作者の同定とは? わかりやすく解説

作者の同定

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 00:57 UTC 版)

羊飼いの礼拝 (ジョルジョーネ)」の記事における「作者の同定」の解説

1871年出版された、美術史家ジョセフ・アーチャー・クロエ(英語版)とジョヴァンニ・バッティスタ・カヴァルカセッレ(英語版)の著書には『羊飼いの礼拝』ジョルジョーネ作品だとして紹介されている 。一方ベレンソン1894年出版したヴェネチア画家たち』で、ヴィンチェンツォ・カテナ英語版)の作品である可能性が高いとしている。1912年には画家美術研究家でもあったロジャー・フライが「表現、とくに風景前面描かれている落ち葉描写分析すると、疑問余地は残るもののジョヴァンニ・カリアーニ作品だと考えられる」としている。1894年著書『羊飼いの礼拝』カテナ作品だとしていたベレンソンは、カテナ説を撤回し「まず間違いなくティツィアーノの、おそらくは最初期作品だろう。だがジョルジョーネ表現見られるように感じられることも、わずかではあるが否定できない……」としている。 その後ベレンソン1957年の「ヴェネツィア派」の絵画作品リストで、「聖母マリア風景描写完成させたのはおそらくティツィアーノだと考えられる」としつつ、『羊飼いの礼拝』ジョルジョーネ描いた絵画作品であると以前鑑定訂正した1979年『羊飼いの礼拝』所蔵しているナショナル・ギャラリー・オブ・アートは、エリス・ウォーターハウス(英語版)やシドニー・ジョセフ・フリードバーグ(英語版)ら、5名による専門家鑑定結果として、この作品ジョルジョーネ真作であるとカタログ記載している。

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作者の同定

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/18 05:20 UTC 版)

ドレスデンの祭壇画」の記事における「作者の同定」の解説

ドレスデンの祭壇画』にはファン・エイク署名制作年度さらには座右の銘中央パネル記されている。ただし、これらが発見されたのは、19世紀半ば額装取り外され修復が行われたときのことだった。1754年以前からアルブレヒト・デューラー作品であるといわれていたが、1830年ドイツ人美術史家アロイス・ヒルトがファン・エイク作品であるという説を唱えた 。 このヒルトの説は署名発見により裏付けられた。発見され署名は「IOHANNIS DE EYCK ME FECIT ET C[OM]PLEVIT ANNO D[OMINI MCCCCXXXVII.ALC IXH XAN (我ヤン・ファン・エイクがこの作品1437年完成させし。我に能う限り)」だった。「complevit (完成)」は『ドレスデンの祭壇画』が完成した年を指していると思われるが、工房助手あるいは弟子たちがこの作品制作わずかながらも関わっていたこともファン・エイク意味していると考えたほうが自然といえる。『ドレスデンの祭壇画』が、「ALC IXH XAN (我の能う限り)」というバージョン座右の銘記され唯一の依頼作品であることからも、この説は裏付けられている。

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作者の同定

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/05 00:11 UTC 版)

リッタの聖母」の記事における「作者の同定」の解説

リッタの聖母』が、少なくともレオナルド存命中には真作だと見なされていたことが、多く模写複製画制作されていることから推測できるレオナルド以外に『リッタの聖母』の作者といわれることが多いのは、弟子ジョヴァンニ・アントーニオ・ボルトラッフィオである。デイヴィッド・アラン・ブラウンは、同じくレオナルド弟子のマルコ・ドッジョーノが作者であると主張している。その根拠として、ドッジョーノのキャリア後期絵画に『リッタの聖母』の構成似た作品があり、ボルトラッフィオの絵画にはそのような構成作品見られないことを挙げている。2011年から2012年にかけて、レオナルド最初にミラノ滞在していたときに制作した作品大規模な展覧会ロンドン開かれた。この展覧会主催したのはナショナル・ギャラリーで、『リッタの聖母』はレオナルド真作として展示された。しかしながら、ある美術史家は「おそらくはレオナルド真作として展示することが)貸与条件だった」と指摘している。

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作者の同定

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 06:02 UTC 版)

ロヒール・ファン・デル・ウェイデン」の記事における「作者の同定」の解説

15世紀記録による証拠のみで、間違いなくファン・デル・ウェイデン真作であると見なされている作品1点もない。現代美術史家ローン・キャンベルが3点絵画についてファン・デル・ウェイデン真作であると判定しているが、これらの作品に対して幾度も疑義呈されている。この3点絵画のうち資料がもっともよく残っているのはマドリードプラド美術館所蔵する十字架降架』で、キャンベルはこの作品の来歴16世紀以降になってから詳細に記録されたのではないか指摘している。2点目の、現在ベルリン絵画館所蔵する聖母三連祭壇画』とも呼ばれるミラフロレスの祭壇画』は、1445年カスティーリャ王フアン2世ブルゴス近郊カルトゥジオ会ミラフローレス修道院寄進した作品で、優れた著名な画家フランドルロジェ Flandresco Rogel」が描いた絵画であるという記録残っている。最後の、マドリード郊外エル・エスコリアル修道院が現在所蔵するキリスト磔刑』は、もともとファン・デル・ウェイデン自らがブリュッセル郊外カルトゥジオ会修道院寄進した作品である。ベルギー美術史家ディルク・デ・フォスも、ローン執筆したファン・デル・ウェイデンカタログ・レゾネ記載されているこれら3点作品について、ファン・デル・ウェイデン真作間違いないろうとしている。

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