127号で田村非難した。 「『日本の花嫁』は記して曰く我らは愛と禽獣的の情欲とを同一視す。曰く、わが人民清潔なる愛を味わい知らず曰く日本にては、父親は無限独裁君主なり。これに属す曰く、親は児女婚嫁のみに熱心してその将来の幸福繁栄慮ることなし云々。この類枚挙するにあらざるなり。これ真実に日本社会写し出せるものに非ざるなり。」 「今、田村氏上文のごとき奇怪な文字弄して同胞外国に誹れり。我輩は氏のために深くこれを愧じ、またこれを悲しまんずばあらざるなり、よし真実なることにもせよ、自国の事は一々これを外国告ぐるの必要なし。或いはこれを隠蔽する義務あり。況や虚妄記事列ねて自国恥辱海外風潮(原文ママ)するをや。我輩この種類属す著書軽薄爪弾きす。」 他にも教界の『基督教新聞』、『女学雑誌』もこの本を非難し日本キリスト教婦人矯風会絶版求めたキリスト教青年会YMCA理事の職からは追放された。 さらに、井深梶之助山本秀煌熊野雄七により、日本基督教会教会法廷に告発される告訴状には「本書記述体裁軽佻浮薄にして虚実混淆妄りに日本人民の恥辱となるべきことを記載したり。是即ち同胞讒誣(ざんぶ)したるものにして、日本基督教会教師の職を汚したるものとす」とある。 中会の教会法廷は「同胞讒誣罪(どうほうざんぶざい)」で田村直臣譴責した。 判決不服とする田村大会上告した。彼は社会風俗に対して批評したであって信仰的な異端唱えたけでないのだから、教会法廷の判決不当であると主張した大和連合会基督青年会は中会の判決直後10月6日基督教新聞』に公開書簡発表した。 「現今我国においてキリスト教伝道妨害となるもの固より一二にしてたらず。されどもキリスト教をもって忠君愛国となす悪感情および誤解の何となく全国伝播せることは確かにその一にして旦重大なものならざるべからず故に今の時にあっては吾輩キリスト教徒宜し全国同胞むかってキリスト教本旨根拠明弁すると同時に我輩キリスト教徒陛下および吾国家に対す赤心示してもって同胞安堵せしめざるべからざるなり。しかして時も時なれや何ぞ図らん田村氏日本の花嫁事件出んとはその口悪反対者および浅見なる非キリスト教者のために嘲罵ざん書の新たる材料引証与えたるこそ賢けれ1894年第9回日本基督教会大会で植村は、 「此の問題に就ては最早多言するを要しない先刻以来彼が自己弁護する其の態度見れば分る此の如き人を我が日本基督教会教職として認むるべきか何うか、是また自づから分明である。」 と述べた大会では中会よりさらに罪状処分重くなり、大会は「日本国民侮辱したるもの」として、田村直臣牧師から免職した。「教職免ず」とする判決下した教会法廷の判決文次の通り。 「そもそもこの著書国民面目犠牲となして金銭博したるものにして即ち同胞海外侮辱しみだりに本邦人の名誉を毀損せる者なり」。 井深梶之助は、「物には内外の別あるもの也然れども花嫁著者日本国民恥辱となるべき事を外国語以って外国に於いて著述したり」と述べ押川方義は「我が祖先が遺したる高潔な親子間の道徳を誣て海外恥しむる」と言った無教会主義内村鑑三判決に満足の意を表明して述べた。 「宗教国家観念のうえに立つものなることは余輩充分是認するところなり。されども国家の名誉を犠牲供し国家辱めて伝布する宗教邪道なり」

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