布団
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/15 02:39 UTC 版)
種類
- 大きさによって、一人用の「シングル」と二人用の「ダブル」、それらの中間の「スモールダブル」などに分類される。寝具ではなく、座る際に用いる座布団(ざぶとん)も布団の一種とされる場合がある[注釈 2]。
- こたつにかけて使用されるものは、寝具ではないが、同じような形状であるため「こたつ布団」と呼ばれる。
- 掛け布団は中に詰めてある中綿の種類により、保温性・保湿性が大きく異なる。
- 布団の生産地表示は、あくまでも最終工程をどこで行ったかで表示される。また、どこからが最終工程かの規定はないため、製造メーカーが最終工程の判断を各々独自に規定している。例えば、羽毛布団の材料の仕分けと洗浄を中国で行い、詰め込みと最終縫製を日本で行った場合、その商品は日本製と表示される。
綿布団
羽毛布団
- 水鳥のダウンを中綿に使用している比率が50 %以上のものを羽毛布団と呼ぶ。水鳥の胸元だけから採れ、非常に軽くて保湿性・保温性に富んだ材質であるため、高級羽毛布団として販売されていることが多い。
- 水鳥の種類は、主にグース(ガチョウ)とダック(アヒル)に分けられる。グースの方が高級品である。
- また、90 %以上の表示は羽毛の仕分けを機械で選別するのに加えて手作業で仕分け(ハンドピック)をしないと表示できないが、少しでも手で選別すれば90 %以上の表示になってしまう。
羽根布団
- 羽毛よりも芯が固い水鳥の羽根(フェザー)を中綿としているものを羽根布団と呼ぶ。この羽根布団は、一般的に羽毛布団よりも保温性でかなり劣る。しかしながら、羽根は羽毛よりも大量に採取可能なため、流通する布団の中でも、羽根布団に限っては低価格化が進んでいる。
- 最近では、この羽根布団をセットにした格安の布団セットが、布団の通販で多く見かけるようになった。
羊毛布団
- 羊毛を中綿に重量比で50%以上用いた布団を羊毛布団と呼ぶ。羊毛布団は、羽毛布団や綿布団のようなふわふわ感(柔軟性)には欠けるが、弾力性・保温性・放湿性においては大変優れており、掛け布団よりも敷き布団に適している。
化繊布団
- 化繊を中綿に重量比で50%以上使用しているものを化繊布団と呼ぶ。低価格布団として人気がある。有名なものに[インビスタ]社のダクロン(R)ホロフィル(R)やダクロン(R)クォロフィル(R)などの綿をつかったものがある。
抗アレルギー布団
- アレルギーを防止するため、抗アレルゲン、抗ダニ、抗菌加工が施された布団。詰め物にはポリエステル、側布にはポリプロピレンなどが使われる。100 %化学繊維なので、低価格で洗濯が可能である。保温性が高く、軽量、洗濯が容易、安価などの利点を持つ一方で、繊維自体の吸湿性が良くないため、羊毛毛布との重ね合わせによっては摩擦帯電がおきやすいといった短所も持つ。ポリエステル布団にはアクリル繊維を用いたアクリル織毛布などを重ねると静電気がおきにくい。
形状記憶敷き布団
- 低反発なポリウレタンを素材とし、主に敷き布団に使われる。肩や腰にかかる負担が少ないとされる。中の素材は洗えない。
エアーマットレス
注釈
出典
- ^ “ふとんの歴史、布団の歴史、昔のふとん”. 渡辺寝具. 2020年12月24日閲覧。
- ^ “寝具の歴史”. ねむりくらし研究所 (2015年1月25日). 2020年12月23日閲覧。
- ^ NHK『あさイチ』2011年10月18日放送回ほか、『名作ホスピタル』など複数の番組で紹介
- ^ “布団乾燥機のおすすめ人気比較ランキング15選【ダニ退治には効果的?】”. タスクルヒカク | 暮らしのおすすめサービス比較サイト. 2019年12月26日閲覧。
- ^ 新潟県立植物園 「NHK新潟ラジオセンター「朝の随想」セレクション ゼンマイ綿と栃尾手まり(11月17日放送)」
- ^ JIS L 4403:2000(日本産業標準調査会、経済産業省)
- ^ 過敏性肺炎 MSDマニュアル プロフェッショナル版
- ^ 稲瀬直彦、過敏性肺炎の最近の動向 日本内科学会雑誌 105巻 (2016) 6号 p.991-996, doi:10.2169/naika.105.991
- ^ その難治性肺炎、ダウンジャケットが原因かも 日経メディカルオンライン 記事:2016年10月21日
- ^ 長坂行雄、「咳嗽の診療」 呼吸と循環 64巻 5号, p.479-484, 2016/5/15, doi:10.11477/mf.1404205957
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