0・300番台
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 08:04 UTC 版)
0番台JR東日本所属車 0番台JR九州所属車 クハ411形運転台 MM'ユニットが0番台、クハ411形がCPとトイレを装備する300番台に番台区分されるグループ。MM'ユニット19組38両とクハ411形39両の77両が製造された。勝田電車区へは4両編成10本が、南福岡電車区へは4両編成9本と、事故廃車代替用のクハ411形1両が配置された。なお本グループは以下の2形態に分類される。 1971年(昭和46年)東急車輛製造グループ 勝田電車区に配置されたモハ415・414-1〜3と、クハ411-301〜306の12両で以下の特徴を持つ。車体は403系最終増備車に順じており落成時は非冷房 クハ411形の制御回路引き通し線は両渡り構造とし奇数・偶数向きの方向転換が可能 モハ415形に搭載されるMGの容量は、従来と同じ20 kVAだが、出力電圧を単相交流100 Vから三相交流440 Vへ変更 本グループは、1977年までに冷房化改造が施工された。 1974年(昭和49年)以降製造グループ 0'(ゼロダッシュ)番台と呼ばれる。以下のモデルチェンジを実施した。集中式冷房装置AU75形を搭載し、天井に設置されていた扇風機を廃止 運転室に冷房装置からの冷風ダクトを通したため制御車前頭部屋根上にあった箱型通風機を廃止 床材の難燃化と床下配管のダクト化による防火対策 側窓に隙間風防止と工作性容易化のため外付けユニットサッシ窓を採用 ロングシート部座席を改善 クハ411形運転室の拡大ならびに運転台をユニット化 主変圧器は公害防止対策から冷却油(絶縁油)をPCB油からシリコン油にしたTM20形へ変更 電動発電機(MG)は、偶数向きクハ411形に三相交流440 V、容量160 kVAの冷房電源兼用を搭載 。これに伴いモハ415形に搭載されていた容量20 kVAのMGは廃止された 冷房用三相交流引き通しKE5形ジャンパ連結器1基を追設 クハ411形の低圧制御回路引き通しジャンパ連結器をKE58形2基両渡りからKE76形3基片渡り構造としたため先頭車の向きは奇数または偶数向きに固定 荷重増減によりブレーキ力を調整する応荷重装置を搭載 クハ411形南福岡電車区新製配置車は常磐線用列車無線搭載準備工事を施工して落成 1975年製造のクハ411-335は、脱線転覆事故により廃車となったクハ421-43の代替として新製された。このため、落成時には冷房装置は搭載されておらず、唯一の冷房準備車として落成した。その後1983年に、同じ編成を組むモハ423・422-2・クハ421-44と共に冷房化された。冷房準備車特有の最前部大型箱型通風器や、外キセをステンレス製としたAU75E形を搭載していた。2001年(平成13年)、423系全廃とともに同車も廃止され、415系で最初の廃車となった。 JR九州リバイバル旧塗装南福岡所属FM5編成 JR東日本リバイバル旧塗装編成勝田所属K510編成 2000年(平成12年)には南福岡所属FM5編成がミレニアム記念として、翌2001年(平成13年)には常磐線勝田電化40周年記念でK510編成が、それぞれ旧塗装への復元が施工された。K510編成は後に一般塗装へ戻されたが、FM5編成は国鉄時代の旧塗装のままで運用され、2012年3月15日に運用離脱し廃車された。 勝田車両センターの一部編成および、南福岡車両区・小倉総合車両センター門司港車両派出配置車はクハ411形トイレ対向部を除きロングシート化された。 JR東日本在籍車はE531系への置換えで全廃。また、JR九州在籍車はセミクロスシート車が大分・鹿児島などへの一時的な疎開留置が実施された。2010年にはFo2・3編成が留置先の鹿児島総合車両所から小倉工場(現・小倉総合車両センター)回送されたのを皮切に、ロングシート化改造編成も含めて順次同様の措置が採られた。2014年8月27日には、最後まで残存していたFj-7編成が小倉総合車両センターへ回送された。同年11月までに廃車が終了し、本番台区分は消滅した。ただし、Fo3編成のうち門司港側2両のクハ411-336が赤一色塗装へ、モハ414-18が青一色塗装へ変更の上で『安全技能伝車』となっており、小倉総合車両センターで訓練等に使用される。
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