堅果
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堅果(けんか、英: nut, glans)とは、果実の型の1つ。堅く木化した果皮が1個の種子を包み、裂開しない果実のことである(図1)。ブナ科やカバノキ科などに見られる。カヤツリグサ科やタデ科に見られる小型のものは小堅果(nutlet, nucula, nucule, nuculanium)ともよばれるが、痩果との区分は明確ではない。
注釈
出典
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「堅果」の例文・使い方・用例・文例
- 堅果を木製のスプーンで傷をつけ、濾してください
- 堅果を割って開けるために用いられる複合てこ
- ペストリーの生地に、堅果と砂糖を乗せたペーストを棒状に切ったもの
- キバナハスの堅果に似た食用の種子で、チンカピングリの風味を持つ
- ブラジルや西インドのヤシの堅果
- 直立した幹と、羽状葉、および堅果が食用となることもある 大きな球果を持つマクロザミア属の樹状の蘇鉄
- ある種の実、特に堅果の、堅く、通常繊維質の外層
- 例えばカフェインを含む大きな茶色の堅果を実らせる高木
- 1つの種:チリの堅果
- 丸い広がる樹冠となめらかな灰色の樹皮といがに囲まれた小さな甘い食用に適する三角形の堅果を持つ、いくつかの大きな落葉性の高木の総称
- 明るい緑の葉と食用に適する堅果を持つ、北アメリカの森林の高木
- 小さな食用に適する堅果を持つ、米国南東部の低木のようなクリ
- オークの果実:木質のカップの形の基部にあるなめらかな薄い壁の堅果
- 甘い食用の堅果を持ち、しばしば密集したやぶを形成する米国北東部と中部の落葉性の低木のような高木
- 薄い緑の葉と翼のある堅果を持つ、北アメリカの低木
- 落葉性の雌雄同株の堅果を実らせる低木または小さな高木:ハシバミ
- 葉の多い殻の中に入った食用に適する堅果を実らせるハシバミ属のいくつかの低木または小さな高木の総称
- 北アメリカ東部の堅果を実らせる低木
- ヨーロッパで多く栽培される堅果を実らせる小さな高木
- 堅果の上に目立つくちばしのような総苞を持つ、米国西部のハシバミ
堅果と同じ種類の言葉
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