見学事情
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 23:30 UTC 版)
板門店内では引率する国連軍兵士のあとに2列で並んでの移動となり自由に歩くことはできない。「北側から『挑発を受けた』と受け取られ攻撃する口実をつくることを防ぐため」であるとし、指を差す、手を振る、大声で笑うなどの行為は禁止されている。軍事停戦委員会本会議場内の設備に触れるなどの行為、国連軍・朝鮮人民軍問わず警備兵に話しかけたり、挑発的態度を取ったりする行為は禁止である。 撮影時に「ピースサイン、ファックサインなどはしないように」とガイドに注意される理由は、「北側から『挑発を受けた』と受け取られ攻撃する口実をつくることを防ぐため」と下記のジーンズと同じである。不慮の事故を防ぐためにツアー出発12時間以内の飲酒は禁止されている。南侵トンネル訪問などを含んだ1日通しのツアーで午後に板門店を訪問する場合は、昼食時にアルコール類を注文しないように指示がある。 撮影は共同警備区域内のみならず、南側が自主的に設けた「民間人出入統制区域」内(臨津江に架かる「統一大橋」の検問所以降)を移動中のバス内も撮影不可である。国連軍が管理する「キャンプ・ボニファス」内の見学者向けにブリーフィングを行う建物などの一部施設周辺や、軍事停戦委員会本会議場内での国連軍兵士との記念写真の撮影は可能である(運が悪いと北側の観光客が先に来ていて入れないこともある)。レンズの反射が狙撃兵(のスコープ)と勘違いされ、狙撃された例があるので、100ミリメートル以上の望遠レンズは持ち込み不可。 軍服、軍服に似た服、作業服、Tシャツ、破れたジーンズ、ショートパンツ、その他の露出度の高い服装は禁止されているが、アメリカ軍兵士など一部の者にはショートパンツにTシャツが許されるケースもある。 以前は、「北側がアメリカの象徴であると考えているとするジーンズ姿の観光客を、『韓国はアメリカの手先』と宣伝(プロパガンダ)に利用する恐れがあるため」ジーンズは完全に禁止だったが、現在では破いて穴をあけたものや色のあせたものなどを除き基本的に許容されている。 ツアーの終盤に立ち寄る「キャンプ・ボニファス」内の「自由の村」住人が経営する土産物店において、記念品や土産物の購入が可能となっている。タバコや酒類が免税で販売されている。軍地基地内にあるPX売店では、通常、付加価値税(消費税)や酒税などが免税となっている。クレジットカードの利用はできないが、土産物店脇に韓国の銀行のATMがある。 国連軍管理「キャンプ・ボニファス」入口 見学の拠点「自由の家」(北側から撮影) 南側から訪問した、空母「ロナルド・レーガン」の乗組員たち 南側から本会議場を訪問している、空母「ロナルド・レーガン」の乗組員たち 本会議場内を警備中の国連軍兵士
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見学事情
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撮影や服装などの制限はないほか、誓約書への署名義務もなく、南側と比較して「緩い」とよく言われる。パスポートの持参義務はないが、そもそも前述の「観光」の枠組みでは、北朝鮮入国直後から出国直前まで案内員にパスポートを預けるシステムになっている。 当該区域は徒歩で立ち入ることはできず、ツアーバスか旅行社の乗用車を利用する。その際、観光客警備の名目で朝鮮人民軍兵士が同乗する。軍事停戦委員会本会議場(狭義の境界線)に加え、停戦協定調印場の訪問が可能である。これは、南側からは訪れることができない。これらの内部では軍人が案内役を務め、北側の立場から説明を受け、随行案内員が通訳を行ってくれる。その他、「板門閣」の内部も見学できる。本会議場脇の境界線付近を見学する際は「亡命阻止のため」に朝鮮人民軍兵士が必ず立哨する。 朝鮮民主主義人民共和国では通常、軍人や軍事施設の撮影は禁止されているが、区域内ではカメラ、ビデオカメラを問わず自由に撮影できる。案内役の朝鮮人民軍兵士との記念撮影や、会議場の椅子に座り“停戦委員会委員”になり切っての撮影も可能で、案内員に申し出れば撮影してくれる。区域に入場する際に同乗する警備役の兵士の撮影は禁止されている。 板門店訪問に際して服装の制限はないが、同国の一般的なマナーとして、透ける服や下着が露出する服装、ミニスカートや「USA」と書かれた服、政治的メッセージが書かれた服、さらに軍服を模した服装などは好まれない、もしくは問題視される。北側の体制や指導者の批判は板門店に限らず北側のどこでも厳禁である。ツアー参加者は、現地の将校から「統一」と書かれたバッジがもらえることがあるという。 韓国に隣接しているため、観光客の持ち込んだ携帯電話が、韓国の通信会社の電波を捉えることがあるが、(軍事関連施設でもある事から)通信は厳禁である。 区域入口 停戦協定調印場 人民軍兵士から説明を受ける見学者たち。 「統一閣」 「板門閣」を南側から見る 本会議場内を警備中の人民軍兵士(2005年8月)
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