通せんぼクイズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 10:20 UTC 版)
「アメリカ横断ウルトラクイズのクイズ形式」の記事における「通せんぼクイズ」の解説
第4回で行われた「通過クイズ」を発展させ、第5回から導入されたクイズである(第7回・第8回・第10回はクイズタイトルが「通せんぼクイズ」ではなく「通過クイズ」と銘打たれた)。第5回では、第4回の「通過クイズ」に変更を加え、3ポイント獲得後の通過席(お立ち台)にも早押しボタンとウルトラハットが設置された。他の挑戦者(以降、「阻止側」と呼ぶ)と共に通過クイズを早押しクイズで行い、ここで正解すれば決勝に進出できるが、他の阻止側は通過席の挑戦者の決勝進出を阻止する、すなわち「通せんぼ」を仕掛ける形となった。以後、準決勝ではこのクイズ形式が定番となる。 通過問題は封筒に入っており、通過席に行く時にはその封筒を自分で選んで出題者の出題席に持っていく。その封筒は第10回までは通過席近くの場所に10通ほど付けられていたが、第12回からは第16回までは現地エキストラ(北軍兵士と南軍兵士、アメリカ兵士とイギリス兵士など)2人のどちらかから選ぶ方式に変更、そして"今世紀最後"では「ミス・ニューヨーク」と呼ばれる女性が持つ問題を選ぶ方式になった。 通過クイズのルールは次の通り。 回答権を通過席の解答者が得た場合正解→通過席解答者が決勝進出決定 不正解→通過席解答者は0ポイントになり通常解答席へ戻る 回答権を阻止側の解答者が得た場合正解→正解者に+1ポイント、通過席解答者は0ポイントになり通常解答席へ戻る 不正解→不正解者にペナルティ(-1ポイント、または1問休み)が与えられ、通過席解答者はもう一度通過クイズの問題を選んで再出題される 通過席側、阻止側のどちらも答えられず、通過クイズをキャンセル(スルー)した場合第10回まで→通過席解答者は0ポイントになり通常解答席へ戻る(通過席解答者不正解と同じ扱い) 第12回から→通過席解答者がもう一度通過クイズの問題を選んで再出題される。 通せんぼクイズが初めて導入された第5回では、いきなり激戦が繰り広げられた。まず優勝した真木法男が通過席に立つが、2ポイントを取っていた準優勝の杉山眞に阻止された。代わって通過席に立った杉山が一発で抜けた後、2人目が勝ち抜けるまで残りの3名の挑戦者間で通過失敗が繰り返された。真木はさらに2回阻止され(準決勝敗者の2名もそれぞれ2回ずつ通過失敗している。なお、双方とも2回目の通過席を自らの不正解で失敗した)、4回目の通過クイズ(結果的に全員から1回ずつ阻止された)で勝ち抜けた。前期ウルトラクイズでは最大の名勝負と呼ばれていた。 第13回では、第5回以上の阻止ならびに通過失敗が繰り返される激戦が展開された。開始時に用意していた約140問あった問題が底を尽き、日本から新しい問題を送ってもらうのと、その場で急遽問題を作成するために1時間ほど休憩が入り、「もしあと50問ほどやって決まらなかったら4名とも決勝進出」だったというが、2015年にファミリー劇場で再放送された13回大会放送後の「今だから話せるウルトラクイズ丸秘証言集 PARTⅡ」では、出演者であった優勝者の長戸が、この事について聞き手の小倉淳に質問した際、小倉は「(4人決勝進出は)無い」と言い切っている。この激戦を伝えるために最終第5週が当初予定の90分から急遽120分放映に切り替えられたほどである(延長された30分がそのまま準決勝の放送の尺として使われた)。長戸は8回目、準優勝者の永田は3回目の通過クイズで決勝進出を決めた(2人とも自身の不正解1回を含む。いずれも途中休憩後に決勝進出を決めた)。準決勝終了後福留は、「13年の歴史の中で最も素晴らしい闘いだった」と最大限の賞賛の言葉を贈った。 第14回ではこの回の準優勝者だった高松康典が放送上クイズ開始からわずか6問目でクリアという最速記録を達成した(4-6問目を高松が連続正解)。 "今世紀最後"ニューヨークでの準決勝では、ニューヨーク入りする前に挑戦者全員にアイマスクを付けさせ、そのままの状態でクイズを行った。目隠しされているので通過席はなく、通過クイズ挑戦時はその場に立って解答、そして通過問題は通常は福留の近くにある、問題を入れた封筒の中から自分で選ぶのだが、この時はその場で問題封筒の色「赤」か「青」かを指定する。勝ち抜けた者のみがアイマスクを外し、ニューヨークの景色を見ることを許された。一方、敗者はアイマスクを付けたまま空港へ戻り、離陸後、ニューヨークの景色が完全に見えなくなってからようやくアイマスクを外すことができた。つまり、ニューヨークまで来ながら景色も見ることができずに帰国しなければならないこと自体が罰ゲームとなった。 クイズ終了時、通過席にたどり着くことなく敗退した挑戦者もかなりいた。 早押しビンゴ通過クイズ 第7回では、ビンゴ形式が採り入れられた。 まず、各挑戦者は5マス×5マスのパネルに1から50までの好きな数字を埋め込む。早押しクイズに正解すると、パネルの数字を1つ指定し、裏返してマスを赤くすることができる。正解した挑戦者の指定した数字が他の挑戦者のパネルにもあった場合は、同時にそれも裏返される。不正解は自分のパネルにある赤いマスのいずれか1つを元に戻さなければならない。ただし不正解者以外のパネルはそのまま。縦・横・斜めのいずれか1列(5マス)が揃った時点(=ビンゴ)で通過クイズに挑戦する。理論上はクイズに1問も回答しなくても、通過席に行くことが可能というクイズ形式だった。通過クイズで通過失敗した場合に通過席の挑戦者のパネルがどうなるのかについては、そうした場面が一度も発生しなかったために番組内でルールが明かされなかった。なお、このビンゴのセットは本来ナイアガラのクイズで使われる予定のものだったが、悪天候のために収録時間を短くするために使用を中止して、準決勝へ流用した。
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