日本のヒラマキガイ科とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 日本のヒラマキガイ科の意味・解説 

日本のヒラマキガイ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/09 08:11 UTC 版)

ヒラマキガイ科」の記事における「日本のヒラマキガイ科」の解説

波部(1990)を基に、ブシェ&ロクロワ2005)の分類用いた日本産ヒラマキガイ科リスト以下の通り。ここに示されたもの以外にも、これらに外見似た外来種移入されている可能性があるとも言われるが、推定の域を出ず実態不明である。(Tribe=族、Genus=属) Family Planorbidae Rafinesque, 1815 ヒラマキガイ科 Subfamily Planorbinae Rafinesque, 1815 ヒラマキガイ亜科 Tribe Planorbini Rafinesque, 1815 ヒラマキガイ族Genus Gyraulus Charpentier, 1837 ヒラマキガイGyraulus chinensis spirillus (Gould 1859) ヒラマキミズマイマイ担名亜種 Gyraulus chinensis chinensis (Dunker, 1858) と同種とされることもある。Gyraulus hiemantium Westerlund, 1883 は異名小型ヒラマキガイ類は十分な検討なく本種に同定されることがあるが、類似種が多いため同定それほど簡単ではない。 Graulus gredleri (Gredler, 1859) クロヒラマキガイユーラシアに広く分布する本属としては大型種。日本では釧路湿原に多いとされる。Gyraulus acronicus (Férussac, 1807) の異名とされることもある。 Gyraulus illibatus (Westerlund, 1883) ハブタエヒラマキガイ欧州の Gyraulus albus (O. F. Müller, 1774) と同種とされた時期長いが、別種とされるようになった欧州産の albus は名前のとおり殻が白っぽく、殻表の彫刻はより明瞭なものが多い。 Gyraulus iwaotakii (Mori, 1938) タキヒラマキガイ小型管が太い。長野県沓掛温泉から記載され種。記載以後長期間採集されなかったとされるが、2018年タイプ産地温排水中で再確認された。なお琵琶湖疏水からも複数標本記録があるが、これは後述のカドヒラマキガイ類の誤認可能性もある。 Gyraulus sp. ヒメヒラマキミズマイマイ小型管も細く殻色黄白色。永らく G. pulcher (Mori, 1938) の学名用いられて来たが、 pulcher のホロタイプ京都大学総合博物館所蔵)はヒラマキミズマイマイみなされるもので、本種にはあたらないという。 Gyraulus soritai Habe, 1976 ミズコハクガイ塔(実際ヘソ側)が多少高まり、殻型が陸産コハクガイに似るためにこの名がある本州四国分布する。 Gyraulus tokyoensis (Mori, 1938) トウキョウヒラマキガイヒラマキミズマイマイやハブタエヒラマキガイに似て周縁に角があり、その部分殻皮がつば状になるが、角の強弱などに変異があり識別困難な場合も多い。 Gyraulus (Choanomphalodes) amplificatus (Mori, 1938) ヒロクチヒラマキガイ琵琶湖水系固有。次種カドヒラマキガイによく似て稜角がなく、殻が厚い傾向があるが、中間的な個体見られることから単なる個体変異可能性もあるとされる:(p.31)。本種と次のカドヒラマキガイの2種琵琶湖固有のカドヒラマキガイ亜属 Choanomphalodes Lindholm, 1927として区別されることがあるが、動物データベース WoRMS(2015)ではこの亜属認めていない。 Gyraulus (Choanomphalodes) perstriatulus (Preston, 1916) カドヒラマキガイ琵琶湖水系固有管が太く、肩と周囲および殻底に稜角めぐらす。 Genus Planorbis O. F. Müller, 1774Planorbis carinatus O. F. Müller, 1774 カドバリミズヒラマキヨーロッパミズヒラマキに似て周縁稜角管の中央位置するヨーロッパから西シベリア分布し日本では北海道斜里町以久科北からの記録がある。 Tribe Planorbulini Pilsbry, 1934Genus Menetus H. & A. Adams, 1855Menetus dilatatus (Gould, 1841) ヒロマキミズマイマイ北米原産外来種で、21世紀初頭以降本州複数の県で確認されるようになったヨーロッパにも移入されており、日本ではフロリダマミズヨコエビアメリカナミウズムシなどとともに見られることもある。亜属 Micromenetus F. C. Baker, 1945属し日本見られるものはフロリダからパナマにかけて分布するとされる角の強い亜種 avus Pilsbry, 1905 に似たものもある。 Tribe Segmentinini F. C. Baker, 1945 ヒラマキガイモドキ族(クルマヒラマキガイ族)Genus Hippeutis Agassiz in Charpentier, 1837 クルマヒラマキガイ属Hippeutis cantori (Benson, 1850) クルマヒラマキガイ(別名:レンズヒラマキガイ)インド原産とされ、日本では本州中部以南分布する。Hippeutis umbilicalis (Benson, 1836) の亜種とされることもある。殻上面平坦で、底面レンズ状膨らみ、殻底を上にして生活する。 Genus Polypylis Pilsbry, 1906 ヒラマキガイモドキ属 (体層内の数ヶ所で3方向から歯状板が出る)Polypylis hemisphaerula (Benson, 1842) ヒラマキガイモドキ殻上面平坦で、底面ドーム状に膨らみ膨らんだ殻底を上にして生活する種小名は「小さな半球状」の意で、殻形に因む。和名には「ガイ」を付けずにヒラマキモドキとすることもある。 Polypylis usta (Gould, 1859) リュウキュウヒラマキガイモドキヒラマキガイモドキに比し高がやや高いとされる。ヒラマキガイモドキの亜種シノニムとされることもあるが、環境省2007)のレッドリストその他では独立種として扱われている。和名には「ガイ」を付けずにリュウキュウヒラマキモドキとすることもある。 Subfamily Bulininae P. Fischer & Crosse, 1880 インドヒラマキガイ亜科 Tribe Bulinini P. Fischer & Crosse, 1880 インドヒラマキガイ族Genus Indoplanorbis Annandale & Prashad, 1920 インドヒラマキガイ属Indoplanorbis exustus (Deshayes, 1832) インドヒラマキガイ外来種水槽野外見られる。レッドスネール、レッドラムズホーン、ピンクラムズホーンなどの通称コケ取り用のタンクメイトとして販売されることもある。 Tribe Coretini Gray, 1847 (Camtoceratinae Dall, 1870 カワネジガイ亜科異名)Genus Camptoceras Benson, 1843 カワネジガイ属Camptoceras terebra hirasei Walker, 1919 カワネジガイインドから記載されC. terebra Benson, 1843 の異名とされることがある東京赤羽から記載された Camptoceras ijimai S. Hirase は異名。 Camptoceras prashadi (Clench, 1931) ヒダリマキモノアラガイ本州点々記録があるが、個体群安定的ではない。殻が太いことから亜属 Culmnella Clench, 1927 を区別し、これに分類されることもある。 Genus Helisoma Swainson, 1840Helisoma trivolvis (Say, 1816) アメリカヒラマキガイ北米原産中型種外来種としてリストアップされている。インドヒラマキガイ似た形で、若いうちは粗く規則的な成長脈があるTribe Miratestini P. & F. Sarasin, 1897 (Ameriannini Zilch, 1959 オリイレサカマキガイ族・Ferrissinae Walker, 1917 カワコザラ亜科異名)Genus Amerianna Strand, 1928 オリイレサカマキガイ属Amerianna carinata (H. Adams, 1861) オリイレサカマキガイサカマキガイに似た形で肩が明瞭に角張る外来種で、熱帯魚水槽見られるほか、時に野外でも見られる沖縄などでは野生化している。 Genus Laevapex Walker, 1903 カワコザラ属Laevapex nipponicus (Kuroda, 1947) カワコザラ全国分布し、池などの止水環境見られることが多いとされる学名を Laevapex nipponica とすることがあるが、属名と種小名の性が合わない。和名は「ガイ」を付けてカワコザラガイとすることもある。 Laevapex japonicus (Burch & Habe, 1965) スジイリカワコザラ琵琶湖などに分布するカワコザラ似て殻頂近くの殻表に微細な放射状彫刻があり、流れのある環境見られることが多いとされるが、形態のみではカワコザラとの区別難し場合もある。Laevapex japonica とすることがあるが、属名と種小名の性が合わない。和名は「ガイ」を付けてスジイリカワコザラガイとすることもある。 Genus Ferrissia Walker, 1903Ferrissia fragilis (Tryon, 1863) コビトノボウシザラ北米原産外来種日本含め世界中広く移入されている。日本のもの最初東京産の標本タイプに Gundlachia (Kincaidilla) japonica Burch, 1964の学名新種として記載され、後にタスマニアから記載された Pettancylus petterdi (Johnston, 1879)の異名とされるようになった日本ではしばしば Pettancylus pettardi と綴られるが、種小名William Frederick Petterd : 1849 - 1910 への献名で petterdi が正しい)。また他国でも P. australicus (Tate, 1880)、 Ferrissia wautieri (Mirolli, 1960)、F.clessiniana (Jickelli, 1882) などの名で知られるが、分子用いた研究結果からは全て F. fragilis であるとされる。他にもシノニムとされるものが多数ある。和名には「ガイ」を付けてコビトノボウシザラガイとすることもある。

※この「日本のヒラマキガイ科」の解説は、「ヒラマキガイ科」の解説の一部です。
「日本のヒラマキガイ科」を含む「ヒラマキガイ科」の記事については、「ヒラマキガイ科」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「日本のヒラマキガイ科」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「日本のヒラマキガイ科」の関連用語

日本のヒラマキガイ科のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



日本のヒラマキガイ科のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのヒラマキガイ科 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS