美星スペースガードセンターとは? わかりやすく解説

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美星スペースガードセンター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/04 15:57 UTC 版)

美星スペースガードセンター

美星スペースガードセンター(びせいスペースガードセンター、the Bisei SpaceGuard Center、BSGC[1])は、岡山県井原市美星町にある光学望遠鏡を用いてスペースデブリ地球近傍小惑星を観測する施設である。主な利用者は宇宙航空研究開発機構(JAXA)の追跡ネットワーク技術センター SSAシステムプロジェクトチーム。隣接した場所に美星天文台がある。

概要

口径1mの大型光学望遠鏡により、地球近傍小惑星や高度36,000kmの静止軌道近傍のスペースデブリを観測する。その他に、50cm・25cm口径の追尾用小型望遠鏡がある。最初からスペースデブリ等の観測を目的として設計された施設は、世界でも初めてである。

施設は2000年平成12年)度に一般財団法人日本宇宙フォーラム(JSF)、NPO法人日本スペースガード協会、当時の科学技術庁によって設置され、日本宇宙フォーラムが所有していた[2]2017年(平成29年)4月にJAXAに移管された。観測業務は日本スペースガード協会が実施している[2]

小惑星観測プロジェクトは「バッターズ (BATTeRS, Bisei Asteroid Tracking Telescope for Rapid Survey) 」と名付けられ、プロ野球選手の写真入りのロゴマークが作られている。

観測設備

大型望遠鏡

  • 1m光学望遠鏡
    • 諸元
      • 焦点モード:カセグレン焦点、合成F 約3
      • 視野直径:3度角
      • 最大追尾速度:赤経・赤緯1度/秒以上
      • 架台方式:フォーク式赤道儀
      • CCDカメラ:視野直径約160mm、2,000×4,000ピクセルのチップを10枚並べたものを使用していた。近年は、より高感度なチップ4枚を並べたものを使用している。
      • CCD温度:観測時は約-100℃
      • 観測能力:18等級[3]

追尾用小型望遠鏡

  • 50cm光学望遠鏡(主に高速で移動するスペースデブリ等の追尾観測のために使われている)
    • 諸元
      • 焦点モード:カセグレン焦点、合成 約2
      • 視野直径:2度角
      • 最大追尾速度:赤経・赤緯5度/秒以上
      • 架台方式:フォーク式赤道儀
      • CCDカメラ:視野直径約50mm、2,000×4,000ピクセルのチップを2枚並べたものを使用していた。近年は老朽化のため、U42(アポジー社)を使用している。
      • CCD温度:観測時は約-20℃(現カメラ)(旧カメラ:約-90℃)
      • 観測能力:16.5等級[3]
  • 25cm光学望遠鏡(1m及び50cm光学望遠鏡の補助として使用されている)
    • 諸元
      • 焦点モード:ベーカーリッチクレチアン式、合成F 約5
      • 視野直径:5度角
      • 最大追尾速度:赤経・赤緯5度/秒以上
      • 架台方式:ドイツ式赤道儀
      • CCDカメラ:2,000×2,000ピクセルのCCDを1個使用
      • CCD温度:観測時は約-20℃

観測成果

脚注

関連項目

外部リンク


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