硬式球
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 07:11 UTC 版)
硬球(こうきゅう)とも呼ばれる。1878年にスポルディング社が開発した。コルクやゴムの芯に糸を巻き付け、それを牛革で覆い、縫い合わせて作られる。原則として1球あたりの縫い目は108個とされている。「硬式」の名の通り非常に硬く、死球や打球が身体に直撃した場合は打撲や骨折等の怪我をする場合もある。 重量141.7-148.8g、円周22.9-23.5cmと公認野球規則により定められている。プロ野球で使われる硬球は公式球(こうしききゅう)と呼ばれる。ボールの反発力のテストがコミッショナー事務局によって行われ、このテストで算出される時速270キロ(ボールとバットの標準的な相対速度)時における反発係数が0.4034-0.4234の基準を満たすボールが合格となり、ボールに公認マーク(日本野球機構マーク、証明用ホログラム、プロ野球コミッショナー署名、以上3つの印刷)が付けられる。 日本プロ野球 (NPB) 日本プロ野球 (NPB) の公式球の供給メーカーは1980年で9社、2010年以前はミズノ、ゼット、アシックス、久保田運動具店、那須スポーツ、SSK、松勘工業の7社だったが、2010年はミズノ、ゼット、アシックス、久保田運動具店の4社であった。メーカーによって材質や製法などが多少異なっており、機能面に若干の違いが見られる(飛びやすい/飛びにくい、握りやすい/握りにくい、など)。主催球団の判断で4社のボールの中から公式球が選択・使用されていた。公式球は少量のみ販売されている。また、困難ではあるが一軍公式試合でファウルボールまたはホームランボールとしても入手可能である。 2010年1月19日に開かれた日本プロ野球組織実行委員会では、ワールド・ベースボール・クラシックなどの国際試合の増加や、後述する「飛ぶボール」問題に対応し、ボールの規格を世界的に統一するため、2011年以降のNPB公式戦での公式球の1社に独占的に供給させることが決定され、2011年には全球団ミズノ社製の統一球が使用されている。 なお、1年間に使用される全12球団の一軍試合球の総数(練習・ブルペン用なども含む)は、約2万5000ダース(約30万個)にも達するといわれる(2013年時の情報)。また、輸送・通関のトラブルなどに備えて1万ダースを常備することも求められているという。 メジャーリーグベースボール (MLB) 1842年頃から現在の野球に近いルールでプレーしていた初の本格的野球チーム、ニューヨーク・ニッカーボッカーズが最初の6、7年間は自分達でボールを縫っていたように、当初のボールは手製であり、勝利チームが敗戦チームから賞品として受け取れる貴重品だった。南北戦争が終結した1860年代後半になると一気に野球熱が高まり、多くのメーカーがボールを生産するようになった。メジャーリーグベースボール (MLB) の公式球は1878年から1976年まではスポルディング社が、1977年からはローリングス社が独占供給していて、2014年現在はローリングス社コスタリカ工場で生産されているものを使用している。NPB公式球が野球規則に定められた大きさ・重さのほぼ下限であるのに対し、MLB公式球はほぼ上限であるため、日本の公式試合球よりも若干大きく、重い。表面の牛革の質感は日本のものよりもツルツルとした滑らかなもので、縫い目も日本のボールより高く、空気抵抗の違いから同じ握り・投げ方の球種でも日本の公式球とは変化の度合いに違いが出る。
※この「硬式球」の解説は、「ボール (野球)」の解説の一部です。
「硬式球」を含む「ボール (野球)」の記事については、「ボール (野球)」の概要を参照ください。
硬式球
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 06:16 UTC 版)
ゴムやコルクの芯を糸で巻き、牛革や馬革を縫い合わせて作った球。プロ野球や高校野球、中学生のシニア・ボーイズリーグ、小学生のリトルリーグでもこのボールを使って行う。
※この「硬式球」の解説は、「野球」の解説の一部です。
「硬式球」を含む「野球」の記事については、「野球」の概要を参照ください。
- 硬式球のページへのリンク