祭壇画
三連祭壇画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/10 00:37 UTC 版)
「聖アンネン教会 (ダーレム)」の記事における「三連祭壇画」の解説
主祭壇の右側壁面に置かれているアウシュビッツに関する三連祭壇画はドリス・ポラチェック(1928年-2002年)の作品である。この陶芸レリーフ作品は1992年に教会共同体が入手した。恐怖を示しているだけでなく、キリスト教会の無為と拒絶を表現している作品である。この三連祭壇画は左において焼却、中央に磔刑像、右面に鞭打ちを示している。この三連祭壇画の表現において、キリストが十字架に架けられているのではなく、胸に黄色の継ぎ当てをした一人のユダヤ人が十字架に架けられ死を迎えている。この作品が福音主義教会に据え付けられていることに対して、ローマ・カトリック教会の側から批判が出された。三連祭壇の中央にいる聖職者たちがその着衣によって明らかにカトリック教会の人間と見えるように描かれている。すなわち、ローマ・カトリック教会の高位聖職者、司教と修道士のように見えるからである。この三連祭壇画は批判者たちから一方的な罪責表現であると解釈された。これに関するマリオン・ガルダイ牧師による応答がダーレム教会共同体の出版物で読むことが出来る 。様々な批判に応答する形で、教会訪問者に向けの三連祭壇画に関する注釈が明確に書き改められた。なお、この三連祭壇画はこの場所にそのまま置かれている。
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三連祭壇画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/04 00:06 UTC 版)
三連祭壇画(さんれんさいだんが、英語:triptych)という言葉は、tri-(3つの)+ptychē(折り重ねる)から成り、つまり、3つの部分に分けられた絵画(多くは板絵)作品、もしくは蝶番で折り畳むことのできる3つの木彫りされた板のこと。真ん中の板は他の2枚より大きくて、3枚の内容には関連性がある。 この三連形式は初期キリスト教美術から発生し、中世以降は祭壇画の標準フォーマットとなった。その地理的範囲は東は東ローマ帝国から、西はイギリスのケルト教会まで。ルネサンス期の画家・彫刻家、たとえばハンス・メムリンクやヒエロニムス・ボスなどが、この形式を使用した。例として、イギリスのスランダフ大聖堂 Llandaff Cathedral、ルーベンスの2作品があるベルギー・アントウェルペンのアントウェルペン大聖堂 Cathedral of Our Lady、そしてパリのノートルダム大聖堂などが挙げられる。あるものは、教会のステンドグラスの構造に形式を真似られたものも見られる。三連形式は現代の画家・写真家たちにも影響を与えているが、彼らの三連形式は必ずしも蝶番で動くわけではない。 この言葉の起源は古代ギリシア語の triptychos, ギリシャ語表記:τρίπτυχο で、古代ローマ人が書字板(それもまた真ん中のパネルと蝶番で繋がった2つの側面パネルがあった)に書き記したものから、中世になって現在使われる綴りになった。なお、ペンダント・ジュエリーにも三連形式は使われている。
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三連祭壇画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/18 05:13 UTC 版)
「受胎告知 (ヤン・ファン・エイク)」の記事における「三連祭壇画」の解説
もともと三連祭壇画だった『受胎告知』の残りのパネルについては後述する来歴以上の記録はまったくない。それほど大きな祭壇画ではないので、側面の祭壇用かあるいは小さな礼拝堂用に作成された可能性はある。失われたパネルに何が描かれていたのか不明なままとなっている。少なくとも『受胎告知』のパネルの倍以上の幅があったと思われる中央パネルには「キリストの降誕」か「三博士の礼拝」が、右翼には「聖母のエリザベト訪問」か「神殿奉献」が描かれていたのではないかと考える研究者も多い。両翼外側にもある程度は装飾がなされていたと思われるが、19世紀にパネルからキャンバスへ移植したときに外側は廃棄されていることから考えると、外側全面に絵画が描かれていたりグリザイユで人物などが描かれていた可能性は低い。ともあれ左翼内側に描かれたこの『受胎告知』が他のパネルに描かれていた題材と関連があったことは間違いない。
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