パワー・ポップ[power pop]
パワー・ポップ
(Power pop から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/21 00:16 UTC 版)
パワー・ポップ Power pop |
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様式的起源 | ロック、ハードロック、ガレージロック、ポップ・ロック |
文化的起源 | 1970年代。イギリスとアメリカ合衆国にて。 |
使用楽器 | ドラム ギター キーボード ベース シンセサイザー |
派生ジャンル | ギターポップ |
融合ジャンル | |
ニュー・ウェイヴ パンク・ロック シンセポップ |
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関連項目 | |
ポップ・パンク ブリットポップ オルタナティヴ・ロック |
パワー・ポップ(Power pop)とは、ロックの形態の一種である。ポップなメロディと、はじけるようなサウンドが特徴となっている。イギリス、アメリカで1970年代に発生した。
概要
一般的には1960年代のビートルズ等に代表されるブリティッシュ・ロックを起源としており、イギリスで発生したジャンルとも言える[1][2]。
オールミュージックは、このスタイルを「ザ・フーの歯ごたえのあるハードロックと、ザ・ビートルズとザ・ビーチボーイズの甘いメロディシズムとの間のクロスであり、ザ・バーズの鳴り響くギターが適切に投入されている」と説明している。[3]
ちなみに「パワー・ポップ」という呼称は、ザ・フーのピート・タウンゼントが、自分たちのサウンド・スタイルをそう呼ぶようになったのが発端だと言われている[4]。それ以降、「ポップ・ロックやグラム・ロック、パンクなどの中で、はじけるようにポップなサウンドが特徴の音楽」を、「パワー・ポップ」と呼ぶようになった[5]。 パワー・ポップは1970年代に全盛期を迎えた。
歴史

(1978年)
パワーポップの出発点は1960年代のザ・フーのサウンド・スタイルであり、彼らに影響を受けたザ・ムーヴやナッズらがそれに続いた。しかし、パワーポップのジャンルを確立した元祖とされているバンドは、1970年代初期にビートルズの流れを引き継ぎながら、ポップで適度にハードなサウンドを奏でていたバッドフィンガー[6]、ラズベリーズ[7]である。
1970年代中頃には当時は無名だったビッグ・スターがデビューし、ドワイト・トゥイリー・バンド、ビー・バップ・デラックス、パイロットなども登場した。ただし、70年代前半はパワー・ポップというジャンルがレコード会社や音楽産業において脚光を浴びることは少なった。ドワイト・トゥイリー・バンド、とパイロットはヒット曲を持っている。
1970年代後半になると、アメリカでは1978年のカーズやチープ・トリック、1979年のザ・ナックなど、メジャーなヒットを飛ばすバンド群が、パワー・ポップとして人気を博すようになった[8]。その後も、フレイミン・グルーヴィーズ、プリムソウルズ、ルビナーズ、20/20など、後続のバンド達もアメリカから次々と登場し、1970年代末をパワー・ポップ黄金期と呼ぶ「一部の」音楽評論家まで登場したが、これはあくまでも少数意見である[9]。 一方、同時代のイギリスでは、トム・ロビンソン・バンドや、スージー・アンド・ザ・バンシーズ、ニック・ロウ、XTC、プリテンダーズ、ブラム・チャイコフスキーなどのパンク、ニュー・ウェイヴ勢の一部が、メロディアスでポップなパワー・ポップを演奏していた。
1980年代前半から中頃にかけては、マーシャル・クレンショウやロマンティックスが、1970年代を想起させるパワー・ポップを発表した。また1980年代後半には、マシュー・スウィートやヴェルヴェット・クラッシュなどが登場した。しかし、いずれのミュージシャンも一定の人気はあるものの、商業的には大きな成功を収められず、パワー・ポップ自体も1970年代の『パワー・ポップ黄金期の十年』当時の勢いを失っていった。
1990年代初頭には、グランジ/オルタナティヴ・ロックに注目が集まった。パワー・ポップ・バンドではザ・ポウジーズ、ティーンエイジ・ファンクラブ、ジェリー・フィッシュといったバンドが登場した。ウィーザーは、パワー・ポップ・バンドとしてヒットも出すことができた。
2000年以降になると、ファウンテインズ・オブ・ウェインやオール・アメリカン・リジェクツなどのバンド達が登場し始めた。特にオール・アメリカン・リジェクツは、若い世代のファンを獲得し、ヒットを記録した。
パワー・ポップに分類されるアーティスト
脚注
- ^ https://kotobank.jp/word/%E3%83%91%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%9D%E3%83%83%E3%83%97%5Bpower%20pop%5D-813613
- ^ http://www.nostalgiacentral.com/music/powerpop.htm
- ^ https://www.allmusic.com/style/power-pop-ma0000002793
- ^ http://www.bounce.com/article/article.php/4732
- ^ Power pop
- ^ ポール・マッカートニー作曲の「カム・アンド・ゲット・イット」などのヒット曲を持つ
- ^ 「ゴー・オール・ザ・ウェイ」「明日を生きよう」「レッツ・プリテンド」などの代表曲がある
- ^ Power pop
- ^ Power pop
外部リンク
- 第32回 ─ POWER POP - TOWER RECORDS ONLINE
- 新・旧パワーポップ関連のニュースデイリー掲載 - POWERPOP ACADEMY
- 名盤でマスターする よくわかる音楽ジャンルの基礎講座 Vol.10 〜パワー・ポップ編〜(2010年8月18日時点のアーカイブ)
- ListenJapan
「Power pop」の例文・使い方・用例・文例
- 開会の辞:Dotty Powers(議長)が午後6 時30 分に会議を開始し、新会計係のClaire Hudsonを紹介した。
- さまざまな事業:Powersさんは、センターの青少年バスケットボールプログラムがBrookville Inquirer の記事内で最近、賞賛されたと知らせた。
- 会議は、Powersさんによって午後7時30分に一時休会とされた。
- 技術部のPhil Powersが、先週後半に異動の辞令を受け、来月末にDunkirk工場へ転勤することになりました。
- Phil Powersの異動を担当した。
- apopemptic賛美歌
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