通船工事事業とは? わかりやすく解説

通船工事事業

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 21:27 UTC 版)

中野半左衛門 (景郷)」の記事における「通船工事事業」の解説

木屋川豊浦川)の通船工事左衛門青年期19歳)という若かりし頃から、陸上での輸送機関では、人員や馬、馬車での輸送量限界橋梁破損崩落による遅延などがあり物資の運搬には限界があると考え造船通船事業大志抱いていた。特に、山口県長門市源流とし下関市周防灘大海湾)に注ぐ木屋川旧名,豊浦川、別名,吉田川)の大規模造船通船事業志したが、当時制度技術課題多く造船通船事業構想中断したその後大阪に渡るなど紆余曲折人生歩んだが、半左衛門38歳天保12年1841年4月日記に「 豊浦川開さくの思想発す。信(半左衛門の別名)一生の事業なり 」とある。それから半左衛門工事全て私財投じ51歳にして、木屋川通商事業完成させた(安政元年11月)。当時としては画期的なこの一大事業により一度大量物資交流ができるようになり半左衛門は、その功績を基に当該河川有料とし萩藩通船支配権獲得した。 この一大事に対して各界から多数賛辞、賛物がおくられている。代表するものとして、既知友人であり萩藩重臣である宍戸真澂は、以下の祝辞和歌認めており、京都小田海僊師弟である大庭学僊は、絵巻物豊浦通船図」をお祝い描き染めた。なお、明治維新獅子である宍戸真澂甲子殉難十一烈士)は、禁門の変失敗するまで、半左衛門援護した。 『此郷の活関にせむとおもひおこしつゝ年を経川船のかよひ始むる時 里人真意を示すとて』 — 宍戸真澂 「 前大津宰判宰判萩藩重臣である宍戸真澂中野半左衛門(景郷)との関係は半左衛門39歳の頃から真澂の藩に係る資料の作成協力していたことから(またどちらも文化元年1804年生まれ同年であったこともあり)、親密な関係となっていく。 天保14年1843年4月14日の半左衛門日記によれば風土記編集の為 宍戸九郎来る 信事務掛たり 」とある。前大津宰判宍戸真澂編集したことで有名であるが、日記によれば宍戸真澂中野家邸宅訪れ左衛門大い手伝ったことが分かる佐波川通船工事左衛門は、安政6年1859年12月には周防山地源流とし山口県防府市周防灘大海湾)に注ぎ、現在一級河川として知られる佐波川(別名、川)の通船工事完成させた。 その他の通船工事一級河川佐波川水系島地川通船工事下関市内では木屋川のに次ぐ2番目の規模山口北部でも阿武川次いで2番目の規模擁する粟野川の上流の通船工事山口県美祢市長門市との境に位置する大ヶ峠付近源流とし南下しながら、山口県山陽小野田市周防灘に注ぐ厚狭川通船工事。 以上その他の通船事業により、物資運搬大量化を可能とし、同時に運搬距離が短く速度早まり長州藩における殖産事業係る近代化一翼担った。半左衛門通船事業行なった河川では、川船や筏の通行が活発となり、物資調達豊かになるとどまらず長州藩内の人々及び来藩する人々往来をも活発にした。この赤間関街道(北は旧萩藩周辺、南は旧長府藩周辺の交通要所)を中心とする交通刷新により明治維新及び文明開化のつとむる開化引いて長州勢を主軸とした日本近代化資した。 『特に吉田川の上流に堤防修築東西南北各数里間に亘る工事最も堅牢に中略)利を蒙る中略地方其の功績賞揚す』 — 国立国会図書館デジタルコレクション人事興信録10版 下巻』ナ68

※この「通船工事事業」の解説は、「中野半左衛門 (景郷)」の解説の一部です。
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