周波数帯域
電波の周波数による分類
電波の周波数による分類(でんぱのしゅうはすうによるぶんるい)では、周波数帯ごとに慣用の名称や用途などを記す。
分類
周波数範囲 | 波長 | 電波法の表示 | ITUによる分類 | メートル表示による区分 | 慣用の名称 | 特徴 | 主な用途 (日本国内) | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
名称 | 数値 | 記号 | 日本語 | 英語 | 日本語 | ||||||
0.03 - 0.3Hz | 1 - 10Gm | ELF | -1 | B.Gm | ELF (extremely low frequency) |
極超長波 | |||||
0.3 - 3Hz | 0.1 - 1Gm | 0 | B.hMm | ||||||||
3 - 30Hz | 10Mm - 0.1Gm | 1 | B.daMm | ||||||||
30 - 300Hz | 1 - 10Mm | 2 | B.Mm | SLF (super low frequency) |
|||||||
300Hz - 3kHz | 0.1 - 1Mm | ULF | 3 | B.hkm | ULF (ultra low frequency) |
||||||
3 - 30kHz | 10km - 0.1Mm | VLF | 4 | B.Mam | ミリアメートル波 | VLF (very low frequency) |
超長波 (甚だ低い周波数) |
水中へも到達する。 | |||
30 - 300kHz | 1 - 10km | LF | 5 | B.km | キロメートル波 | LF (low frequency) |
長波 (低い周波数) |
地表波による安定した通信が可能。大電力の送信機の製作が容易。 | |||
300kHz - 3MHz | 0.1 - 1km | MF | 6 | B.hm | ヘクトメートル波 | MF (medium frequency) |
中波 (中間の周波数) |
昼間は地表波による安定した通信、夜間は電離層による反射で遠距離通信が可能。 | |||
3 - 30MHz | 10m - 0.1km | HF | 7 | B.dam | デカメートル波 | HF (high frequency) |
短波 (高い周波数) |
電離層による反射で遠距離通信が可能。季節や時間帯による伝送特性の変化が大きい。 | |||
30 - 300MHz | 1 - 10m | VHF | 8 | B.m | メートル波 | VHF (very high frequency) |
超短波 (甚だ高い周波数) |
空間波による見通し範囲の通信が可能。スポラディックE層やラジオダクトによる異常伝搬が発生することもある。 | |||
300MHz - 3GHz | 0.1 - 1m | UHF | 9 | B.dm | デシメートル波 | UHF (ultra high frequency) |
マイクロ波 | 極超短波 (非常に高い周波数) |
アンテナが小さくなるため移動体通信に適する。マイクロ波工学。マイクロ波加熱。 | ||
3 - 30GHz | 10mm - 0.1m | SHF | 10 | B.cm | センチメートル波 | SHF (super high frequency) |
センチメートル波 (特に高い周波数) |
高速データ通信用として技術開発が行われている。 | |||
30 - 300GHz | 1 - 10mm | EHF | 11 | B.mm | ミリメートル波 | EHF (extremely high frequency) |
ミリ波 (極めて高い周波数) |
直進性が非常に強い。 | |||
300GHz - 3THz | 0.1 - 1mm | 12 | B.dmm | デシミリメートル波 | THz or THF (terahertz or tremendously high frequency) |
サブミリ波 (テラヘルツ波) |
光と電波の中間領域。日本の電波法での電波の定義は3THz以下の電磁波とされる。 |
マイクロ波の周波数帯
![]() | この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2013年11月) |
マイクロ波は各種解釈がある。以下に欧米で一般的に用いられる分類を示す。
名称 | 帯域(GHz) | 用途 |
---|---|---|
Pバンド | 0.2 - 0.5 | |
Lバンド | 0.5 - 1.5 | "Long":対空捜索用レーダー |
Sバンド | 1.5 - 5.0 | "Short":対水上捜索用レーダー |
Xバンド | 5 - 15 | "eXotic" |
Kバンド | 15 - 40 | クライストロンの送信上限 |
名称 | 帯域(GHz) | 用途 |
---|---|---|
Iバンド / HF | - 0.2 | |
Gバンド / VHF | 0.2 - 0.25 | 軍用航空無線 |
Pバンド / UHF | 0.25 - 0.5 | |
Lバンド | 0.5 - 2 | |
Sバンド | 2 - 4 | |
Cバンド | 4 - 8 | |
Xバンド | 8 - 12 | |
Kuバンド | 12 - 18 |
|
Kバンド | 18 - 26 | 通信衛星 |
Kaバンド | 26 - 40 | 通信衛星 |
Vバンド | 40 - 75 |
|
Wバンド | 75 - 110 | 電波天文学 |
mmバンド | 110 - 300 |
名称 | 帯域(GHz) | 用途 |
---|---|---|
Aバンド | - 0.25 | |
Bバンド | 0.25 - 0.5 | |
Cバンド | 0.5 - 1.0 | 800MHz帯 |
Dバンド | 1 - 2 | |
Eバンド | 2 - 3 | |
Fバンド | 3 - 4 | |
Gバンド | 4 - 6 | |
Hバンド | 6 - 8 | |
Iバンド | 8 - 10 | |
Jバンド | 10 - 20 | |
Kバンド | 20 - 40 | |
Lバンド | 40 - 60 | |
Mバンド | 60 - 100 |
脚注
注釈
- ^ ELF部分は国際電波科学連合との対応による拡張区分
出典
- ^ “我が国の電波の使用状況”. 総務省 (2013年10月). 2013年11月4日閲覧。
- ^ “周波数帯ごとの主な用途と電波の特徴”. 総務省. 2013年11月4日閲覧。
- ^ “電波法施行規則(昭和二十五年電波監理委員会規則第十四号)第四条の三”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2019年12月26日閲覧。
- ^ 国際電気通信連合(ITU) (2015年8月). “Nomenclature of the frequency and wavelengh bands used in telecommunications”. 2016年7月3日閲覧。
- ^ Norman Friedman (1981). Naval Radar. Naval Institute Press. p. 14. ISBN 9780870219672
- ^ “eEngineer - Radio Frequency Band Designations”. 2014年7月30日閲覧。
関連項目
- アマチュア無線の周波数帯
- チャンネル (テレビ放送)
- 周波数の比較(より短波長の電磁波を含む)
- 周波数の割り当て
- Radio communication service - ITU-R(国際電気通信連合の無線通信部門)で国際的に割り当てられる周波数など。
外部リンク
- 電波利用ホームページ - 総務省
- 我が国の電波の使用状況 - 総務省
周波数帯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/27 21:51 UTC 版)
周波数帯、バンド、各通信会社に割り当てられた帯域幅と使用する規格を記す。 周波数帯バンドNTTドコモKDDI及び沖縄セルラー(au)UQコミュニケーションズ(KDDIグループ)ソフトバンクWCP(ソフトバンクグループ)楽天モバイル700 700MHz帯 28 28 10MHz*2FD-LTE 10MHz*2FD-LTE & 5G (TDD) 10MHz*2FD-LTE 800 800MHz帯 18 18 15MHz*2FD-LTE & CDMA2000 19 19 15MHz*2FD-LTE & W-CDMA 900 900MHz帯 8 8 15MHz*2FD-LTE & W-CDMA 1500 1.5GHz帯 11 11 10MHz*2FD-LTE 10MHz*2FD-LTE 21 21 15MHz*2FD-LTE 1700 1800MHz帯 3 3 20MHz*2FD-LTE 20MHz*2FD-LTE 15MHz*2FD-LTE 20MHz*2FD-LTE 2100 2.1GHz帯 1 1 20MHz*2FD-LTE & W-CDMA 20MHz*2FD-LTE & CDMA2000 20MHz*2FD-LTE & W-CDMA 2500 2.5GHz帯 41 41 50MHzWiMAX 2+(TD-LTE) 30MHzAXGP(TD-LTE) 3500 3.5GHz帯 42 42 80MHzTD-LTE 40MHzTD-LTE & 5G (TDD) 80MHzTD-LTE 3700 3.7GHz帯 77 n77 100MHz5G (TDD) 200MHz5G (TDD) 100MHz5G (TDD) 100MHz5G (TDD) 4500 4.5GHz帯 79 n79 100MHz5G (TDD) 2800 28GHz帯 257 n257 400MHz5G (TDD) 400MHz5G (TDD) 400MHz5G (TDD) 400MHz5G (TDD) 周波数帯バンドNTTドコモKDDI及び沖縄セルラー(au)UQコミュニケーションズ(KDDIグループ)ソフトバンクWCP(ソフトバンクグループ)楽天モバイル
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「周波数帯」の例文・使い方・用例・文例
- 電波受信機で、選択された周波数帯を自動的に横断して信号または状態を探すもの
- 多重サブサンプル方式という,衛星放送などで利用される周波数帯域圧縮技術
- ミューズ方式という,ハイビジョン放送のために周波数帯域を圧縮して放送する方式
- デジタル放送はアナログ放送に必要な周波数帯の3分の2しか必要としない。
- 政府は現在では携帯電話事業など他の情報通信事業により多くの周波数帯を割り当てることができる。
- このサービスはかつてアナログテレビ放送に使われていた周波数帯域の一部を使用している。
- 周 波 数 帯のページへのリンク