老中就任とは? わかりやすく解説

老中就任

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 17:20 UTC 版)

阿部正弘」の記事における「老中就任」の解説

天保14年1843年)閏9月11日25歳老中となり、幕府を動かすようになった。辰の口(千代田区大手町)の屋敷移った天保15年1844年5月江戸城本丸焼失事件起こり、さらに外国問題紛糾などから水野忠邦老中首座復帰する。しかし正弘一度罷免され水野復帰するのに反対し、家慶に対して将軍権威沽券を傷つけるものだと諫言したという。水野復帰すると、天保改革時代不正などを行っていた町奉行鳥居忠耀後藤三右衛門渋川敬直らを処分し、さらに弘化2年1845年9月には老中首座であった水野忠邦をも天保の改革の際の不正を理由にその地位から追い、代わって老中首座となった正弘家慶家定2代将軍の時代幕政統括した。嘉永5年1852年)には、江戸城西の丸造営指揮した功により1万石が加増される。老中在任中には度重なる外国船の来航中国でのアヘン戦争勃発など対外的脅威深刻化したため、その対応に追われた。 幕政においては弘化2年1845年)から海岸防禦御用掛海防掛)を設置して外交・国防問題に当たらせた。また、薩摩藩島津斉彬水戸藩徳川斉昭など諸大名から幅広く意見求め筒井政憲戸田氏栄松平近直川路聖謨井上清直水野忠徳江川英龍ジョン万次郎岩瀬忠震など大胆な人材登用行った。 さらに人材育成のため、嘉永6年1853年)には自らが治め備後福山藩藩校弘道館」(当時新学館)を「誠之館」に改め身分かかわらず教育行った。ただ、藩政顧みることはほとんどなく、藩財政火の車であった嘉永5年1852年)から加増された1万石(天領であった隣接安那郡山野村矢川神石郡上豊松ほか14古川村を除く)はほとんどを誠之館注ぎ込んだといわれる弘化3年1846年)、アメリカ東インド艦隊司令官ジェームズ・ビドル相模国浦賀神奈川県)へ来航し通商求めたが、正弘鎖国理由拒絶した7年後嘉永6年1853年)にはマシュー・ペリー率い東インド艦隊アメリカ大統領フィルモア親書携えて浦賀来航した同年7月には長崎ロシアプチャーチン率い艦隊来航し通商求めた。 この国難乗り切るため、正弘朝廷始め外様大名を含む諸大名市井からも意見募ったが、結局有効な対策打ち出せず、時間だけが経過したまた、松平慶永島津斉彬らの意見により、徳川斉昭海防掛参与任命したことなどが諸大名幕政への介入原因となり、結果的に幕府権威弱める一方で雄藩発言力強化及び朝廷権威強化つながった。 なお、正弘自身異国船打払令復活をたびたび諮問しているが、いずれも海防掛反対により断念している。ただし、これは正弘真意ではなく斉昭ら攘夷派の不満を逸らす目的であったとの見方もある。

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老中就任

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 03:25 UTC 版)

越後長岡藩」の記事における「老中就任」の解説

老中在職中の功による加恩はないが、幕府要職者は幕府から借金ができる特典があった。実際に忠精が大坂城代になって1万両、京都所司代昇進して1万両を幕府借金している。加えて3代に及ぶ老中就任は譜代大名栄誉である。 しかし、老中などの幕府重役定府義務付けられているので、これは藩財政による支出が一番多く節約不可能であり、諸藩財政問題共通する問題である江戸藩邸での生活を恒常的に行うことになり、結果的に財政がさらに逼迫する事態追い込むこととなった

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