天城山隧道(静岡県)
天城山隧道
名称: | 天城山隧道 |
ふりがな: | あまぎさんずいどう |
名称(棟): | |
名称(ふりがな): | |
番号: | 2395 |
種別1: | 近代/産業・交通・土木 |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
指定年月日: | 2001.06.15(平成13.06.15) |
員数(数): | 1 |
員数(単位): | 箇所 |
代表都道府県: | 静岡県 |
都道府県: | 静岡県賀茂郡河津町梨本・伊豆市湯ヶ島字桐山 |
所有者名: | 国(国土交通省) |
指定基準: | (二)技術的に優秀なもの |
管理団体名: | |
管理団体住所: | |
管理団体指定年月日: | |
構造形式: | 石造隧道、延長445.5m、幅員4.1m、坑門左右翼壁附属 |
時代区分: | 明治 |
年代: | 明治37(1904) |
解説文: | 天城山隧道は,伊豆半島ほぼ中央部にある天城峠付近の標高約710m地点に穿たれた石造隧道である。 三島と下田を結び伊豆半島を縦断する下田街道の改良工事の一環として,明治33年に起工,同37年に竣工した。全長約444.5m,幅員約4.1mの規模で,隧道両端に石造坑門を構える。 隧道内部の覆工は総切石積で,側壁部を瘤出,アーチ部をビシャン叩の石材としている。坑門及び隧道内部覆工の全体に及ぶ切石積と,両坑門の要所に施された多彩な石材加工に精妙な技術が十分に発揮されている。 我が国に現存する石造道路隧道の中で,最大長を有する土木構造物で,技術的完成度が高く,明治後期を代表する道路隧道として価値がある。 |
天城トンネル
(天城山隧道 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/28 23:34 UTC 版)

天城トンネル(あまぎトンネル)は、静岡県の伊豆半島にある天城峠の下で、伊豆市と賀茂郡河津町を結ぶ国道414号のトンネル。天城山隧道(あまぎさんずいどう)、新天城トンネル(しんあまぎトンネル)の2つがあり、本項では両トンネルについて記す。
天城山隧道
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伊豆市側坑口(2019年12月)
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概要 | |
---|---|
位置 | 静岡県 |
座標 | 北緯34度49分51秒 東経138度56分5.2秒 / 北緯34.83083度 東経138.934778度 |
現況 | 供用中、重要文化財 |
所属路線名 | 国道414号 |
起点 | 静岡県賀茂郡河津町梨本 |
終点 | 静岡県伊豆市湯ヶ島字桐山 |
運用 | |
建設開始 | 1900年(明治33年) |
開通 | 1905年(明治38年) |
所有 | 静岡県 |
通行対象 | 自動車など |
通行料金 | 無料 |
技術情報 | |
全長 | 445.5 m |
高さ | 4.2 m(有効高:3.5 m)[1] |
幅 | 4.1 m(車道:3.5 m) |
1905年(明治38年)に完成[2]。全長445.5メートル[3]。アーチや側面などすべて切り石で建造された日本初の石造道路トンネルであり[2]、日本に現存する最長の石造道路トンネルでもある。総工費10万3016円[1]。新天城トンネルと区別するため、「旧天城トンネル」とも呼ばれる。
1916年(大正5年)には、バス運行が開始されて人・物の交流が盛んになった[4]。
当隧道は日本の道100選に選ばれているほか、1998年(平成10年)9月2日に国の登録有形文化財に「旧天城隧道」として登録された[5]。2001年(平成13年)6月15日には「天城山隧道」の名称で道路トンネルとしては初めて国の重要文化財(建造物)に指定された[3][2]。なお、当該指定にともない登録有形文化財としての登録は抹消されている[6]。この時期に観光スポットとしての整備により従来舗装されていたアプローチ部分の舗装が剥がされた。1970年(昭和45年)、当隧道の西側に新天城トンネルが開通したことにより、同トンネル経由の道が本線となった。
伊豆市側坑口付近には駐車場や公衆トイレが設備されている。トンネル内の照明は通常のパネル型ではなく、ガス灯を模したデザインのナトリウムランプである。幅員は3.50メートル、側溝まで含めると4.10メートル[3]。
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河津町側坑口(2019年12月)
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河津町側坑口の扁額「天城山隧道」
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隧道内を行き違う自動車(2010年9月、伊豆市側から撮影)
新天城トンネル
概要 | |
---|---|
位置 | 静岡県 |
現況 | 供用中 |
所属路線名 | 国道414号 |
運用 | |
所有 | 静岡県 |
通行対象 | 自動車など |
通行料金 | 無料 |
技術情報 | |
全長 | 800.0 m |
天城山隧道の西側に並行して掘られた国道414号のトンネル。主要地方道13号修善寺下田線時代の1970年に竣工[2]、延長800 m。当初は天城トンネル有料道路として有料であった[7]が、2000年3月18日より無料開放となった。
脚注
- ^ a b 天城山隧道伊豆市側坑口付近、沼津土木事務所「天城山隧道」説明看板
- ^ a b c d ロム・インターナショナル(編) 2005, p. 120.
- ^ a b c 2001年(平成13年)6月15日文部科学省告示第103号「文化財を重要文化財に指定する件」
- ^ 名作『伊豆の踊子』の舞台となった日本初の道路隧道「天城山隧道」 (PDF) - 国土交通省「環境社会資本事例集」
- ^ 1998年(平成10年)9月25日文部省告示第138号「文化財を登録有形文化財に登録する件」
- ^ 2001年(平成13年)7月18日文部科学省告示第131号「登録有形文化財の登録を抹消した件」
- ^ 昭和45年静岡県条例綴「静岡県天城トンネル有料道路通行料金徴収条例」 - 静岡県「歴史的公文書検索」
参考文献
- ロム・インターナショナル 編『道路地図 びっくり!博学知識』河出書房新社〈KAWADE夢文庫〉、2005年2月1日。ISBN 4-309-49566-4。
関連項目
外部リンク
- 天城山隧道 - 文化庁「文化遺産オンライン」
- 旧天城隧道[リンク切れ] - 静岡県歴史的土木遺産データベース
- 天城山隧道(伊豆市) - 静岡県
天城山隧道(旧天城トンネル)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/12 14:42 UTC 版)
「天城トンネル」の記事における「天城山隧道(旧天城トンネル)」の解説
天城山隧道(あまぎさんずいどう)は、天城峠の下で、静岡県伊豆市と、同県賀茂郡河津町を結ぶ国道414号のトンネル。川端康成の小説『伊豆の踊子』や、松本清張の小説『天城越え』で有名なこのトンネルは、1905年(明治38年)に完成した。全長445.5メートル。アーチや側面などすべて切り石で建造された日本初の石造道路トンネルであり、日本に現存する最長の石造道路トンネルでもある。総工費10万3,016円。 1916年(大正5年)には、バス運行が開始されて人・物の交流が盛んになった。 天城山隧道は1998年(平成10年)9月2日に国の登録有形文化財に「旧天城隧道」として登録された。2001年(平成13年)6月15日には「天城山隧道」の名称で道路トンネルとしては初めて国の重要文化財(建造物)に指定された。なお、当該指定にともない登録有形文化財としての登録は抹消されている。この時期に観光スポットとしての整備として従来舗装されていたアプローチ部分の舗装が剥がされた。また、日本の道100選にも選ばれている。1970年(昭和45年)天城山隧道の西側に開通した新天城トンネルの完成によって、現在は森の中に静かなたたずまいを見せている。現本線の新天城トンネルと区別するため、「旧天城トンネル」とも呼ばれる。 修善寺側入り口付近には駐車場や公衆トイレが設備されている。トンネル内の照明は通常のパネル型ではなく、ガス灯を模したデザインのナトリウムランプである。また、幅員は3.50メートルと非常に狭く、たとえ側溝まで含めても幅は4.10メートルしかなく、一般車両のすれ違いはまず不可能といえる。 河津町側坑口(2019年12月) 河津町側坑口の扁額「天城山隧道」 天城山隧道(旧天城トンネル)を行き違う普通車(2010年9月、伊豆市側(北側)から撮影)
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