禁門
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/27 01:31 UTC 版)
王宮には凌雲山にある五門とは別に、凌雲山の雲海に近い中腹の断崖の上に『禁門』がある。この門は王宮の正寝に王宮の外から直接出入りできる唯一の門であり、王と宰輔、及び王から特別な許可を受けた物しか出入りできない。禁門破りは死刑が慣例とされる。 禁門の外側は凌雲山の大きな岩の塊を平坦に削り取ったような体育館ほどの広さの岩棚しかない。そこには手摺がなく、滑り止めにか地面の白い石は深く細かい模様が彫りこまれている。そこに身の丈の倍はある一枚の白い石でできているらしい両開きの扉がある。門の向こうの長くない廊下を抜けると一旅が布陣できるほどの広さの広場がある。広場に隣り合う宿舎には兵卒や官吏が待機している。広場を抜けると、途中の踊り場で90度方向を変える、白い石の階段がある。この階段は段差は低いが見た目は長いのだが、呪が掛けられており、昇り降りをするといつの間にか終点に着いている感覚になる。階段の上には小さな広間の奥に鮮やかな浮き彫りを施した厚い木製の扉があり、これを抜けると路寝に入る。この門の脇には閽人などが出入りする閨門がある。禁門から路寝に入った所には白い石の手摺が設けられた露台があり、常時、一両(25人)の兵卒が待機している。露台を過ぎると正寝へと続く石畳がある。
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