幸地の戦いとは? わかりやすく解説

幸地の戦い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 08:26 UTC 版)

歩兵第22連隊」の記事における「幸地の戦い」の解説

幸地戦闘 http://okinawa-senshi.boy.jp/kochi2008.htm 4月22日から陣地転換が行われ22連隊連隊本部幸地移した首里には日本軍守備隊総司令部があったが、首里北方守備する62師団が、実質的に壊滅したことによる大幅な作戦変更であった22連隊第24師団復帰し首里北方幸地(米称ゼブラヒル:現 中頭郡西原町アドベンチストメディカルセンター付近)に全面展開してアメリカ軍激戦交える22連隊は、第24師団中央展開し右翼北海道歩兵第89連隊左翼山形歩兵第32連隊担当した上級司令部からは、さらに前進して敵陣奪取命じられたが、22連隊長吉田中佐(士32期 北海道出身)は彼我兵力差を考慮して、より現実的な持久戦案を意見具申し、これが認められた。対戦するアメリカ軍は、第77歩兵師団、第96歩兵師団であり、短期攻略目論次々と侵攻してきたが、22連隊地形生かした防御戦闘により善戦した。ここでは激戦として著名な「幸地の戦い」が繰り広げられた。 4月24日第1大隊鶴屋少佐は、第3中隊陣地敵情偵察中に艦砲射撃によって戦死し26日小城正大尉(士54期 鹿児島県出身)が引き継いだ第2大隊展開する伊祖丘陵にはアメリカ海兵隊戦車大群襲来した第2大隊第5中隊山之内敏夫中尉愛媛県周桑郡出身)は、仁王立ち睨み据えると、振り返って生命大切にせいよ。最後までご奉公するんだぞ。」と傷だらけになった部下一人一人の手握って言い渡したのち、自ら急造爆雷抱きかかえて戦車体当たり敢行した。山之内中尉戦死により、第2大隊石嶺後退命じられ負傷兵首里堀の患者収容所運ばれた。第11中隊佐伯清曹長愛媛県周桑郡出身)、連隊砲中隊吉良駿治准尉愛媛県南宇和郡出身)らが戦死した4月26日22連隊幸地健在であった第1大隊米軍砲撃により大損害を出しつつもアメリカ第7師団攻勢阻んでいた。第1大隊小城大尉は、敵のロケット弾猛射浴びここで半数上の部下を失う。しかし、小城大尉は、大隊配備されている36個の八九式重擲弾筒集中射撃応戦し続けて米軍進撃阻止していた。アメリカ第7師団は、軍団長から「もっと強烈な攻撃をしろ。」と、厳命受けていた。幸地小波津地区では、機関銃迫撃砲12門の集中射撃によって、米軍攻勢防ぎきった。22連隊は、大きな損害出していたが、対戦するアメリカ軍損害はそれを上回っていた。 4月27日沖縄雨期入ったように降った22連隊は、歩兵第32連隊援護前田高地奪還命じられたが、アメリカ軍攻勢前には、机上の空論であった戦線交錯しアメリカ軍は、航空機砲撃による同士討ちで、兵士60名以上の戦死者発生していた。この頃日米両軍激戦は、映画ハクソー・リッジ描写されている。22連隊正面には、敵戦車20数両と25003000名の敵が攻め込んできたが、機関銃中隊八幡少尉愛媛県松山出身)は、銃身焼け付くほどに奮戦して守り切った巧妙に配置されていた12丁の九二式重機関銃連射は、前進してくるアメリカ軍将兵なぎ倒した。第2大隊第5中隊は約7割が死傷し残り50名に減少し指揮繁昌准尉愛媛県松山出身)が執って戦い続けていたが、准尉戦死した4月30日日本軍前線部隊は、夜襲実施した歩兵第32連隊伊東大隊146高地夜間攻撃して奪回成功した歩兵第89連隊深見大隊120高地奪回失敗した22連隊は、第2大隊攻撃準備させたが、出撃はしなかった。30日朝には、米軍戦車伴い反撃したが、日本軍速射砲野戦高射砲用いて防衛成功した陣頭立って戦い部下には「死に急ぐなよ」と言い聞かせていた尺八名手鈴鹿四郎准尉愛媛県周桑郡出身)が戦死した第1大隊栗林少尉愛媛県松山出身)も負傷し後送された。 5月1日3日幸地では、米軍火焔放射戦車を含む部隊交戦し霧雨にも助けられ迫撃砲手榴弾集中投擲撃退した。この時、22連隊11中隊長 木口恒好大尉(士55期 愛媛県八幡浜出身)は、第1大隊小城大尉に「大隊長!あのへんで、敵の戦車うろうろしているから、私が行ってやっつけてますからやらしてくださいいいですか?」と自ら志願し兵士2,3人を連れて敵陣潜入し、敵の戦車爆砕した後、無事生還して22連隊士気高めた5月2日歩兵64旅団独立歩兵13大隊配属されていた第3大隊は、安波茶22連隊復帰命令受領した

※この「幸地の戦い」の解説は、「歩兵第22連隊」の解説の一部です。
「幸地の戦い」を含む「歩兵第22連隊」の記事については、「歩兵第22連隊」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「幸地の戦い」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「幸地の戦い」の関連用語

幸地の戦いのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



幸地の戦いのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの歩兵第22連隊 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS