大山寺縁起絵巻とは? わかりやすく解説

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大山寺縁起絵巻

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 06:04 UTC 版)

大山 (神奈川県)」の記事における「大山寺縁起絵巻」の解説

『大山寺縁起絵巻』によると、相模国国司であった大郎大夫時忠という人物が、子供恵まれないため、如意輪観音像製作して祈ったところ、夫婦夢の中高齢の僧が現れ、「弥勒菩薩化身」という法華経一巻与えて姿を消したその後夫婦の間に男の子生まれ、仏の化身とされて、国中から祝福受けたが、誕生から50日後、野外赤ん坊湯浴みしているときに、金色さらわれてしまった。夫婦嘆き悲しんだが、金色鷲の巣に連れ去られその子供は奈良覚明という僧に引き取られ、「金鷲童子」と名付けられた。童子出家して良弁」を名乗り聖武天皇認められ東大寺金鐘寺)の初代別当となり、華厳宗確立したが、良弁の噂を聞いた時忠奈良行き、子である良弁再会した。話を聞いた聖武天皇は、良弁相模国帰国することを許したが、当地仏法広めたらすぐに帰京することを命じた相模国で、良弁大山山頂から光が放たれているのをみた。なお、ここにみられる放光山伝説」は修験道関連の深い山岳の縁起によくみられるのであるという。良弁大山登り山頂地面掘って不動明王石像発見したそのとき不動明王が、この山は弥勒菩薩の「兜率天浄土」であると語った良弁山中でみいだした霊木不動明王の像を製作し、その像の前で21日間祈ると、弥勒菩薩化身である四十九院現れるなどした。なお、仏像霊木製作するという部分に、霊木信仰存在指摘される良弁山中にある岩窟の下の池の端で、7日間祈ると、池の中から震大王名乗る大蛇現れ、「自分大山守護しているが、仏の教え無視していたため、このような姿になってしまった。上人おかげで兜率天内院に変わることができたので、今後大山垂迹して大山寺守護したい」と語った。ここには、本地垂迹説による、神仏習合典型的なたちがみいだされる良弁参拝人のため、水が出るようにして欲しいと大蛇依頼すると、岩窟の上からしたたり落ち、「二重の滝」となった。ここで、絵巻には、詞書には記載がない役小角が二鬼神とともに描かれており、絵巻成立背景修験道影響があることがうかがえるまた、大山信仰の根幹一つとされる、「大山寺」と「」との関係(水垢離をする修行者など)が鮮明に描写されているとされる。 こうして、大山寺開山すると、良弁は、天皇との約束従い帰京していったとされる

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大山寺縁起絵巻

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 05:23 UTC 版)

大山寺縁起 (相模国)」の記事における「大山寺縁起絵巻」の解説

『大山寺縁起絵巻』諸本真名本仮名本系統にわかれ、真名本寛永14年1637年)の大日本仏教全書収録されているものを含め11点仮名本享禄5年(1532年)の平塚市博物館本を含めて13点あわせて24点存在する。なお、真名本仮名本とは、表記の差異除けば構成等大きな差異はない。 詞書作者については、平塚市博物館本(享禄5年(1532年))では「祐賢坊乗真」であり、伊勢原市教育委員会本(貞享元年1684年))では「斎藤一器子外1名」であり、藤沢市教育委員会本(元禄12年1697年))・大山寺本では「」であり、内閣文庫本では「大山寺務賢隆」、町田市勝楽寺本では「平岡伊織頼経」である。 また、絵筆者については、唯一伊勢原市教育委員会本に清水七之烝」「清水右衛門」の記載があるのみで、他の諸本絵筆者が誰かは全くわからない状態である。 なお、「仮名本13点のうちで最古とされる平塚市博物館本」と、後世江戸時代)の諸本仮名本)の構成が非常に類似しているため、「平塚市博物館本」が後世仮名本基準となった可能性指摘されている。

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