商品の展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 06:51 UTC 版)
当初は単体の玩具として発売されていた。しかしアニメのロボットの主流が変形・合体に移るとさまざまなギミックを仕込んだデラックス超合金が発売されることになった(表記は「DX超合金」など)。 初のDX超合金は『勇者ライディーン』である。当初は高額な超合金カテゴリーに過ぎなかったが、途中から「DX」の表記がついた。『ライディーン』以降、超合金の大型化が進むことになる。一方で『がんばれ!!ロボコン』のロボット学校の生徒(ほぼ全員商品化)や『グレートマジンガー』のロボットジュニアのような脇役メカも玩具化されていった。戦隊シリーズのヒーローは全員がラインナップされたが、金型は同一で女性メンバーはボディラインの再現まではされなかった(塗装やスカートパーツなどでの差別化はされていた)。『バトルフィーバーJ』では『ジャッカー電撃隊』で展開された「ビクトラー」シリーズの流れを受けた形で超合金と「バトルシャーク」の連携が番組同様に盛り込まれる。「ビッグスケール」の祖となった「バトルシャーク」は後にバトルフィーバーロボとのセット商品として「バトルコンビネーション2」として展開され、この人気が「ロボット+移動戦艦」のフォーマットを生みシリーズの定番パターンとして定着していくこととなる。 『ロボコン』は同年の同社のキャラクターでトップになるほど売れたが、これより後はスタンダード超合金(DX超合金以後の廉価な超合金の呼称)は売上が落ち、スタンダードはヒーロー系が中心になっていった。それをきっかけに、超合金は変形ギミックをとりいれたDX超合金が主力になっていく。『大鉄人17』は特に166万個という高い売り上げを記録した。そのDX超合金も『超電磁ロボ コン・バトラーV』より、複数のメカが合体してロボットになるというギミックが取り入れられ大ヒット。この成功によって大型化と高額化がさらに進み、『百獣王ゴライオン』ではとうとう9800円に達する。「ゴライオン」は高額商品でありながら43万個の売り上げを記録し、この時期のDX超合金は安定した高い売り上げを記録した。この頃を山科誠は「すべてのキャラクターが高収益」だったとしている。しかしさすがに1万円を越えると売れなくなると判断されたのか高額化は「ゴライオン」で一旦終わる。ただし1990年代以降は再び高額商品が増え始め、ダイキャストパーツを使わない玩具でも大型商品は1万円超えのものが出ている。 『六神合体ゴッドマーズ』では敵側のメカも発売され、リアルタイプ超合金という劇中に忠実でかつ可動重視なものや、収納ギミックなどを省略し、差し替えで合体を再現したDX超合金の廉価版である「カスタムタイプ超合金」といった変化球の商品も発売された。『科学戦隊ダイナマン』のダイナロボは「世界最小の超合金」としてスタンダードクラスのものが親指ほどのミニサイズで製造・販売もされていた(ただし無塗装品)。『機甲艦隊ダイラガーXV』では、ほぼスタンダードサイズの約1.5倍ほどのサイズでの分離合体可能なものも発売されている。 1980年代中盤に入ると消費者の嗜好がロボットから離れた上に原材料が高騰したため、超合金は衰退する。1983年にポピーは系列だったバンダイに統合されるが、超合金(およびポピニカ)というブランド名はバンダイがメインスポンサーであるアニメ・特撮の玩具に残された。そして、アニメロボットなどに代わって台頭するのが『聖闘士星矢』などのクロス物である(クロスにもダイキャストが使用されており、超合金同様の重量感がある)。『聖闘士聖衣シリーズ』は他社の製品にも影響を与え、数々のアーマー装着型フィギュアが発売された。なお、『聖闘士聖衣』のコンセプトは2000年より発売が開始された『装着変身』や『聖闘士聖衣神話』に受け継がれている。一方、ロボット系の超合金は『鳥人戦隊ジェットマン』の「ジェットイカロス」で一旦、途絶えることとなる。 1996年の『ビーファイターカブト』のカブテリオスと『超者ライディーン』のゴッドライディーンの発売によって久々にDX超合金が復活(ゴッドライディーンは限定ブラックカラーも発売)、また、この年は非ロボット系の超合金も発売されている。『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の主人公両津勘吉の超合金は、人型であるにもかかわらずロケットパンチやハッチオープンといったロボット然としたギミックを搭載していた。年が明けて1997年でも、『電磁戦隊メガレンジャー』と、『ビーロボカブタック』でも超合金は発売され、さらに翌1998年の『星獣戦隊ギンガマン』では5号ロボ・ギガバイタスを除く全てのロボがDX超合金となって発売された。 この後DX超合金の戦隊ロボは、続く1999年の『救急戦隊ゴーゴーファイブ』と、1年おいた2001年の『百獣戦隊ガオレンジャー』や翌2002年の『忍風戦隊ハリケンジャー』まで展開された。また、超合金魂やスーパーロボット超合金でも戦隊ロボが数点発売されている。2014年には「戦隊職人〜SUPER SENTAI ARTISAN〜シリーズ」第2弾として、『烈車戦隊トッキュウジャー』のトッキュウオーが「超合金 烈車合体DX トッキュウオー」の商品名でプレミアムバンダイ限定販売された。それを受けて、トッキュウオー同様の超合金仕様に変更されたDX侍合体シンケンオー(侍戦隊シンケンジャー)も2015年に発売されている。
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