早押しハット(ウルトラハット)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 14:59 UTC 版)
「アメリカ横断ウルトラクイズ」の記事における「早押しハット(ウルトラハット)」の解説
この項目では色を扱っています。閲覧環境によっては、色が適切に表示されていない場合があります。 挑戦者は早押しクイズを行うとき、早押しハットと呼ばれる帽子を頭に被って行った。別名として「ウルトラハット」、または単純に「帽子」と呼ばれることもあった。 シルクハットを模した早押し判定機で、本体はアルミまたはスチール製、白い大きな星模様で、ハットの内側にはウレタンもしくはスポンジが張られ、ハットを頭に固定する白い紐とビニールチューブがあったが、第14回以降はベルトとマジックテープで固定する方式となった。本体の重さは頭に被るものとしてはかなりあるようで、第15回クイズ王・能勢一幸は、初めてハットを被った時に「思っていたよりも重い」と発言している。基本は赤・青・黄・黄緑・水色・薄紫の6色であるが、初期の頃は茶・橙・桃・深緑等の色もあった。また、国内一次予選冒頭でのデモンストレーションや、第11回の準決勝で松尾清三が使うゲスト用、"今世紀最後"のハワイではそれぞれ星条旗柄の早押しハットが登場し、「史上最大の敗者復活戦」の準々決勝で「クイズ王連合軍」が使用した物や翌年の第7回では金色の早押しハットが登場した。第2、3回では決勝をのぞいて、早押しハット正面の星の部分に番号が書かれていた。基本的に有線式であるが、第13回のゴールドコーストでの敗者復活戦と第14回のタヒチでは、早押し機を背負うワイヤレスタイプがあった。また"今世紀最後"の準決勝(通せんぼクイズ)では、通常はテーブルに搭載されているマイクが着けられているが、これは、通常の通せんぼクイズは3問正解すると「通過席」に移動するのに対し、この回では目隠しを掛けている(勝ち抜き者だけ外せる)ために通過席がなく、その場で起立して答えるためである。 第1回の早押しハットの色は解答者によって固定されており、勝ち残った解答者は決められた色の早押しハットを被っていた。決勝で使う早押しハットが赤と青に固定されたのは第3回から(基本的には向かって左の挑戦者が被るのが赤、右の挑戦者が青。逆の回もあった)で、第1回は桃(優勝者の松尾清三)と緑、第2回は赤と緑(優勝者の北川宣浩)の早押しハットが使われ、第11回で3名が決勝に進出した時は際は赤・青に加えて黄色が決勝で使われた。 解答権を得るとハット上部の「?」マークが立ち上がる。開発当初は垂直に「?」マークが出てくる形を想定していたが、技術的に不可能だったため、「立ち上がる」スタイルになった。第11回の準決勝で対戦者の松尾清三の早押しハットの札がアメリカの交通標識の「STOP」札となっていた。第1回のみ電磁石で「?」マークがくっついており、解答権を得ると「?」マークが磁石から外れてバネの力で立ち上がり、回答後に解答者が自分で「?」マークを倒して電磁石に付けていたが、第2回以降は「?」マークが自動で立ち上がったり倒れたりするソレノイド方式になった。当初は「?」マークがゆっくりと立ち上がり、「?」マーク自体もビニール紙でできていたが、第5回以降は「?」マークも金属製になり、立ち上がりもシャープになった。当時のクイズ番組で一般的だったランプやパトライト(回転灯)形式にしなかったのは、ウルトラクイズの場合、クイズの大半が昼間の屋外で行われるため、太陽光でランプやパトライトの光が見えにくくなり、回答者の判別が困難になる可能性を考慮したためである。そのため早押しハットは頭に被るだけ以外にも解答装置の一部として用いられることも多かった。時には「?」マークが立ち上がる駆動部のみをテーブルに直接付けたり、パトライトを使用することもあった が、基本的には頭に被らない場合でもハットのままの状態で使用していた。ハットは毎回新しい物が作られていて、1個あたりの製作費用は開催当時の値段で約95,000円前後と後に紹介された。現在でもこのハットはデザインや「?」マークを別のものに変えたりして、日本テレビ系列のバラエティ番組などでよく使われている。 割と安定性があるのか、普通のソフト帽子をかぶった上から早押しハットをかぶる挑戦者がいた。 ハワイ入りの際、ホノルル空港でハットが税関に引っ掛かったことがあったが、その場で電源を繋いで実演をし、税関職員を納得させて通過し事無きを得たということがあった。 第4回ではクイズの際にハット上部にハチマキを巻く挑戦者がいたが、以降はハチマキをした上からハットをかぶる挑戦者が続出したため、前者の行為をする挑戦者はその後現れなかった。 第14回大会の第7チェックポイントのソルトレークで、黄のハットの「?」マークが立たなくなる不具合が起きてしまう。 2000年代前半にクレーンゲームの景品として、ウルトラハットのミニチュアが出たことがある。2022年1月号の児童雑誌『幼稚園』の付録として、ウルトラハットと早押しテーブルのミニチュアが付けられた。自分で組み立てる紙製のハットに可動部とボタンがあり、ボタンを押すと早押し音と共に「?」マークが立ち上がるようになっている(かぶることはできない)。
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