運航開始から破綻までとは? わかりやすく解説

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運航開始から破綻まで

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 00:45 UTC 版)

AIRDO」の記事における「運航開始から破綻まで」の解説

1998年12月20日新千歳空港 - 羽田空港間に第1便が就航した前出大手3社の普通運賃当時片道2万5千円、後に割引運賃拡充理由に35千円台まで値上げしている)の半額目指していたが、事業基盤弱く大手6 - 7程度運賃スタートした初期投資抑えるため機材リース調達し整備羽田空港でのグランドハンドリング業務JAL委託航空券搭乗券)は、日本国内では1980年代前半まで使われていたシール貼付によるアナログ方法採用しボーディング・ブリッジ不使用施設利用料の安い駐機場までランプバス移動しタラップ車搭乗降機)、茶菓ドリンクオーディオ放送など機内サービスの殆どを省くなど、低価格運賃実現のため徹底したコスト削減図った就航直後テレビ情報番組新聞報道され、その話題性から搭乗率一時優位に立ったが、翌1999年春に入ると早くも大手3社が事前購入割引運賃同程度価格まで引き下げて対抗したその先陣を切ったのが、皮肉にもADO人材羽田空港設備整備などを提供していたJALであった就航当初座席管理システムCRS)は簡易的なもので、受付チャネル搭乗者予約センター電話して予約行った上で空港カウンター決済搭乗券受け取るか、札幌本社東京浜松町事務所空港カウンター直接赴いて手続きする手段しかないなど脆弱なものであった販売提携する旅行代理店JTB直営店舗と、北海道旅客鉄道JR北海道)の旅行窓口ツインクルプラザJR北海道プラザ含む)、東日本旅客鉄道JR東日本)のびゅうプラザのみであった。 さらに、JTBなどの大手旅行会社販売するパッケージツアーにはほぼ組み込まれず、個人の自由旅行帰省出張用途利用客限られたほか、運賃安さ惹かれ予約窓口殺到した大量電話捌ききれず機会損失発生したこと、マイレージサービス非実施リピーター獲得難しかったこと、運航本数少なさなどマーケティング面での様々な要因影響し1999年搭乗率40 - 60 %程度低迷した就航前の機体リース料JAL支払っていた整備委託費などのコスト負担解消しきれないなど、なかなか軌道乗せることができなかった。 2000年7月カリスマ的存在だった浜田急死し以降運輸省政府会計)へ支払空港着陸料滞納給与遅配など深刻な経営状況明るみ出てこのままでは2001年初に債務超過陥ることが避けられない事態となった。そのため、後任社長候補であった当時日本アジア航空JAA役員社長就任固辞したため、そのポスト北海道庁幹部職員送り込んだほか、同年秋に北海道巨額公的資金税金)の投入により追加融資出資応じ北海道電力など道内大手企業出資応じた。 しかし、立ち上げ当初主力となったJALからの出向転籍組が去り経営部門役員従業員運輸省中央政界とのパイプ持たない航空業界未経験者面々固まったため、経営はさらに迷走。新千歳 - 羽田線ADO就航後幾度となく運賃値上げされたうえ、新千歳以外の道内路線就航もなかったために道内各所求心力低下した2000年12月には、1999年4月以降完全禁煙化されていた日本の航空会社唯一喫煙席機内後部設定し集客奔走するという奇策出たが、わずか2ヶ月弱の2001年1月末には廃止するなど迷走深めていった。 2001年9月11日アメリカ同時多発テロにより、航空機利用控え世界的な航空不況顕在化するとADOその影響大きく受け、乗客減と航空保険料の大幅値上げにより資金繰り逼迫北海道庁求めた追加融資北海道議会拒否され航空機リース会社とのリース料減額交渉不調重なり2002年6月債務超過陥ったことから自力再建断念し民事再生手続開始した

※この「運航開始から破綻まで」の解説は、「AIRDO」の解説の一部です。
「運航開始から破綻まで」を含む「AIRDO」の記事については、「AIRDO」の概要を参照ください。

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