祥鳳の撃沈とは? わかりやすく解説

祥鳳の撃沈

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 02:18 UTC 版)

珊瑚海海戦」の記事における「祥鳳の撃沈」の解説

アメリカ海軍17任務部隊では、(04:30) にSBDドーントレス索敵10機を発進させ、(06:25) に第17任務部隊から巡洋艦3隻・駆逐艦3隻からなるクレース隊を分離してジョマード水道派遣した。クレース隊(重巡洋艦オーストラリアシカゴ軽巡洋艦ホバート駆逐艦パーキンス、ウォーゲ、ファラガット)の任務は第17任務部隊敗れた場合MO攻略部隊攻撃して輸送船団撃退することである。午前6時頃 (08:00)、北方退避する第十八戦隊水上機母艦神川丸B-17爆撃機攻撃を受け神川丸小破した。敷設艦津軽に対して午前5時45分午前10時30分B-17少数機による爆撃があったが、損害はなかった。 午前7時35分 (08:15)、ヨークタウン索敵機が「空母2隻、重巡洋艦4隻、全艦ヨークタウン北西方向にあり」と報告続いて周囲索敵機が日本軍水上偵察機1機・雷撃機1機撃墜報告した。(09:25)、空母レキシントンから50機(F4Fワイルドキャット戦闘機10SBDドーントレス急降下爆撃機28TBDデバステーター雷撃機12)、空母ヨークタウンから42機(F4F 8、SBD 24TBD 10)、合計92機が発進し日本軍機動部隊向かい艦隊にはレキシントンにF4F8・SBD10、ヨークタウンF4F 9・SBD 1TBD 2が残された。ところが (10:12)、オーストラリアから飛来しB-17爆撃機2機が「空母1隻、輸送船10、その他艦艇16隻(MO攻略部隊)」の存在発見爆撃行ったのち報告したつづいて九七式大艇坂本大尉機)が第17任務部隊接近し迎撃出動したF4F撃墜する。直後ヨークタウン索敵機が帰還先の空母2隻、巡洋艦4隻」は「巡洋艦2隻、駆逐艦4隻」の送信ミスによる誤報判明したフレッチャー目標MO攻略部隊変更するよう指示している。この時、MO攻略部隊陸軍輸送船団北北東25後方航行していた。五藤少将MO機動部隊からアメリカ軍機動部隊発見報告第五航空戦隊機密第857番電)を受信して空襲を受けることになると判断軽空母祥鳳戦力零戦9、九六式艦上戦闘機4、九七艦攻6)では対抗不可能のため、輸送船団司令官梶岡定道少将北西への避退指示した日本軍各隊は、油槽艦ネオショー米空母錯覚していたため、現段階アメリカ軍機動部隊が2群乃至3群あると判断している。 午前8時30分頃、祥鳳艦戦三機発進し午前8時50分頃、敵機15機以上を発見した午前9時頃 (11:00)、アメリカ軍レキシントン攻撃隊は「右舷小さな艦橋がある大型翔鶴型航空母艦」(祥鳳誤認)を含めたMO攻略部隊第六戦隊青葉加古衣笠古鷹〉、空母祥鳳〉、駆逐艦〈漣〉)を発見した午前9時7分頃、アメリカ軍は2隊に分かれて祥鳳来襲して爆撃したが、全て回避した午前9時10分、さらに十数機が爆撃した至近弾のみで命中はなかった。この間対空砲火SBDドーントレス1機を撃墜祥鳳直掩九六式艦上戦闘機3機による撃墜とする意見もある。祥鳳レキシントンSBD 28機の急降下爆撃全て回避したアメリカ軍1発命中主張)。午前9時17分頃、零式艦上戦闘機3機を発進させた直後二十数機以上によるレキシントン雷撃機隊・ヨークタウン攻撃隊の同時攻撃を受ける。午前9時20分頃、排水量1万3000tの小型空母爆弾13発・魚雷7本(アメリカ軍記録10本)が命中した祥鳳午前9時31-32分 (11:35) に沈没したMO攻略部隊は一旦沈没現場離れたあと漣がもどって祥鳳生存者救助したが、この際輸送船団護衛していた軽巡洋艦夕張遭遇している。直掩戦闘機は3機がデボイネ基地着陸したが、残る3機は行方不明となったアメリカ軍SBD 3機、F4F 2機を喪失し祥鳳撃沈の他に存在しない重巡洋艦1隻の撃沈報告している。 まず日本軍空母1隻を葬ったフレッチャーだったが、撃墜した日本軍飛行艇レーダー映った水上偵察機により第17任務部隊位置日本軍報告されたと判断、他の日本軍機動部隊から空襲を受ける可能性考慮して残存MO攻略隊の重巡洋艦輸送船団アメリカ軍第二次攻撃隊を送らなかった。祥鳳沈没速報により、第四艦隊司令部には衝撃走り井上中将は、日露戦争初期1日戦艦2隻(旅順攻囲戦中の戦艦初瀬八島)を失った東郷平八郎大将心境思い浮かべて平静装ったが、動揺隠せなかった。後に「カルフォルニア戦艦1隻、重巡洋艦1隻撃沈ウォースパイト戦艦大破」の報告が入ると、井上中将は「しめた!」と叫んだであった

※この「祥鳳の撃沈」の解説は、「珊瑚海海戦」の解説の一部です。
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