東京市電の誕生とは? わかりやすく解説

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東京市電の誕生

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 19:58 UTC 版)

東京都電車」の記事における「東京市電の誕生」の解説

3社のうちまず最初に開業したのは東京馬車鉄道から改称した東京電車鉄道通称:電車東電電鉄前節東京電車鉄道とは別会社)で、1903年明治36年8月22日馬車鉄道線のうち品川 - 新橋間を電化して三重県宮川電気線 に次ぐ日本8番目の電気鉄道となった。運転未熟軌道に石が入るなどで終点まで約1時間30分を要し(3銭。乗客8872人)、11月25日上野まで開通した東京電車鉄道1904年明治37年3月までに全ての路線電化し、馬車鉄道運行廃止した東京電車鉄道に遅れること25日後の1903年9月15日には東京市街鉄道通称:街鉄)が数寄屋橋 - 神田橋間で開業したその後同社同年11月日比谷 - 半蔵門間、12月には神田橋 - 両国半蔵門 - 新宿間などを開業させていき、営業キロ乗客数運賃収入などの面において3社中最大会社となった1900年川崎電気鉄道から改称した東京電気鉄道通称:外濠線、電気)は、1904年12月8日土橋 - 御茶ノ水橋間で開業しその後皇居外堀沿って飯田橋四谷赤坂などを経由し土橋に戻る環状線建設したこの様に、東京市内の路面電車3つの会社によって別々に整備された。だが市民してみればこうした状況電車乗り換える度に運賃嵩む 不便さがあり、次第運賃共通化求める声が大きくなった。一方各社経営陣は、当時日露戦争戦費調達目的通行税新設されたこと、また内務省要請運賃早朝割引開始したことなどが経営負担になっているとして運賃の値上げ計画しており、1906年明治39年)には利用者要望応えるという建前運賃共通化同時に値上げ申請していた。そして同年9月11日に3社が合併して東京鉄道(通称:東鉄)を設立すると、翌12日には運賃を4銭均一に引き上げた。しかし日露戦争に伴う増税物価高負担になっているのは市民も同じであり、合併値上げ認可され直後から激し反対運動起こり同年9月5日には日比谷公園開かれた集会参加者暴徒化して電車投石される事件まで発生した詳細東京市内電車値上げ反対運動参照)。 折しも当時1903年大阪市市営電車開業したことで電車事業公益性意識され始めた時期で、この一件きっかけ東京でも電車市有市営求め世論高まった。そこで東京市かねてから市営派だった尾崎行雄市長音頭東京鉄道市有化に乗り出し1907年明治40年12月には同社との間に買収価格6750万円仮契約締結した。ところが東京市内務省提出した買収認可申請が翌1908年明治41年1月却下されてしまった上、その直後東京鉄道突如買収拒絶したことから、東京市市有化を一時見送ることにした。 買収不発終わった同年12月東京鉄道は再び5銭均一への運賃値上げ申請し前回にも増して猛烈な反対運動起ったことで政府もついに東京鉄道市有化を本格的に検討するようになった1909年明治42年10月時の逓信大臣後藤新平尾崎市長に3か条からなる覚書示して一定の条件の下で東京鉄道市有化を認めることを約束した。この覚書をもとに東京市再び東京鉄道買収臨んだが、東京鉄道が市の提示した買収価格5800万円不服としたので物別れ終わった。 だが市有問題長期化すると、最初買収却下した内務省次第市有容認傾き1911年明治44年6月になり平田東助内務大臣後藤逓相一木喜徳郎内務次官列席のもと、尾崎市長に対して東京鉄道買収勧告した勧告受けた東京市同年7月1日から買収交渉再開し政府仲裁もあって7月6日には買収価格64165518円 で合意し改め買収仮契約締結した買収案は7月9日東京市会7月24日東京鉄道臨時株主総会それぞれ承認され7月31日付で政府買収認可交付された。こうして東京市内の路面電車1911年8月1日から新設され東京市電気局引き継がれ東京市電誕生した

※この「東京市電の誕生」の解説は、「東京都電車」の解説の一部です。
「東京市電の誕生」を含む「東京都電車」の記事については、「東京都電車」の概要を参照ください。

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