作用機序による分類
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「疾患修飾性抗リウマチ薬」の記事における「作用機序による分類」の解説
免疫に対する作用の様式により、DMARDsは2種類に分類される。 免疫調節薬(immunomodulaters) 正常の免疫能には影響せずに異常な免疫機能を正常化する薬剤 免疫抑制薬(immunosuppressants) すべての免疫機能を非特異的に抑制する薬剤
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作用機序による分類
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農薬工業会が所属する CropLife International (CLI、世界農薬工業連盟) の対策委員会が取りまとめた、Herbicide Resistance Action Committee (HRAC、除草剤抵抗性対策委員会) 分類に準拠し、分類する。作用機序による分類は、植物に適用後最初に影響を及ぼす酵素、タンパク質、または生合成経路による分類である。主要なメカニズムは次の通り。 ACCアーゼ(アセチルCoAカルボキシラーゼ、ACCase、EC 6.4.1.2)阻害剤【HRAC分類A】 ACCアーゼ(アセチル補酵素Aカルボキシラーゼ)阻害剤は、主にイネ科雑草を防除し、広葉雑草には影響がない。ACCアーゼは脂質合成の最初の段階に関与し、その阻害剤は膜合成を阻害する。シクロヘキサンジオン系(DIMs)、アリルオキシフェノキシプロピオン酸系(FOPs)などがある。 ALS(アセト乳酸合成酵素、ALS、EC 2.2.1.6)阻害剤【HRAC分類B】 ALS(アセト乳酸合成酵素)は、アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)合成の最初の段階に関与する。(アセトヒドロキシ酸合成酵素(AHAS)阻害)とも言う。アミノ酸合成阻害剤。イネ科にも広葉にも効く。スルホニルウレア系が代表的。 光合成阻害(光化学系II阻害剤)【HRAC分類C】 光化学系II阻害剤は、光合成において水からNADPH2+への電子の流れを阻害する。D2タンパク質のQb部位に結合してプラストキノンの結合を妨げる。したがってこれらの剤はクロロフィルに電子を蓄積させ過剰の酸化を起こして植物を枯らす。トリアジン系、フェニルカルバメート系などの【C1】、ウレア(尿素)系、アミドの【C2】、ニトリル系、フェニルピリダジン系などの【C3】がある。 光合成阻害(過酸化物生成)【HRAC分類D】 光合成の電子伝達系に関与し、生じた過酸化物(活性酸素)が細胞を急激に破壊し、植物を枯らす。ビピリジニウム系(パラコート、ジクワット)がある。 PPO(プロトポルフィリノーゲン酸化酵素、EC 1.3.3.4)阻害剤【HRAC分類E】 PPO(プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ)は、クロロフィルの生合成に関与する酵素で、プロトポルフィリノーゲンIXをプロトポルフィリンへと酸化する。この酵素が阻害をうけるとプロトポルフィリノーゲンIXが蓄積し細胞質へ漏出したのち、細胞質内でプロトポルフィリンへ酸化され、光を受けたプロトポルフィリンが光増感反応により活性酸素を産生する。ジフェニルエーテル系、トリアゾリノンなどがある。 PDS(フィトエン脱飽和酵素系、EC 1.14.99.-)阻害剤【HRAC分類F1】 PD(フィトエンデサチュラーゼ)は、カロテノイドの生合成において、フィトエンを不飽和化する酵素である。阻害を受けると植物はカロテノイドを合成できなくなり葉緑素の分解を伴って白化症状を呈して死に至る。ピリダジノン、ピリジンカルボキサミドなどがある。 4-HPPD(4-ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ酵素、EC 1.13.11.27)阻害剤【HRAC分類F2】 HPPD(4-ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ)は、上記PDが作用する上で補酵素として必要となるプラストキノンの生合成に関与する酵素である。阻害を受けるとプラストキノンの不足によりPDが働かなくなるため、PD阻害剤と同様に植物が白化して死に至る。ベンゾイルシクロヘキサンジオン系などがある。 カロチノイド生合成(標的部位不明)阻害剤【HRAC分類F3】 F1, F2とは異なる標的部位を阻害することで、白化して死に至る。トリアゾール、ウレア、ジフェニルエーテルなど。 EPSPS(5-エノールピルビルシキミ酸-3-リン酸合成酵素、EC 2.5.1.19)阻害剤【HRAC分類G】 EPSPS阻害剤は、アミノ酸(トリプトファン、フェニルアラニン、チロシン)の合成を阻害する(シキミ酸経路参照)。アミノ酸合成阻害剤(アミノ酸系)。吸収移行型で、イネ科にも広葉にも効く。グリシン系のグリホサート(ラウンドアップ)が代表作。グルホサート耐性の遺伝子組換え作物は、ラウンドアップ・レディー(ダイズ、トウモロコシ、ナタネ、ワタ、テンサイなど)。 グルタミン合成酵素(グルタミンシンターゼ、EC.6.3.1.2)阻害剤【HRAC分類H】 アミノ酸のグルタミン合成を阻害する。アミノ酸合成阻害剤(アミノ酸系)。ホスフィン酸系のグルホシネートなどがある。グルホシネート耐性の遺伝子組換え品種は、リバティーリンク(ナタネ、トウモロコシ、ワタ、ダイズなど)。 DHP(ジヒドロプテロイン酸)合成酵素阻害【HRAC分類I】 ジヒドロプテロイン酸シンターゼは、葉酸合成の中間体として重要であるジヒドロプテロイン酸の合成を阻害する。ジヒドロ葉酸参照。カーバメート系のアシュラムなど。 微小管重合阻害【HRAC分類K1】 微小管を構成するチューブリンに直接作用し、その重合を阻害することにより、細胞の有糸分裂を阻害し、正常な細胞分裂を阻害することで、一年生雑草の防除に効果を発揮する。土壌処理剤として使用される。ジニトロアニリン系(トリフルラリン、オリザリン、ペンディメタリンなど)、有機リン系(アミプロホスメチル)。 有糸分裂/微小管形成阻害【HRAC分類K2】 チューブリンに直接作用しないが、微小管の形成を妨害することにより、一年生雑草の防除に効果を発揮する。土壌処理剤として使用される。カーバメート系(クロロプロファム)。 VLCFA の阻害(細胞分裂阻害)【HRAC分類K3】 脂肪酸が、ーエロンガーゼにより長鎖化する作用を阻害し、炭素数20以上のVLCFAs(Very long-chain fatty acids、超長鎖脂肪酸)合成を阻害する。クロロアセトアミド系(アラクロール、テニルクロール)などがある。タンパク質合成阻害剤(αアミラーゼの活性を阻害)とも呼ばれる。 細胞壁(セルロース)合成阻害【HRAC分類L】 植物細胞壁の主要な構成成分である、セルロースの生合成を阻害することにより、土壌処理剤として除草効果を発揮する。一年生雑草の根や幼芽部の生育を抑制し、非選択的に植物を根から枯らす。生えている雑草だけでなく発芽も阻害するので、長期間(半年〜1年近く)草が生えてこない。非農耕地用。アジンジアミン系(トリアジフラム)、ニトリル系(ジクロベニル(DBN)、クロルチアミド(DCBN))、などがある。 アンカップリング(膜破壊)【HRAC分類M】 ジニトロフェノール系のDNOC、DNBP(ジノセブ)、ジノテルブ。日本国内では用いられていない。 脂質合成阻害(非ACCase 阻害)【HRAC分類N】 チオカーバメート系、クロロ炭酸など。チオカーバメート系除草剤は、土壌処理剤としておもに一年生イネ科雑草に対して、より除草効果を発揮する。VLCFA の阻害により効果を発揮するため、そちらに分類されることもある。 インドール酢酸様活性(合成オーキシン)【HRAC分類O】 2,4-Dなどの合成オーキシン剤は植物ホルモンのオーキシン類似の作用を利用し、植物ホルモン作用攪乱するもので、広葉植物に対して作用が強い。フェノキシカルボン酸系(MCP、2,4-PA(2,4-D)など)。 オーキシン移動阻害【HRAC分類P】 オーキシン転流阻害剤ともいう。新しい阻害形式のトウモロコシ様除草剤。日本国内では用いられない。フタラート系のナプタラム(NPA)、セニカルバゾン系のジフルフェンゾピル-ナトリウム塩。 不明【HRAC分類Z】 除草剤の作用部位は不明だが、上記分類とは異なることが推察されるグループ。有機ヒ素(DSMA、MSMA)、オキサジノン系(オキサジクロメホン)、など。
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