二度の上京と『あこがれ』刊行とは? わかりやすく解説

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二度の上京と『あこがれ』刊行

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 11:14 UTC 版)

石川啄木」の記事における「二度の上京と『あこがれ』刊行」の解説

中学中退した啄木1902年10月30日好摩駅出発して盛岡立ち寄って1泊してから)、上京した11月9日新詩社集まり参加10日には与謝野鉄幹晶子夫妻訪ねる晶子9日前に長男出産したばかりだった)。一方先輩野村長一からの忠告東京中学校への編入試みた欠員がなく、正則英語学校高等科への入学目指したものの、学資不足して断念する滞在続き作歌傍らヘンリック・イプセン戯曲ジョン・ガブリエル・ボルクマン』の翻訳収入得ようとしたが果たせなかった。友人からの伝手で『文芸界』(金港堂)の主筆佐々醒雪への紹介をもらうも、醒面会もせずに断った11月下旬には高熱発して寝込み、約一週間日記記述メモ程度となる。さらに金銭面でも窮した啄木1903年明治36年2月、父に手紙苦境伝え、それに応じた父に迎えられ故郷帰る帰郷後はしばらく療養生活を送った5月から6月にかけ岩手日報評論ワグネル思想」(リヒャルト・ワーグナー論じた内容)を連載した7月には『明星』に再び短歌掲載され誌面扱いが「投稿者」から同人待遇となる。11月に『明星』に短歌掲載された際に、社告正式に新詩社同人となったことが告知された。誌面での扱い変わっただけではなく鉄幹平出修から評価を受けるなど、歌人として期待寄せられた。このころアメリカ合衆国の詩集『Surf and Wave』の詩を「EBB AND FLOW」と題したノート筆写するとともにその影響受けて詩作始める。このほか、堀合節子から贈られ野口米次郎訳詩集東海より』も啄木詩作影響与えたとされる岩城之徳は『Surf and Wave』も節子贈られたと推定している)。 この時期から、友人宛の書簡に「啄木庵」という号を使用するようになり、12月には「啄木」名で『明星』に長詩愁調」を掲載して注目された。 1904年明治37年1月8日盛岡にて恋愛続いていた堀合節子将来の話をする。当時二人結婚について両者の親(節子の父、啄木の母)から強い反対があったが、6日後の1月14日婚約確定したという長姉田村サダ)からの手紙を受け取った日記記され2月3日には結納交わされとみられる9月から10月にかけて青森小樽旅行小樽義兄宅に宿泊した。この旅行小樽にいた次姉夫妻から上京費用を得ることが目的で、姉が病気のため望む金額はかなわなかったものの、義兄好意いくばくかの金を得た10月31日詩集出版目的として再び東京に出る。啄木上京中の12月26日に、一禎は宗費を滞納したという理由宝徳寺住職曹洞宗宗務局から罷免される1905年明治38年1月5日新詩社新年会参加故郷では、一禎を住職復帰させるかどうか檀家の間で意見分かれ、それに耐えかねた一禎は3月家族とともに宝徳寺出た4月盛岡転居)。 5月3日第一詩集あこがれ』を小田島書房より出版する高等小学校時代同窓生小田島真平長兄勤めていた大学館が実際版元で、啄木携えた真平紹介状受けた長兄が、銀行勤務次兄出資仰ぎ小田島書房」の名義刊行したのである上田敏による序詩与謝野鉄幹跋文寄せられたほか、尾崎行雄当時東京市長)への献辞記された。

※この「二度の上京と『あこがれ』刊行」の解説は、「石川啄木」の解説の一部です。
「二度の上京と『あこがれ』刊行」を含む「石川啄木」の記事については、「石川啄木」の概要を参照ください。

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