禁闕騒動とは? わかりやすく解説

禁闕騒動

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 14:00 UTC 版)

霊元天皇」の記事における「禁闕騒動」の解説

寛文2年1662年12月元服し寛文3年1663年1月、兄の後西天皇から譲位されて践祚した。なお、この時、朝廷改元希望した幕府がこれを拒否したことが林鵞峯の『改元物語』に記されている。 父の後水尾法皇践祚直前葉室頼業園基福正親町実豊東園基賢の4名に新天皇の近侍命じた。彼らは年寄衆もしくは御側衆称せられた。彼らは元々法皇近臣で、特に園と東園外戚天皇母方伯叔父)であったまた、将軍徳川家綱了承得て、幼い天皇に代わって摂政鷹司信房武家伝奏飛鳥井雅章正親町実豊と共に官位叙任取り決めるように命じ、両伝奏辞任後摂関家九条兼晴近衛基熈が関与した。しかし、朝廷運営実質的な主導者は、後光明天皇遺志後水尾院伝えた三条西実教であった実教武家伝奏でもなく、年寄衆や当官の公卿ですらなかったが、幕府信任奥向への影響力背景朝廷内で大きな権力振るった寛文8年1668年)には、天皇寵愛していた大典侍坊城房子と、実教推薦した女官田内小路局(西洞院時良の娘)の二人懐妊した。実教田内小路局を女御同様の扱いにしようと画策し後水尾院一時的に実教関係する五卿出仕停止する霊元天皇実教排斥しようと小倉実起通じて中院通茂密命下したが、中院時節を待つように諫言している。結局寛文9年1669年2月3月生まれた両者の子はいずれ皇女であり、天皇近習中院通茂京都所司代板倉重矩らの間で起請文取り交わされ収拾図られた。幕府禁裏奥向統制する必要に迫られ関白鷹司房輔の妹の鷹司房子入内させることとした。しかしこの入内天皇本意ではなかったと見られ8月14日には実教排斥するよう板倉重矩要求し聞き入れなければ譲位する迫った。これを受けて実教所司代より蟄居命じられた。 江戸幕府鷹司房子生んだ皇子次の皇位継承することを望んでいた。そのため、天皇房子の関係が上手く言っておらず、反対に寛文11年1671年8月中納言典侍小倉実起の娘)が皇子一宮)を生んだことに神経尖らせ武家伝奏中院通茂日野弘資幕府から派遣されていた禁裏附一宮翌年源内侍(愛宕福子)が生んだ二宮事実上皇位継承から外すとする合意取り決めた加えて中納言典侍嫉妬深く、しかも女御である鷹司房子とも不仲であることを理由後水尾院出産先立って中納言典侍宮中から退出させ、更に彼女の後ろ盾であった先代からの古参女官である大典侍小倉公根の娘、中納言典侍大叔母)も鷹司房子や他の女官対立深めたために9月所労理由退出することになった。しかし、過去田内小路局と大典侍推薦した東福門院彼女たち退出憤って所司代からの後任推薦要請拒絶し武家伝奏中院通茂新し典侍天皇と関係を持つことを恐れて後任決定自体消極であったため、結果的に典侍の数が減少して奥の業務支障来し始めた(元々、典侍は4名いたが、先の禁闕騒動で大典侍退出し今回小倉家の2名が退出したことで高齢大納言典侍四辻季継の娘)1名になってしまった)。中納言典侍大典侍退出後、天皇との関係が改善され鷹司房子懐妊したため、幕府では皇子誕生期待したが、寛文13年1673年8月生まれたのは皇女であったその後房子から今後皇子誕生しなかった場合には一宮皇位継承者とすることになった(『基熙公記延宝9年9月18日条)。その一方で典侍の不足問題所司代後水尾院女院対処しないことに不満を抱いた天皇は、延宝2年1674年5月武家伝奏禁裏附無断松木宗条の娘の宗子典侍任じた。しかも、翌年9月には彼女が五宮となる皇子(後の東山天皇)を生んだ

※この「禁闕騒動」の解説は、「霊元天皇」の解説の一部です。
「禁闕騒動」を含む「霊元天皇」の記事については、「霊元天皇」の概要を参照ください。

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