通航料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 11:55 UTC 版)
パナマ運河の通航料は、船種や船舶の積載量、トン数や全長など船舶の大きさに基づきパナマ運河庁が定めている。1トンにつき1ドル39セント、平均で54,000ドル。 飲料水としても利用されているガトゥン湖の渇水を理由に、パナマ運河庁は2020年2月、湖の水位と船の大きさによる2種類のサーチャージ(追加料金)を導入した かつて、アメリカ合衆国連邦政府がパナマ運河を管轄していた時代には、運河通航料はスエズ運河と比べても非常に低く抑えられていた。これは、アメリカがこの運河を国際公共財として考えており、収益を目指さない考えを明確にしていたためである。 これに対し、1999年に運河を受け継いだパナマ政府は、利益の極大化方針を打ち出し、2000年以降年3.5%の値上げを20年間継続する方針を打ち出した。しかしこの方針には利用各国から強い反対が表明された。 2003年9月25日に通過した豪華クルーズ客船「コーラル・プリンセス」号が226,194ドル25セントを支払って以来、近年は船舶の大型化による通航料の最高額更新が続いている。2008年2月24日には豪華クルーズ客船「Norwegian Jade」号が313,000ドル以上を支払った。また、最も低額の通航料は、1928年にパナマ運河を泳いで通過した、米国の冒険作家リチャード・ハリバートン(Richard Halliburton) が支払った36セントである。 パナマ運河返還後、運河収入はパナマ運河庁を通じてパナマ政府へと直接入るようになった。返還初年である2000年の運河収入は1億6680万ドルにのぼった。
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