宇宙ごみ
別名:宇宙ゴミ、スペースデブリ
英語:space debris
地球の衛星軌道の上を周回している、運用されていない人工物の総称。活動を終えて放棄された人工衛星、制御に失敗して運用不可能となったもの、それらが衝突して生じた破片、などがある。
宇宙ごみの大きさは大小さまざまであるが、いずれも秒速数キロの速度で周回しており、直径数ミリメートル程度の小片、例えば剥がれた塗料などであっても、宇宙船の航行に致命的な損傷を与える可能性がある。そのため、国際宇宙ステーションをはじめとした宇宙活動において宇宙ごみは危険視される。
2012年1月現在、地球の周囲に存在する宇宙ごみの数は数千の単位に上っており、衝突が発生したり衝突回避の措置を取ったりすることが頻繁に発生している。
ちなみに「デブリ」とはガレキやゴミのことであり、大津波などによって海にさらわれた地上の構造物のガレキなどが「津波デブリ」と呼ばれるこもある。
関連サイト:
スペースデブリ対策の研究 - JAXA
NASA Orbital Debris Program Office - NASA(英語)
うちゅう‐ごみ〔ウチウ‐〕【宇宙×塵】
読み方:うちゅうごみ
スペースデブリ
(宇宙ゴミ から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/18 02:13 UTC 版)
スペースデブリ(古フランス語: débris, 英語: space debris、orbital debrisとも)または宇宙ゴミ(うちゅうゴミ、[1]アメリカ英語: space junk)とは、なんらかの意味がある活動を行うことなく地球の衛星軌道上〔低・中・高軌道〕を周回している人工物体のことである。宇宙開発に伴ってその数は年々増え続け、対策が必要となってきている。
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- ^ “政府、宇宙ごみ削減の声明へ 10カ国とともに宇宙空間長期利用”. 産経ニュース. 産経新聞社 (2019年2月6日). 2019年2月6日閲覧。
- 1 スペースデブリとは
- 2 スペースデブリの概要
- 3 落下物
- 4 スペースデブリを扱った作品
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