自主映画監督作品
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安原作品においては、他の映画のセットに進入して勝手に撮影することもあった。衣装は全て出演者の自前であり、兵隊が出演する映画では軍装マニアが出演するなど自主映画らしいたくましさがある。また、そのような背景から作品を重ねる度に参加者が増え、各作品に厚みを持たせることが可能となっている。 作風は、ライトな特撮ギャクを主体としている。特に、右翼パロディの傾向が強い。安原製作所を創業して以来、映像製作を休止中だが、2006年には「ガンダーラ映画祭」に異色のドキュメンタリー『二胡在新宿』を出品している。 「明治天皇宇宙の旅」(1988年)神戸大学特殊撮影研究同好会で製作した作品。 明治天皇が乃木希典を連れて宇宙の旅に出るというストーリーである。 内容の問題からテレビ放送されたことは一度も無いが、文化庁主催の第3回国民文化祭において、映像部門大賞を受賞するという経歴を持つ作品でもある。 撮影は兵庫県姫路市の手柄山山上にある姫路大博覧会パビリオン跡(手柄山中央公園)で行われた。 「ライダー神風」(1988年)ライダー神風については、既に存在する記述を参照のこと。 「大阪アートポリス構想オープニングフィルム」(1990年)1989年、「大阪アートポリス構想」発表イベントのオープニングフィルムとして発表された作品。 映画監督を志す青年が、天使と名乗る丁稚の風貌の人物に連れられ、映画都市となった50年後の大阪市を見物して回る内容。 翌年、CINEMAだいすき!フィルムフェスティバル‘90にてオリジナルの7分30秒を5分に再編集して放送され、13位にエントリーした。 この作品のみ、後述のDVDに収められていない。 『国防挺身隊』シリーズ(1991-1993年)安原の代表作であり、元々は、TBSの「三宅裕司のえびぞり巨匠天国」向けに製作された作品。 旧日本陸軍の兵士の格好をした「国防挺身隊」と称する三人組が、様々な「国賊」と戦うストーリーである。出演者たちは安原の知り合いの旧軍マニアである。 「わたしのあしながおじさん」(1992年)南方の戦線から女学生に学資金を送りつづける日本軍兵士の物語。戦場から敗戦で荒廃した街の中で主人公が捨て子と出会うところから、物語が始まる。 作品中に焼け跡となった街のシーンが出てくるが、当時撮影が終了したばかりの黒澤明監督による「まあだだよ」(1993年公開)の撤去される直前のセットに勝手に忍び込んで撮影されている。 ビジネスジャンプ・CINEMAだいすき映像大賞グランプリ、第4回ゆうばり国際ファンタスティック映画祭において、オフシアター部門の審査員特別賞を受賞している。 「ぼくのスカイライン」(1993年)日産自動車が当時の新型スカイライン発売にあたって企画した「スカイライン映像大賞」に応募すべく製作した作品。 第5回ゆうばり国際ファンタスティック映画祭において、オフシアター部門の審査員特別賞を受賞している。 BGMにはクラウス・ノミのTotal Eclipseが使われている。 「伝えられたら」(1993年)安原作品の中では異端に分類される作品で、兵隊もギャクも無いあるサラリーマンのモニター越しの人間関係を描いた作品。 ビジネスジャンプ・CINEMAだいすき映像大賞準グランプリ、ビクター東京ビデオフェスティバル奨励賞を受賞している。 「はにわマン」(1994年)第6回ゆうばり国際ファンタスティック映画祭において、オフシアター部門のグランプリを獲得した作品。 変身すると10の力が0になるという「はにわマン」の物語。
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